notorietyをパーツに分割すると、noto+rie+ty。notoの部分はnoteに似ています。noteは「メモ」という意味で、notebookは何かを書き込むものです。「書き込む」→「書き留める」→「特筆に値する」(書いておく価値のある)という連想をしてみて下さい。
特筆に値するというのは、何かを成し遂げたことに対して、ほめ言葉として使います。ここから「広く知られた」という意味になりました。その後、否定的な意味が強調され「悪いことで有名な人や物」→「悪名高さ」という意味に変化しました。
noteと語源が同じ単語に、notice「気づく」があります。気づいたことは、ノートに書き留めると頭に残りますから、そういう点でも共通点があります。
notorietyの派生語
単語 | 意味 | 発音(カタカナ表記) |
---|---|---|
notoriety | 悪名、悪評 | ノトライエティ |
notorious | 悪名高い、有名な(悪い意味で) | ノトーリアス |
notoriously | 悪名高く、評判が悪く | ノトーリアスリー |
notability | 注目度、有名であること(中立的な意味) | ノタビリティ |
notable | 注目に値する、有名な | ノタブル |
note | 注記、覚え書き | ノート |
notice | 気づく、通知、注目 | ノーティス |
noticeable | 目立つ、注目に値する | ノーティサブル |
noticeably | 目立って、明らかに | ノーティサブリー |
notification | 通知、知らせ | ノーティフィケイション |
notify | 知らせる、通知する | ノーティファイ |
notifier | 通知する人、通知装置 | ノーティファイア |
notion | 概念、考え | ノーション |
「notoriety」の意味と語源をわかりやすく解説
「notoriety(ノトライエティ)」という言葉は、「悪名」や「悪評」を意味します。「悪いことで有名になる」というネガティブなニュアンスを持つ言葉です。たとえば、ある人が犯罪やスキャンダルによって多くの人に知られるようになったとき、「彼はnotorietyを得た」と言います。この言葉は「有名」という意味の「fame」と似ていますが、「悪い評判」という点で異なります。
ここでは、「notoriety」の詳しい意味と語源をやさしく解説します。
1. 「notoriety」の基本的な意味
「notoriety」は、何か悪い行動や出来事によって有名になることを表します。たとえば、以下のように使います。
- He gained notoriety for his involvement in the scandal.
(彼はそのスキャンダルへの関与で悪名を得た。) - The book achieved notoriety due to its controversial content.
(その本は物議を醸す内容で悪評を得た。)
このように、「notoriety」は単に有名であることではなく、「良くない理由で知られている」という意味を含みます。
2. 語源をひも解く
「notoriety」という言葉は、ラテン語の 「notus(知られている)」 から派生しています。
- notus は「知られている」という意味を持つ言葉で、これがフランス語を経由して英語の「notorious(悪名高い)」や「notoriety(悪名)」に発展しました。
- もともとの「notus」には中立的な意味しかありませんでしたが、英語に入ったときに「悪いことで知られている」というニュアンスが強調されるようになりました。
この変化によって、現在の「notoriety」は「悪い評判」「悪名」といった否定的な意味で使われるようになったのです。
3. 「notoriety」と関連する言葉
「notoriety」と同じ語源を持つ関連語をいくつか紹介します。
- notorious(ノトーリアス):「悪名高い」という形容詞。悪い行いで知られている人や物を指します。
- 例:He is a notorious criminal.(彼は悪名高い犯罪者だ。)
- note(ノート):「覚え書き」や「注目する」という意味の単語。元々は「知られていることを書き留める」というニュアンスがあります。
- 例:Take note of this point.(この点に注目してください。)
- notice(ノーティス):「気づく」「通知する」という意味。何かを見て「知る」という行動を表します。
- 例:Did you notice the mistake?(その間違いに気づきましたか?)
4. 「notoriety」と「fame」の違い
「notoriety」と似た言葉に「fame(フェイム)」がありますが、両者には大きな違いがあります。
- fame:「良い評判で有名になること」を指します。たとえば、スポーツ選手や芸術家が素晴らしい成果を上げて有名になるときに使われます。
- 例:She gained fame for her incredible performance.(彼女は素晴らしい演技で有名になった。)
- notoriety:「悪い評判で有名になること」を指します。犯罪やスキャンダルなど、ネガティブな理由で知られるときに使われます。
- 例:The politician gained notoriety due to corruption.(その政治家は汚職で悪名を得た。)
このように、「fame」はポジティブな評判を伴うのに対し、「notoriety」はネガティブな評判を伴う点で異なります。
5. 「notoriety」の使い方に注意
「notoriety」という言葉は否定的なニュアンスを持つため、使うときには注意が必要です。相手を褒めたい場合には「fame」を使い、何か悪いことで有名になったときに「notoriety」を使うようにしましょう。
6. まとめ
「notoriety(ノトライエティ)」は、「悪いことで有名になること」「悪評」という意味を持つ言葉です。その語源はラテン語の「notus(知られている)」にあり、もともとは中立的な意味でしたが、英語に取り入れられる過程で「悪い評判」という否定的な意味が加わりました。
また、「notoriety」と似た言葉に「fame(良い意味での有名さ)」がありますが、両者は意味が大きく異なるため、使い分けが大切です。
このように語源を知ると、「notoriety」という言葉の背景やニュアンスを深く理解できるようになります。英語の単語をただ暗記するのではなく、その成り立ちや使われ方を知ることで、言葉への理解がより深まりますよ。