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【語源で覚える】deem(見なす)|正体は doom(審判)seemとの違いも

著者情報
【著者:鈴木一世(イッセー)】

現役大学教員・カウンセラー。
  専門の「第二言語習得理論」と「心理学」に基づき、氷河期世代・非正規雇用・転職に関わるリスキリング戦略をデータで解説。挫折しそうな人のための、脳と心の攻略ガイド。  

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「deem(〜と見なす)」という単語、seem(〜のように見える)とそっくりですよね。つづりも -eem でそろっていて、意味も「そう思う・そう見える」と近い。語源は異なるのですが、このイメージを頭に入れれば意味をすぐ覚えることが可能です。

deem の意味の中心は、古英語の dōm。これ、実はあの doom(審判・運命) と同じ言葉なんです。裁判官が判決を”下す”ように、心の中で「これはこうだ」と判断して決める・・・それが deem。この一枚の絵をつかむと、少しかたくてとっつきにくい deem が、ぐっと身近になります。

そしてこの dōm、もう一つ意外なところに隠れています。kingdom(王国)、freedom(自由)、wisdom(知恵)・・・語尾の -dom です。

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deem を分解してイメージで覚える|意味の中心は “doom(審判)”

deem の意味の中心は、古英語 dēman(裁く・判断する)、その元にある名詞 dōm(審判・判断) です。「判断を下す」から「〜と見なす・考える」へ。

覚え方はシンプルです。deem の中に doom(審判) を見てください。裁判官が証拠をながめて「有罪だ」と結論を下す・・・あの”見定めて決める”感覚が deem です。だから deem は、ただの「思う(think)」より少し重い。きちんと考えて結論を出す、というニュアンスがあります。

  • He was deemed guilty.(彼は有罪と見なされた)

まさに”審判(doom)”の匂いが残った使い方ですね。

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deem の基本の意味と使い方

deem は「〜と見なす」「〜と考える」を表す動詞です。自分の判断で「これはこうだ」と結論づけるときに使います。

  • She deems it necessary to study.(彼女は勉強が必要だと考えている)
  • The movie was deemed appropriate for all ages.(その映画は全年齢向けと判断された)
  • Late applications will be deemed invalid.(遅れて出された応募は無効と見なされます)

A is deemed B(A が B と見なされる)」の形が定番です。かための書き言葉なので、日常会話ではふつう think や consider を使います。

  • 日常会話:I think it’s important.
  • フォーマル:It is deemed important.

deem と seem|そっくりだけど、語源は別

deem と seem は、つづりも音もそっくりで、学習者が混同しやすい代表格です。でも語源は完全に別ルート。ここを一度整理しておくと、もう迷いません。

  • deem・・・古英語 dēman(裁く・判断する)。dōm=doom(審判)の家族。
  • seem・・・古ノルド語 sœma(かなう・ふさわしい)。same(同じ)の家族。

語源は別。でも、覚えるときは”対のペア”にすると忘れません。

  • deem =(自分が)〜と見なす・判断する ・・・ 判断する側から
  • seem =(まわりから)〜のように見える・思われる ・・・ 見え方の側から

同じ「あるものを”こうだ”と受け取る」場面を、deem は”判断する側”から、seem は”見える側”から言っているだけ。韻を踏むこの2語を「見なす(deem)/見える(seem)」の対で覚えると、意味も方向もセットで頭に残ります。

※ 念のため・・・deem と seem は語源が別です(deem=dōm〈審判〉系、seem=same〈同じ〉系)。似ているのは音とつづりだけ。これは”意味の対”として覚えるための手がかりで、語源上のつながりではありません。

もう一つのそっくりさん|redeem は “買い戻す” の別家族

ついでに、もう一語だけ。deem に re- を足すと redeem(買い戻す・償う)・・・と言いたくなりますが、これも別語源です。

redeem/redemption/redeemable はラテン語 redimere= red-(戻して)+ emere(買う・取る)。「買い戻す」が元の意味で、仲間は ransom(身代金)などです。deem(判断する・ゲルマン系)とは家系がちがいます。

つまり deem・seem・redeem は、似ているのに三者三様。deem を覚えるときは、doom(審判)と -dom(kingdom, freedom) のほうへ引っ越しておくのが正解です。

doom(審判)でつながる単語ネットワーク

deem の意味の中心 dōm を知ると、まず doom の一族が見えてきます。

単語意味イメージ
doom運命、破滅、審判下された”判断”そのもの。deem の名詞版のような存在
doomsday最後の審判の日、この世の終わりdoom(審判)+day=すべてが裁かれる日
deemster(マン島などの)裁判官deem する人。英語の姓 Dempster もここから

-dom(状態・領域)でつながる単語ネットワーク

そして dōm は、語尾の -dom として今も生きています。-dom は「〜という状態・身分・領域」を作る接尾辞。元は「(dōm によって)定められたあり方・範囲」というイメージです。

単語意味成り立ち
kingdom王国king(王)+dom=王が治める領域
freedom自由free(自由な)+dom=自由である状態
wisdom知恵wise(賢い)+dom=賢さのあり方
boredom退屈bore(うんざりさせる)+dom=退屈な状態
stardomスターの座star+dom=スターである身分

deem・doom・-dom・・・一見バラバラの3つが、”判断して定める” という一本の線でつながります。deem を入り口に、この dōm 一族へ広げていけます。

派生語|deem まわり

単語品詞意味発音
deem動詞〜と見なす、〜と考えるディーム /diːm/
deemed動詞(過去・過分)見なされた、考えられたディームド /diːmd/
deeming動詞(現在分詞・動名詞)見なすことディーミング /ˈdiːmɪŋ/
deemster名詞(古)裁判官ディームスター

(※ redeem・redemption・redeemable は綴りが似ていますが別語源のため、ここには含めません。)

TOEIC・英検での出題傾向

deem はかための書き言葉で、契約書・規約・お知らせ・ニュース記事などで見かけます。TOEIC なら Part 7(読解)の告知文や規定で「is deemed 〜(〜と見なされる)」の形が定番。英検では準1級〜1級で出会うレベルの語です。会話ではあまり使わないので、まずは”読んでわかる”を目標にすると効率的です。

英文で確認|翻訳練習10問

英文を見たら一度止めて、和訳を書いてみてください。答え合わせは記事の最後にまとめてあります。

  1. Many people deem kindness a kind of strength.
  2. She deemed the plan worth trying.
  3. At first you may deem this task hard, but you will grow.
  4. The teacher deemed her answer thoughtful and clear.
  5. Do not let others deem your dreams too small.
  6. He was deemed ready for the new role.
  7. What you deem important today shapes your tomorrow.
  8. They deemed the little café the best in town.
  9. If you deem yourself capable, you are already halfway there.
  10. Deem your own effort worthy — it truly is.

語源メモ|deem と dōm(審判)が生んだ言葉

deem は、古英語 dēman(裁く・判断する) に由来します。その元にあるのが名詞 dōm(審判・判断・定め)。この dōm こそ、現代英語の doom(運命・破滅・審判) そのものであり、kingdom・freedom・wisdom の -dom の正体でもあります。さかのぼるとゲルマン祖語 *dōmaz、さらに「据える・定める」を表すインド・ヨーロッパ語根にたどり着きます。

まぎらわしい2語を、ここで最終整理しておきます。

  • seem(〜のように見える)・・・古ノルド語 sœma(かなう・ふさわしい)。same(同じ)の家族で、deem とは別ルート。似ているのは音とつづりだけ。
  • redeem(買い戻す・償う)・・・ラテン語 redimere=red-(戻す)+emere(買う)。ransom(身代金)の家族で、これも deem とは無関係。

deem の家系図は、あくまで doom と -dom。ここを押さえておくと、鋭い人に「redeem と同じ?」と聞かれても、迷わず「別家系です」と答えられます。

まとめ

deem は、古英語 dōm(審判・判断)から生まれた「〜と見なす・考える」。意味の中心は”判断を下す”ことです。

  • dōm(審判)・・・doom/doomsday/deemster の家族へ
  • -dom(状態・領域)・・・kingdom/freedom/wisdom/boredom/stardom へ
  • seem(見える)とは語源が別・・・でも「見なす/見える」の対で覚えると忘れない
  • redeem(買い戻す)も別語源・・・つられて仲間にしないよう注意

心の中で証拠を見て、「これはこうだ」と静かに判断を下す。deem は、そんな”審判”の一語です。

deem の語源ワードマップ。中心は deem(=〜と見なす・判断する)で、意味の中心は古英語 dōm(審判・判断)。doom(審判・運命)系(doom/doomsday/deemster)と、-dom(状態・領域)系(kingdom/freedom/wisdom/boredom/stardom)の2クラスタに整理し、覚え方のヒント(deem↔doom、seem とは別語源)を添えた図。
  • 語源・中心:deem=古英語 dēman(裁く)/dōm=審判・判断 →「〜と見なす」
  • doom(審判)系:doom/doomsday/deemster
  • -dom(状態・領域)系:kingdom/freedom/wisdom/boredom/stardom
  • 覚え方のヒント:deem → doom(判断→審判)/seem(見える)とは別語源・でも「見なす/見える」の対

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翻訳練習の解答

  1. 多くの人が、やさしさを一種の強さだと見なしている。
  2. 彼女は、その計画は試す価値があると考えた。
  3. 最初はこの課題を難しいと思うかもしれない。でも、あなたはきっと伸びていく。
  4. 先生は、彼女の答えをよく考えられていて明快だと評価した。
  5. あなたの夢を、他人に「小さすぎる」と決めつけさせてはいけない。
  6. 彼は、新しい役割にふさわしいと見なされた。
  7. あなたが今日大切だと見なすものが、あなたの明日をつくる。
  8. 彼らは、その小さなカフェを町いちばんだと考えていた。
  9. 自分にはできると見なせたなら、あなたはもう半分たどり着いている。
  10. 自分の努力を、価値あるものと見なそう。本当に、その通りだから。