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【英語速音読の手順】1万人指導の成果データと福士蒼汰・山下智久の音読勉強法

著者情報
【著者:鈴木一世(イッセー)】

現役大学教員・カウンセラー。
  専門の「第二言語習得理論」と「心理学」に基づき、氷河期世代・非正規雇用・転職に関わるリスキリング戦略をデータで解説。挫折しそうな人のための、脳と心の攻略ガイド。  

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先日、このブログの英語学習記事をX(旧Twitter)で紹介したところ、1週間も経たないうちにインプレッションが1.2万を超え、「いいね」やリプライがたくさん届きました。

それだけ多くの人が「英語をもう一度やり直したい」と思っている、ということだと思います。

しかも「お金も時間もかけずに」という条件付きで。

「今さら留学なんて無理」「国内の独学だけで、本当に話せるようになるの?」——この迷い、よくわかります。

でも、留学なしの独学だけで、あるいは多忙な活動の合間に地道なトレーニングを積んで、世界で通用する英語を身につけた著名人は実際にいます。やり方は特別な才能ではなく、誰でも真似できる地味な習慣でした。

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英語を話す著名人に共通する練習法は「音読」だった

海外の現場で堂々と英語を話す著名人の中には、「音読」を中心に英語を積み上げてきた人がいます。しかもそのやり方は、驚くほど真似しやすいものです。

福士蒼汰さんの英語勉強法:1日100単語の音読とシャドーイング

俳優の福士蒼汰さんは、留学経験のない完全な国内独学派です。それでも海外の現場で通用する英語を話す。その土台にずっとあるのが「音読」でした。

やっていることは、びっくりするくらいシンプルです。

朝と夜に単語を100個ずつ声に出す。これを毎日。移動中は目で単語を追って、帰り道に実際に口に出して覚える。

海外ドラマの音声を止め、台本を見ながら、ネイティブと同じ発音・スピードになるまで音読をそろえていく。

派手なテクニックは一つもありません。本人いわく

「音読しながらとりあえず読む」「続けていれば勝手に覚える」。

本当にそれだけです。

福士蒼汰さんがどのように英語の使い手になったのかは、以下のブログで解説しています。

福士蒼汰の英語勉強法|留学なし完全独学で海外へ進出した「音読」のリアル

山下智久さんの英語勉強法:海外ドラマ出演を支えたテキスト音読

海外ドラマ『THE HEAD』や『神の雫/Drops of God』で主演・主要キャストを務めた山下智久さん。

その英語は、多忙な芸能活動の合間を縫って、独自の地道なトレーニングで磨き上げられたものです。

用意した英語のテキストやフレーズを、体に染み込むまで何度も声に出す。

出演作品の台本は、ただ文字で追うのではなく、ボロボロになるまで何度も音読して、役に合った自然な言い回しごと自分のものにしていく。

机の上で終わらせず、

「実際に声に出して相手に届ける」

ことまで前提にした練習を続けてきました。

二人に共通しているのは、恵まれた環境そのものではなく、「英文を声に出す」という地味な反復をやめなかったこと。その一点です。

派手さはありません。でも、これなら今夜から真似できます。

山下智久さんがどのように英語力を高め、海外の作品で主演をつとめるようになったのか。以下の記事でご紹介しています。

なぜ山下智久の英語は心に響くのか?洋楽の歌詞と”地味な反復”でつかんだ独学のリアル

最短で福士蒼汰さん・山下智久さんに近づくための音読学習法

福士蒼汰さん・山下智久さん。ご両人は、自分で工夫をされて英語音読学習に取り組まれたのだと思います。

私は中学校教諭、大学教員として40年の指導実績から、英語音読の方法論をまとめました。

中学校レベルからやり直さなければならない大学生でも、以下の手順で取り組むことで、海外のニュース番組に挑戦できるようになる方法です。

もちろん英語中級の方が上級を目指すためにも効果がありますので、ぜひ試してみて下さい。

そして、あこがれの推しがたどった道を、あなたも歩いてみて下さい。

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一語読み

 まさに、単語1つ1つを発音する音読法です。単語のストレス(一番強く読むところ)だけきちんと意識し、イントネーション等は考えずに発音して結構です。

 「単語1つずつ発音するなんて、めんどくさい」と思われるかもしれません。

が、他の記事でも触れているように、中級者以上になると、自己流の間違った発音がなかなか直りません。

Australiaを「オーストラーリア」と読む間違いが代表的な例です。それ以外にも、カタカナ語になっているものほどカタカナ発音で定着していることが多いです。

 カタカナ発音をそのままにしておくと、リスニングで不利になります。

さらによくないのは、リスニング能力を高めるためにオーバーラッピングに取り組めば、カタカナ発音で定着してしまいます。これでは練習すればするほど、間違いを刷り込んでしまうことになります。

 単調な練習ですので、速度を上げて取り組むようにしてもよいでしょう。メトロノームアプリを使います。1拍ごとに、リズムに合わせて単語の発音をします。慣れて来たら速度をどんどん上げてみましょう。

 速度を上げて、発音がすぐ出てこなかったり、言い間違えたりする場合は、ネットの辞書や電子辞書でもう一度調べてよく聞いて下さい。

別の記事で触れましたが、「聞こえたように発音する」が基本です。この地味な練習が、この後取り組む練習の効果を何倍にもしてくれます。

 ネットで<スマホアプリ メトロノーム 無料 アンドロイド ios>で検索すればいくつか無料のアプリが出てきます。

フレーズ音読

 単語の発音が正確にできるようになったら、次はフレーズごとに分けて音読します。次のような英文をフレーズごとに区切ります。

 できるだけフレーズは短くします。単語5個以下がベストです。

The Adventures of Tom Sawyer is set in the 1840’s in the fictitious town of St. Petersburg, Missouri, where Tom lives with his deceased mother’s sister, Aunt Polly, and his half-brother, Sid.

参照先:The Adventures of Tom Sawyer

区切り方には2通りあります。を入れる方法と、改行する方法です。

/を入れる方法

The Adventures / of Tom Sawyer / is set / in the 1840’s / in the fictitious town / of St. Petersburg, / Missouri, /where Tom lives / with his deceased mother’s sister, / Aunt Polly, / and his half-brother, / Sid.

改行する方法
The Adventures
of Tom Sawyer
is set
in the 1840’s
in the fictitious town
of St. Petersburg,
Missouri,
where Tom lives
with his deceased mother’s sister,
Aunt Polly,
and his half-brother,
Sid.

改行を入れる場所
 次のような語句等の前でフレーズを区切ります。

  • ,(カンマ)の後
  • 前置詞(of, to, with, atなど)
  • 接続詞(and, but, when, after, beforeなど)

 フレーズを音読する時、かならず意味を頭に思い浮かべて下さい。フレーズごとに意味を理解しながら音読することで、英語の語順通りに内容理解ができるようになります。

英文を音読する場合、意味を考えるのに行ったり来たりすることはありませんか? 

これを避けるため、フレーズを意味を考えながら音読するわけです。

 行ったり来たりしないので、リーディングの速度が向上することにつながります。これはTOEICのリーディングパートはもちろん、リスニングテストのPart3,4にも効果を発揮します。

もし受けてみようと思う方は以下の記事もご用意しています。
👇
TOEICスコアゼロから900点超えまでのロードマップ|大学生から社会人までの勉強法と対策

フレーズ一息5回音読

 フレーズの意味を考えながら、英文の流れ通りに音読ができるようにした後は、スピードを上げる練習です。短く区切ったフレーズを、息継ぎせずに一息で5回読めるようにします。

フレーズとフレーズの間に休みを入れてはいけません。

悪い例

The Adventures(休み)The Adventures(休み)The Adventures(休み)
The Adventures(休み)The Adventures

of Tom Sawyer(休み)of Tom Sawyer(休み)of Tom Sawyer(休み)of Tom Sawyer(休み)of Tom Sawyer

よい例

The Adventures The Adventures The Adventures The Adventures The Adventures

of Tom Sawyer of Tom Sawyer of Tom Sawyerof Tom Sawyer of Tom Sawyer

できれば、どの単語を一番強く読むのかを音声教材などで確かめながら音読するとよいでしょう。強く読む単語を丸で囲むと意識しやすくなります。

必ずしも息継ぎをしてはいけないということではないのですが・・・「一息で」という気持ちが働くと、自然と音読の速度が上がります。試してみて下さい。

一息1文音読

 フレーズ音読がきちんとできるようになったら、英文1つを通して音読します。

1文は息継ぎをしないよう努力します。しかし、フレーズで区切って練習した時と同じように、フレーズを意識して、最初の英文を1文ずつ1息で音読します。

英文1:
The Adventures of Tom Sawyer is set in the 1840’s in the fictitious town of St. Petersburg, Missouri,
英文2:
where Tom lives with his deceased mother’s sister,
英文3:
Aunt Polly, and his half-brother, Sid.

 最初の1文がかなり長いので、適度なところで区切りました。単語10個以上ある英文が一息で読めるようになるのがゴールです。
 余裕が出てきたら、1つの英文を一息で3回音読するような試みもしてみましょう。

2分繰り返し音読

 速音読の仕上げの活動です。練習をした英文を2分間繰り返し音読します。

そして、2分間で何回読めたかを数えます。ある程度音読の練習をしている方の場合、1分を過ぎたあたりから変化を感じるはずです。

 練習の励みになる目標設定があります。2分間で、単語をいくつ音読できたかを記録する方法です。

 たとえば100語の英文を2分間で4回目に入ったところで時間切れになったとします。そうすると、

100語×3回+(途中までの単語数)=2分間で音読できた単語数

ということになります。

 音読の速度を上げると言っても、限りなく上がるわけではありません。

5回程度、2分繰り返し音読に取り組むと、だいたい4回目、5回目あたりで語数が伸びなくなります。それがその時点での限界と考えてましょう。

5回目でも語数が上がった場合は、6回目7回目と挑戦し、自分の限界を知る挑戦をしてもよいでしょう。

 そもそも、口の筋肉の動かし方には限界がありますから、音読の限界とは、自分の口の筋肉が動く限界であって、あなたの英語力の限界を意味してはいないことは頭に入れておいて下さい。

速音読の手順 まとめ

 最後に、速音読の効果がすぐに実感できる練習の流れをまとめます。

  • 英文を見ないでオリジナルの音声を聞く
  • 和訳等を見て内容を確認する
  • 一語読
  • フレーズ読み
  • フレーズ一息3回読み
  • 一息1文音読(もしくは3回音読)
  • 2分繰り返し音読
  • 英文を見ないでオリジナル音声をもう1度聞く

 2回目にオリジナル音声を聞くと、ゆっくりに聞こえるはずです。

 私が授業を担当すると、まずこの手順でCNNの英文を音読してもらいます。

少なくとも私の授業に出ている方は、

こんなに、ゆっくりに聞こえるようになるんだ

とか

聴いていると英文が見える!

とおっしゃいます。

 バッティング練習をする時、少し重いバットで素振りをしてから、普段使っているバットを振ると、軽く感じると思います。それと同じような感じです。

 この流れは、15分から20分程度で終わりますから、たった20分の練習で、こんなにゆっくり聞こえるんだ、と驚くはずです。ぜひお試しください。

英語音読学習法|速音読関連の記事

中学校教諭から始まった私の教職人生。もうその時点から音読指導は私の授業の中心でした。45年間で1万人の生徒・学生さんと一緒に勉強してきた経験から得た知識は、以下の記事でご紹介しています。

音読の効果と注意点に関する記事

面接試験で堂々と英文を音読し、内定を勝ち取った学生の話。毎年こういう話を聞きます。ご参考になれば。

英語の音読で採用された20代の実例|TOEIC600点台でも評価される理由と面接での活かし方

英語の音読にはきちんとした目的があります。それを知ることで英語音読学習への姿勢が変わります。
👇
英語音読の目的

私は英語学習の一番の要として、速音読を推奨していますが、英語力を伸ばすために是非意識していただきたいことがあります。詳しくは以下の記事でどうぞ。
👇
速く音読すればよいというわけではない 英語の力を伸ばすための音読
音読は英語学力に効果があるという話を聞いて、「うちの生徒は同じ英文を1000回も音読した!」と自慢げに話す先生がいらっしゃいました。私はそう思わないのですが、理由を知りたい方は次の記事を読んで見て下さい。
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とにかくたくさん音読すればよいというわけではない 表現のための音読
速音読には短期間に得られる効果がある反面、ゆっくりと音読することにも効果があるんです。長年の研究と授業実践でわかったことは次の記事で説明しています。
👇
音読の速度による効果の違い
音読の活動を始める時、一番大事なことがあります。それがこれです。
👇
自分にとって最適な音読速度を見つけること
とにかく速く音読すればいい・・・というわけでもないんです。「必要なレベル」というのがあります。
👇
音読速度を必要なレベルまで伸ばすこと
具体的な速音読の活動例と取り組み方について説明しています。英文を速く読めるようになるためにも効果的です。
👇
オーバーラッピング
実践的な速音読の活動にはもう1つあります。あまり取り組んだことがない場合、苦手意識が強くなると思いますが、それを克服する注意点についてもまとめています。リスニングに効果てきめんです。
👇
シャドーイング
速音読に慣れてきたら、1度やってみていただきたい活動です。継続して取り組んでいると、英語の映画の音声が、徐々に聞き取れるようになります。
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初見のオーバーラッピングやシャドーイング
オーバーラッピング・シャドーイングには、向き不向きがあります。たいてい、どちらか片方はできるのだけれど、別の方はできないという場合があります。その原因を説明した記事です。
👇
取り組む際の注意点 向き不向きを見極める

この記事を最後まで読んだ方。英語は苦手だけど、基礎を固めてしっかりと勉強したいと考えている方なのではないでしょうか? きっと努力家なんだと思います。そんな方々に向けてご用意した扉トップです。
👇
【扉2】今度こそ、着実に基礎を固めたいあなたへ

著名人がどのように英語を身に付けたのかがわかる記事

福士蒼汰の英語勉強法|留学なし完全独学で海外へ進出した「音読」のリアル

山下智久さんが英語を身に付けるために取り組んだのも音読でした。Xでご紹介したところ、1週間たたないうちに1.2万インプ達成。いいね、リプ多数の記事です。

山下智久が【THE HEAD】で証明した「独学の力」。全編英語の壁を突破し、世界を射抜いた知的な英語習得術

FAQ よくある質問

Q1:速音読の目標スピードはどのくらいですか?

A1:ネイティブがニュースを読む速度である「1分間に150語(150wpm)」を目指します。

まずは、意味を考えながら100wpm程度で読み、段階的にスピードを上げていくことで、脳の処理速度(英語脳)を鍛えていきます。

ただし、オリジナル音声と同じ速度でなくても大丈夫です。

データからわかったのは、オリジナルの8割程度の速度で音読できれば、オリジナル音声は十分聞き取れるようになります。

アプリ等を使って速度調整しながら取り組んで下さい。

速度を気にするよりも、練習の後、英文が聞き取れるようになったかどうかを確認して下さい。

Q2:速音読は、普通の音読と何が違うのですか?

A2:速音読は、英語の語順通りに脳を働かせる「脳トレ」としての側面が強いトレーニングです。

「速く読む」という適度な負荷をかけることで、返り読みを強制的に防ぎ、英語を英語のまま理解する回路を構築します。

これはスポーツにおける筋力トレーニングに近い位置づけです。

Q3:具体的なトレーニングの手順を教えてください。

A3:以下のステップを基本としています。

  1. 単語と英文の意味理解
  2. 正しい発音と意味の確認(まずはゆっくり、正しく)。
  3. 1語 フレーズ 1文 を一息で音読
  4. 速さを意識した音読(2分で何回読めるか、単語いくつ読めるか)。
  5. 最終的に自分の限界がどのくらいなのかを知る。