自分に合う音声の速度で練習をし、少しずつ速度を上げるという提案をいたしました。では、どの程度まで速度を上げればよいのでしょう。オリジナル音声の速度と同じ速さで読めないとだめでしょうか。そんなことはありません。オリジナル音声の85%程度の速度で音読できれば、オリジナル音声の速度で聞き取れることが、過去のデータでわかっています。
海外のニュース番組を取り上げた英語教材ですと、アナウンサーが原稿を読む速度は、1分間に180から200語程度と言われます。その85%ということは、1分間に150から170語程度の速度で音読ができえれば、オリジナル音声を聞き取ることが可能になるはずです。
「ちょっと、自分には無理かな・・・」と思いますか? 決してそんなことはありません。
私自身40年近く中学生、高校生、大学生と英語を学んで来て、速音読は短時間で自分の成長が一番実感できる活動の1つであることがわかっています。英語が苦手で、大学入学時英検4級程度のレベルの学生のほとんどが、半期の授業でCNNのシャドーイングができるようになります。
練習を重ねると、私よりも音読速度が速い学生がいたりするのでびっくりするくらいです。
リスニングテストの速度を遅くするとしたら、どのくらいまで遅くすると聞きやすくなると思いますか? ある研究では、一番聞きやすいリスニング音声の速度は、限りなくその人の音読速度に近いと言われます。言い換えれば、音読速度を上げることで、速めの英語音声も聞き取りやすくなるということです。そして、その速度は、オリジナル音声の85%程度の速度を目指せばよいのです。
その程度であれば、必ずできるようになります!
関連リンク
◇ 音変化
◇ アイ・ボイス・スパンの話
◇ 英語速音読に適した書籍
◇ オーバーラッピング
◇ シャドーイング