CNNの記事で、berateという単語を見つけました。パーツに分解し、語源から説明すると覚えやすくなるのでご紹介しておきます。
Trump criticizes Putin after meeting with Zelensky: ‘Maybe he doesn’t want to stop the war’

CNN Updated 9:02 PM EDT, Sat April 26, 2025に、Trump criticizes Putin after meeting with Zelensky: ‘Maybe he doesn’t want to stop the war’という記事がアップロードされました。
その中に以下のような表現があります。
Saturday marked the first face-to-face encounter between Trump and Zelensky since a disastrous White House meeting in February, when the president and other US officials publicly berated Zelensky for being insufficiently grateful for US support and briefly suspended arms shipments and intelligence sharing.
berateは「きつく叱る」「叱責する」という意味です。
berateをパーツに分解すると、be+rateとなります。rateは「格付けする」「評価する」という意味ですので、berateとrateは語源的な共通点があると考えられます。
「評価する」ということは、「よく考えて結論を出す」ということですので、次のような流れで、berateが「叱責する」という意味に変化するのがわかります。
「考える(reri)」
↓
「物事に価値をつける・評価する(ratus)」
↓
「等級づけする、価格をつける(rate)」
↓
(さらに発展して)
「人を評価する→悪く評価する→叱責する」
という流れで、
「格付け・評価」と「非難・叱責」は、
もともと同じ「価値判断を下す」という根っこから派生していったのです!
be-は、be動詞のbeですから、「確かに存在する」ということです。ここから「完全に」という意味が生まれます。「完全に(マイナスの)評価を下す」→「厳しく叱責する」となります。
berateの派生語
単語 | 発音(カタカナ) | 意味 | ニュアンス |
---|
berate | ビレイト | 激しく非難する、きつく叱る | 感情を込めて怒鳴りつけるように叱る |
berated | ビレイティド | (過去形・過去分詞)激しく非難された、叱責された | 叱責を受けた状態を表す |
berating | ビレイティング | (現在分詞)激しく非難している、叱っている | 非難している最中の動作を表す |
beratement | ビレイトメント | 激しい叱責、厳しい非難 | 非難という行為自体を名詞化したもの |
berated → 「彼は上司にberatedされた」(叱られた)
berating → 「彼女は子どもをberatingしていた」(叱り飛ばしていた)
beratement → 「彼の長いberatementに耐えた」(叱責の時間に耐えた)
例文と和訳
実際の使い方になれるために例文と和訳をご紹介します。
berate(ビレイト)
英文例
- The teacher berated the students for not doing their homework.
日本語訳 - 先生は宿題をしてこなかった生徒たちを激しく叱った。
berated(ビレイティド)
英文例
- He was berated by his boss for missing the deadline.
日本語訳 - 彼は締め切りを守らなかったことで上司に叱責された。
berating(ビレイティング)
英文例
- She kept berating her younger brother for breaking her phone.
日本語訳 - 彼女は弟がスマホを壊したことを何度も叱り続けた。
beratement(ビレイトメント)
英文例
- After the long beratement, he decided to quit his job.
日本語訳 - 長時間にわたる叱責の後、彼は仕事を辞める決意をした。
berateの同意語
berateに似た「叱る・非難する」系の単語を整理しておきますね。
単語 | ニュアンス | 説明 |
---|---|---|
berate | 感情的に激しく非難する | 長時間または怒りを込めて「叱り飛ばす」感じ。怒りを爆発させるイメージ。 |
scold | 子どもや部下を叱る | 「(規則違反などに)声を荒げて叱る」。少しカジュアルで、親が子どもを叱る場面など。 |
rebuke | 厳しいけれど理性的に非難する | 感情を抑えながら「間違いを正すために強く注意する」。冷静にきっぱり叱るイメージ。 |
reprimand | 公式に叱る(職場・組織などで) | 上司が部下に対して「正式に注意する」など、フォーマルな非難に使う。 |
chide | やや穏やかにたしなめる | 穏やかな口調で「注意する、たしなめる」。怒りよりも優しさがにじむ感じ。 |
簡単にまとめると・・・
🔥 berate → 怒鳴りつけるような激しい叱責
👩🏫 scold → 子どもを叱るママ先生的なイメージ
❄️ rebuke → 氷のように冷たくビシッと叱る
📋 reprimand → 上司が公的に叱る(会議で注意する感じ)
🌸 chide → 「やめときなさいよ」と優しくたしなめる
berateの使用例
実際にどう使うかも見てみましょう!
- The coach berated the players for their poor performance.
(コーチは選手たちのふがいないプレーを激しく叱責した。) - She berated herself for making such a careless mistake.
(彼女は自分自身を軽率なミスに対して激しく責めた。)
→ 自分自身を責めるときにも「berate」が使えます!
【英作文トレーニング|berate編】
次の日本語を英語にしてください。
ヒント:必ずberateまたはその派生形(berated, berating, beratement)を使いましょう!
【問題1】
母親は子どもたちが散らかしたことを激しく叱った。
【問題2】
彼は会議で上司に叱責されて、顔を真っ赤にした。
【問題3】
その長い叱責のせいで、彼女はすっかり自信を失った。
【問題1の正解例】
The mother berated the children for making a mess.
【問題2の正解例】
He was berated by his boss during the meeting and turned bright red.
【問題3の正解例】
Because of the long beratement, she completely lost her confidence.
ポイントまとめ
- berateは「今叱る」動作を表現
- beratedは「叱られた(受け身・過去形)」を表現
- beratementは「叱る行為そのもの(名詞)」を表現
しっかり派生形も意識できる練習になっています!
総まとめ
berateは
- be-(完全に)+rate(叱る)
- 感情を込めて激しく非難する
- 「怒鳴り散らす」くらい強い叱責のニュアンス という単語です!