brochureは、実はブローチ(broach)と語源的な共通点があります。ブローチにはピンがついていて、そのピンを服に刺して付けます。下の画像は「和綴じ」と言って、日本で昔本を綴じる際に使っていた方法です(現在でもあります)。紙をまとめて穴を開け、ひもを通して冊子にしていたものです。このようにbrochureは、broachの「穴を開ける」という意味と共通点があるということです。
brochureの語源的意味
英語の「brochure(パンフレット)」は、フランス語を起源とする単語です。語源をたどると、その意味は次のように解釈できます。
語源の詳細
- フランス語の「brochure」
- 「brochure」はフランス語から英語に取り入れられた言葉です。
- フランス語で「brochure」は「小冊子」や「製本された印刷物」を指します。
- 語根「brocher」
- フランス語の動詞「brocher」から派生しています。「brocher」の意味は「ステッチする」や「製本する」であり、本や印刷物を簡易的に綴じる行為を指します。
- この「brocher」はさらにラテン語の「broccus」(突き出たもの、尖ったもの)に由来し、ここから「針や突起物で綴じる」という意味が派生しました。
- ラテン語の影響
- 「broccus」は、突起や尖ったものを表し、後に「針」や「留め具」の意味に発展しました。これが印刷物の製本や簡単にまとめられた冊子の概念と結びつきました。
現代英語での意味
現代の英語では、「brochure」は広告や案内を目的とした「小冊子」や「パンフレット」を指します。この語源的な背景から、「brochure」という単語には「簡単に綴じられた小型の印刷物」というニュアンスが含まれています。
簡単なまとめ
「brochure」という単語は、フランス語の「brocher」(製本する、綴じる)に由来し、さらにラテン語の「broccus」(突き出たもの)がその起源です。これにより、「簡易的にまとめられた冊子」という意味が生まれました。この語源的背景が、現代における「広告や情報を提供するための小冊子」という使われ方につながっています。
「brochure」という言葉は「針で綴じる」という意味からきていて、情報をわかりやすくまとめた小さな本を指しているよと言えます。
brochureとbroachの語源的共通点
「broach」と「brochure」の語源には共通点があります。どちらもラテン語の「broccus」(突き出たもの、尖ったもの)に由来しており、「針」や「尖ったもの」という概念がそれぞれの単語の進化に影響を与えています。
両単語の語源の共通点
- ラテン語「broccus」
- 「broccus」は「突き出たもの」や「尖ったもの」を意味します。
- ここから「尖った道具」や「穴を開けるための道具」などの概念が派生し、これが「broach」と「brochure」の基礎となります。
- 中世フランス語の影響
- 中世フランス語では、「broche」という単語が「スピット(串)」や「針」、「突き通すための道具」を指しました。
- 「broche」はどちらの単語にも影響を与えています。
それぞれの単語の発展
- broach
- 動詞としての「broach」は、もともと「穴を開ける」や「突き刺す」という意味で使われました。
- そこから比喩的に「話題を切り出す」「新しい議題を提起する」という意味に発展しました。
- 名詞としては、「タンクや樽に穴を開けて液体を取り出すための道具」や「装飾的なブローチ」の意味があります。
- brochure
- フランス語の「brocher(針で綴じる)」から派生し、「簡易的に綴じられた小冊子」という意味に発展しました。
- この綴じる行為が、尖った道具(針)を用いることに由来しており、ラテン語「broccus」の概念とつながっています。
共通点と違いのまとめ
- 共通点
- 両者は「broccus」という「尖ったもの」という語根を共有しています。
- 「針」や「突き通す」というイメージが語源に関係しています。
- 違い
- broach は「突き刺す」「穴を開ける」という行動やその結果を表す意味に進化しました。
- brochure は「針を使って綴じる」という行為に由来し、そこから「小冊子」の意味に進化しました。
結論
「broach」と「brochure」はどちらも「尖ったもの」という共通の語源を持ちながら、それぞれ異なる方向に意味を発展させました。一方は「突き通す行為や道具」、もう一方は「針を使って綴じたもの」という形で、その原初的な概念を反映しています。