PR

【語源で覚える】disregard|”re” は「繰り返す」じゃなかった?

著者情報
【著者:鈴木一世(イッセー)】

現役大学教員・カウンセラー。
  専門の「第二言語習得理論」と「心理学」に基づき、氷河期世代・非正規雇用・転職に関わるリスキリング戦略をデータで解説。挫折しそうな人のための、脳と心の攻略ガイド。  

▶︎ 詳しいプロフィールはこちら

「ディスる」って言葉、日常でよく使いますよね。実はあの「ディス」、英語の dis- がそのまま日本語に入ってきたものです。

disregard を見ると、頭に dis- がいます。そして真ん中に re-、末尾に gard。この3つをバラして眺めると、「無視する」という意味が自然と立ち上がってきます。

ただ、1つだけ先に言っておくと、この re- は「繰り返す」ではありません。そこだけ、あとでちゃんと整理します。

※ この記事は、関連する regard(〜と見なす・尊重する)とあわせて読むとより立体的になります。

スポンサーリンク
スポンサーリンク
スポンサーリンク

disregard を分解してイメージで覚える|”gard” が主役

disregard をパーツで見ると、こうなります。

dis(否定)+ re(強調)+ gard(見る・ガードする)

まず末尾の gard(見る・守る) から入るのがいちばん早いです。guard(ガード)と同じ根っこを持っています。警備員が「しっかり見張る・守る」のと同じイメージ。

そこに re- がついて regard。re- は「繰り返し」と覚えている人も多いですが、ここでは「しっかり・よく」という強調の用法です。regard は「よく見る→注意を払う・気にかける」という意味になります。

さらに頭に dis-(否定)がつくと disregard。「気にかけるのとは逆」→「無視する・軽視する」。

※ re- が「強調」として使われているのは語源的な事実で、「繰り返す」は別の用法です。「re- =繰り返す」という覚え方は repeat・return で通りますが、regard の re- は別の顔を持っています。

スポンサーリンク

disregard の基本の意味と使い方

disregard は「無視する・軽視する」を表す動詞(および名詞)です。単にスルーするというより、「本来なら注意を払うべきなのに、あえてそうしない」というニュアンスが入ります。

動詞として:

  • He disregarded her advice.(彼は彼女のアドバイスを無視した)
  • Don’t disregard the warning signs.(警告のサインを軽視しないで)

名詞として:

  • a total disregard for safety(安全に対する完全な軽視)
  • with blatant disregard for the rules(規則を露骨に無視して)

名詞で使うときは「〜を軽視すること・無視した状態」という意味になります。

“gard(見る・守る)” でつながる単語ネットワーク

gard(garder / guard)を知っておくと、「見る・守る」系の単語がまとまって見えてきます。

単語意味イメージ
guard警護する、ガードgard(守り見る)そのもの
regard〜と見なす、尊重するre(強調)+gard=よく見る
disregard無視する、軽視するdis(否定)+regard=見ない
regardless〜にかかわらずregard+less=見ることなく
guardian後見人、守護者gard(守る)する人
safeguard保護する、安全策safe+guard=安全に守る

「gard/guard が入っていたら、たぶん”見る・守る”の話」と思えるようになると、初見の単語でも意味が推測できます。

“dis-(否定・逆)” でつながる単語ネットワーク

頭の dis- は、日常の英単語にも広く出てきます。

単語意味イメージ
dislike嫌いだlike(好き)の逆
disagree同意しないagree(同意)の逆
disappear消えるappear(現れる)の逆
disorder混乱、無秩序order(秩序)の逆
disconnect切断するconnect(つなぐ)の逆
dismiss解散させる、退けるmiss+dis=離れ去る

「ディスる」という日本語がそのまま dis- の感覚を体感させてくれます。disregard は、この dis- 一族への入り口にもなります。

派生語|disregard まわり

単語品詞意味発音
disregard動詞・名詞無視する・軽視する/無視・軽視ディスリガード /ˌdɪsrɪˈɡɑːrd/
disregarded形容詞・過去形無視されたディスリガーデッド
disregarding現在分詞無視しているディスリガーディング
disregardful形容詞無頓着な、軽視したディスリガードフル
regardless副詞・形容詞〜にかかわらずリガードレス

TOEIC・英検での出題傾向

disregard は TOEIC では Part 7(長文読解)や Part 5(文法・語彙)でときどき顔を出します。「安全基準を無視した」「規則を軽視する行為」といった文脈でのビジネス使用が多め。英検では2級〜準1級あたりのレベル感です。regard・regardless とセットで整理しておくと、文脈から意味を取りやすくなります。

英文で確認|翻訳練習10問

英文を見たら一度止めて、和訳を書いてみてください。答え合わせは記事の最後にまとめてあります。

  1. She disregarded his warning and went ahead.
  2. Don’t disregard the small signs of change.
  3. His disregard for others made the team uncomfortable.
  4. You can’t disregard feedback if you want to grow.
  5. They disregarded the safety rules and paid the price.
  6. His efforts were disregarded for years.
  7. Disregarding your health now will cost you later.
  8. A good leader never disregards the concerns of the team.
  9. Sometimes, you have to disregard the noise and trust yourself.
  10. Disregard the doubt — you’ve come further than you think.

語源メモ|dis- と gard が出会う言葉

disregard は、1640年代に「注意や配慮に値しないものとして扱う」という動詞として登場。dis- と regard を組み合わせた語。 etymonline

regard のもとをたどると、14世紀中頃の古フランス語 regarder(注意する)に行き着く。re-(ここでは強調の接頭辞として機能)と garder(見る・注意を払う)の組み合わせ。garder はゲルマン語系で、guard と同根。 etymonline

つまり disregard の芯にあるのは gard(見る・守る)。guard と同じ根っこを持ちながら、regard → disregard と向きを変えた言葉です。

re- は「繰り返す」の用法でよく知られていますが(repeat・return)、regard の re- は「しっかり・よく」という強調の用法です。覚え方のフックとして「re=繰り返し見る」と使うのは記憶術として有効ですが、語源的には「強調」が正確なところ。regard の記事でもあわせて確認を。

まとめ

disregard は、dis(否定)+ re(強調)+ gard(見る・守る)で「よく見るべきを、あえて見ない」=無視する・軽視する。

  • gard(guard と同根)・・・見る・守る。regard/guardian/safeguard などの一族へ
  • dis-(否定)・・・反対・逆。dislike/disagree/disappear などの一族へ
  • re-・・・ここでは「繰り返し」ではなく「強調」の用法(案B)

「ディスる」という感覚を入り口にすると、disregard は日本語と英語がいちばん近い距離で交差する単語かもしれません。

disregard の語源ワードマップ。中心は disregard(=よく見るべきを、あえて見ない)で、dis(否定)+re(強調)+gard(見る・守る)に分解。覚え方のヒント(「ディスる」の dis- がそのまま/guard と同根の gard/re- はここでは強調)、gard(見る・守る)一族(guard/regard/regardless/guardian/safeguard)、dis-(否定)一族(dislike/disagree/disappear/disorder/disconnect)の4クラスタに整理した図。
  • 語源・中心:dis(否定)+re(強調)+gard(見る・守る)=「よく見るべきを、あえて見ない」
  • 覚え方のヒント:「ディスる」の dis- がそのまま / guard と同根の gard
  • gard(見る・守る)一族:guard/regard/regardless/guardian/safeguard
  • dis-(否定)一族:dislike/disagree/disappear/disorder/disconnect

関連記事(内部リンク)

【タイパ最強】英単語の語源・パーツ分解全リスト|語源×記憶フックで芋づる式に覚える
英単語を最小限の労力でマスターする「語源+パーツ分解」の全リスト。学術的に正確な語源データと、タイパ(時短)を追求した記憶フックを完全分離して掲載。芋づる式に派生語を暗記し、実務やニュースで使える英語力を最速で身につけましょう。

翻訳練習の解答例

  1. 彼女は彼の警告を無視して、そのまま進んだ。
  2. 小さな変化のサインを軽視してはいけない。
  3. 彼が周囲に無関心なせいで、チームの居心地が悪くなった。
  4. 成長したいなら、フィードバックを無視するわけにはいかない。
  5. 彼らは安全規則を無視して、その代償を払った。
  6. 彼の努力は、何年間も顧みられなかった。
  7. 今の段階で健康を軽視すると、あとで痛い目に遭う。
  8. 優れたリーダーは、チームの懸念を決して無視しない。
  9. 時には、余計なノイズを気にせず、自分を信じることも必要だ。
  10. 迷いは気にしない。あなたは自分が思うより、ずっと遠くまで来ている。