vocationalをパーツに分解すると、voca+tion+alとなります。voca-の部分は、ヴォーカル(vocal)と語源が同じです。
働いてくれる人を探す時、働いてくれそうな人を探し、まず「声をかけ」ます。相手が了承すれば、その職業に就くということになります。こうした流れで、vocationalは「職業の」という意味になるわけです。
vocationalの派生語
単語 | 意味 | 発音 |
---|---|---|
vocation | 天職、職業 | ヴォケイション |
vocational | 職業の、職業に関する | ヴォケイショナル |
vocationally | 職業に関して、職業的に | ヴォケイショナリー |
vocationalism | 職業訓練主義 | ヴォケイショナリズム |
vocationalist | 職業教育を推進する人 | ヴォケイショナリスト |
avocation | 副業、趣味 | アヴォケイション |
avocational | 副業の、趣味の | アヴォケイショナル |
avocationally | 副業的に、趣味として | アヴォケイショナリー |
vocationalの語源的意味
英語の「vocational(職業の、職業に関する)」は、ラテン語を起源とし、「呼びかけ」や「使命感」という意味から発展した単語です。その語源を詳しく説明します。
1. 語源:ラテン語「vocare」
- 「vocational」の語源は、ラテン語の 「vocare」(呼びかける、呼ぶ)に由来します。
- 「vocare」 は「声」「呼び声」を意味する 「vox(声)」 が語幹となっています。
- この「vocare」から、「vocation(職業、天職)」という言葉が生まれました。
「vocation」の基本的な意味
- 「vocation」 はもともと「神の呼びかけ(divine calling)」という宗教的な意味を持っていました。特に、神が人に特定の役割や使命を与えるという考え方です。
- 後に、この「呼びかけ」が「人が従事する職業や使命感」という現代的な意味に広がりました。
2. 「vocational」の形成
- 「vocation(職業、使命)」に形容詞を作る接尾辞 「-al」 を付けて「vocational」という言葉が形成されました。
- 「vocational」は「職業に関する」「仕事に関連する」という意味で使われます。
- 例:vocational training(職業訓練)
3. 意味の進化:使命から職業へ
- 宗教的な意味
- 初期の「vocation」は「神が人に与える使命」や「神聖な呼びかけ」を表しました。この概念は、修道士や司祭のように宗教的な役割を果たす人々に関連付けられていました。
- 職業的な意味
- 時代が進むにつれ、「vocation」は宗教的な使命から、「世俗的な職業」や「その人に適した仕事」という意味に発展しました。
- この背景には、職業そのものが「個人の天職」として捉えられるという価値観があります。
- 「vocational」の登場
- 「vocational」は、特に「実務的な職業」や「専門的な訓練」に関連する形容詞として使われるようになりました。
- 例:vocational school(職業学校)、vocational skills(職業スキル)
4. 関連語とのつながり
「vocational」に関連する語には、同じ語根を持つ以下の単語があります。
- voice(声)
- ラテン語「vox」から派生し、直接的に「声」を意味します。
- vocal(声の、発声の)
- 声を出すことや歌うことに関連する言葉です。
- vocation(職業、天職)
- 「vocational」の基盤となる単語で、「呼びかけ」を意味するラテン語に由来します。
- advocate(主張する、擁護する)
- 「呼びかける」という行動が基礎になっています。
6. 結論
「vocational」の語源は、ラテン語の「vocare(呼びかける)」にあり、「神聖な使命」という宗教的な意味から、「職業」や「その職業に関連する訓練や技能」を表す現代的な意味に発展しました。この言葉には、「個人が特定の役割や仕事に適している」という深いニュアンスが込められています。
vocational と vocal は、語源において共通点があります。どちらもラテン語の “vox”(声)または “vocare”(呼ぶ)に由来しています。この共通の語源が、それぞれの単語の意味に「声」や「呼びかけ」といったニュアンスを与えています。
語源の共通点
1. ラテン語 “vox”(声)
- “vox” は「声」という意味を持つラテン語の単語で、多くの英語単語の語源となっています。
- 例: vocal(声に関する)、vocation(呼びかけられた使命、天職)
2. ラテン語 “vocare”(呼ぶ)
- “vocare” は「呼ぶ」「招く」という意味を持つ動詞で、”vox” の派生形です。
- vocational は、「天職」や「職業」といった、ある種の「呼びかけ」や「使命感」に基づく概念を表します。
- vocal は、「声を使って表現する」「声そのもの」に関する意味を持ちます。
vocational の語源
- ラテン語 “vocatio”(呼びかけ、召命)
- “vocare”(呼ぶ)に由来し、「使命感」「呼びかけ」を意味します。
- これが中世ラテン語で職業や天職の概念に発展しました。
- 現代英語では「職業訓練」「仕事」に関する意味が強調されています。
vocal の語源
- ラテン語 “vocalis”(声に関する)
- “vox”(声)に由来し、「声の」「発声に関する」という意味です。
- 現代英語では「声を使う」「声を出す」といった具体的な表現に焦点を当てています。
共通点と違い
- 共通点: どちらも「声」や「呼びかけ」に関連しており、ラテン語の “vox” や “vocare” を語源とします。
- 違い:
- vocational は「職業的な使命」や「働くこと」に関連。
- vocal は「声」や「声を使った表現」に関連。
イメージの違い
- vocational は、「人生や職業への声(呼びかけ)」のイメージ。
- vocal は、「実際に発される声」のイメージ。
このように、どちらも「声」や「呼びかけ」に由来する単語ですが、それぞれの使い方に応じて異なるニュアンスを持っています。