「売上が前年比で大幅に伸びた」「今回の合意は極めて意義深い」「統計的に有意な差がある」・・・経済ニュースや学術論文、TOEICのPart 7 でしょっちゅう顔を出す significant。
この単語、先頭を見ると、誰でも知っているあのカタカナ語が目に入ります。
そう、「サイン(sign)」です。
大切な書類に名前を書く、あの「サイン」。ここを入り口にすると、長くて難しそうな単語の意味が、一瞬でつかめます。
significant を分解してイメージで覚える
まず、「サイン」を使った記憶の入り口から。
sign(サイン・署名)+ ific-(〜にする)+ -ant(形容詞語尾)
住宅の購入、大切なビジネスの契約・・・本当に大事な場面で、私たちは書類に「サイン」をしますよね。
「サインをする必要があるほど大切なこと = 重要なこと」。
この連想を使うと、significant の意味が直感でつかめます。
※ただし、名前を書く「署名(サイン)」が直接のルーツではありません。これはあくまで記憶の入り口。本来の語源は、もう少し奥にあります(→「語源メモ」で種明かし)。
significant の基本の意味と使い方
significant は形容詞で、大きく2つの顔を持ちます。
① 「重要な・意義深い」(意味の重さ)
歴史的な出来事や、人生の大きな局面を語るときに使う用法です。
- a significant event(歴史的に重要な出来事)
- a significant role(極めて重要な役割)
- This discovery is significant for the future of medicine.(この発見は医学の未来にとって意義深い。)
② 「著しい・かなりの」(変化や数値の大きさ)
グラフや数字が「誰の目にも明らかなほどハッキリ動いている」ことを表します。TOEICで最も狙われるのはこちらです。
- a significant increase in sales(売上の著しい増加)
- a significant difference(顕著な差)
- statistically significant(統計的に有意な:偶然では説明できない明確な差がある)
副詞の significantly(著しく・大幅に) は、TOEICのグラフ問題や業績レポートで increased significantly(大幅に増加した)という形で頻出します。
“signum(目印)” でつながる単語ネットワーク
significant の語源 signum(しるし・目印)を知っておくと、まったく別ジャンルに見えた単語が一気につながります。
| 単語 | 意味 | イメージ |
|---|---|---|
| signal | 合図、シグナル | signum そのもの=目印・合図 |
| signify | 示す、意味する | 目印を使って意味を伝える |
| design | 設計する、デザインする | de(下へ・書き留める)+ signum=目印を図面に落とす |
| assign | 割り当てる、配属する | ad(〜へ向かって)+ signum=目印をつけて割り振る |
| insignificant | 取るに足らない、些細な | in(否定)+ significant=目印にもならない |
| significance | 重要性、意義 | significant の名詞形=目印が持つ意味の重さ |
design(デザイン)も同じ仲間というのは、ちょっと意外じゃないですか。頭の中のアイデアに「目印をつけて図面に落とし込む」・・・そう見ると、デザインという行為の本質がすっきりします。
派生語 Word Family
| 単語 | 品詞 | 意味 | 発音 |
|---|---|---|---|
| significant | 形容詞 | 重要な、著しい、意義深い | スィグニフィカント /sɪɡˈnɪfɪkənt/ |
| significance | 名詞 | 重要性、重大さ、意義 | スィグニフィカンス /sɪɡˈnɪfɪkəns/ |
| significantly | 副詞 | 著しく、大幅に | スィグニフィカントリー /sɪɡˈnɪfɪkəntli/ |
| insignificant | 形容詞 | 取るに足らない、些細な | インスィグニフィカント /ˌɪnsɪɡˈnɪfɪkənt/ |
| signify | 動詞 | 示す、意味する | スィグニファイ /ˈsɪɡnɪfaɪ/ |
アクセントは第2音節の -ni-(ニ) です。「スィグニフィカント」とリズムで覚えると、significantly や insignificant も同じリズムで自然についてきます。
TOEIC・英検での出題傾向
TOEIC L&R では超頻出語です。
Part 5 の品詞問題で、副詞の significantly が増減を表す動詞(increase / decrease / improve)を修飾するパターンが定番です。
- Sales increased significantly last quarter.(前四半期、売上は著しく増加した。)
Part 7 では play a significant role in… (〜で重要な役割を果たす)が、企業紹介や人物紹介の文脈でよく出ます。
英検(2級〜準1級) では、長文読解や英作文で「社会的な重要性(social significance)」「著しい変化(significant changes)」を論述する場面で必須の一語です。準1級以上では insignificant や signify も射程に入ります。
英文で確認|翻訳練習10問
英文を見たら一度止めて、和訳を書いてみてください。解答は記事の最後にまとめてあります。
- This is a significant moment in your life.
- Sales increased significantly this year.
- Your effort has made a significant difference.
- The research shows a significant change in behavior.
- Even a small step can be significant.
- There is no significant difference between the two groups.
- She played a significant role in the project.
- The results were statistically significant.
- What seems insignificant today may become significant tomorrow.
- Every significant journey begins with a single decision.
語源メモ|「しるし」を立てるという行為
significant の本来の語源は、ラテン語 significāre(しるしで示す・意味する) です。
パーツに分けると signum(しるし・目印・旗)+ facere(作る・生み出す)。この significāre の現在分詞形が英語に入り、significant になりました。
古代ローマの軍隊では、広大な戦場で味方が迷わないよう、遠くからでも目立つ旗や紋章(signum)を高く掲げました。雑多なものの中に埋もれさせず、「ここを見て」とハッキリした目印を立てる。その目印があるから、人は立ち止まり、注意を向ける。
「見落とせない目印(signum)を作る(facere)こと」・・・それが significant の語源的な姿です。「重要な」も「著しい」も、どちらも「目印を立てるほど際立っている」というひとつの像から出ています。
冒頭の「サイン(署名)」は記憶の入り口として使いましたが、語源としては署名ではなく旗や紋章などの「しるし・印」が正確なルーツです。日本語の「サイン」とは別ルートと整理しておくと、鋭い人に聞かれても迷いません。
なお、signal(合図)・design(設計)・assign(割り当て)も同じ signum 一族。significant を入り口に、この一族へ広げていけます。
まとめ
significant は signum(目印)+ facere(作る) から生まれた言葉で、「見落とせない印がついている = 重要な・著しい」が意味の中心です。
- 記憶の入り口:「サインするほど大事」(※語源は signum=しるし・旗)
- 2大用法:「意義深い・重要」と「著しい・顕著な」
- TOEIC最頻出:significantly(著しく)、insignificant(取るに足らない)もセットで
- signum 一族:signal / signify / design / assign へ広がる

- 語源・中心:signum(しるし・目印)+ facere(作る)=「見落とせない印をつける」
- 覚え方のヒント:sign(サイン・署名)→ サインするほど大事 ※語源は別ルート
- signum 一族:signal / signify / design / assign / insignificant / significance
- 2大用法:意義深い・重要(significant role)/著しい・顕著(significant increase / statistically significant)
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- 【タイパ最強】英単語の語源・パーツ分解全リスト|語源×記憶術で芋づる式に覚える → https://isseisuzuki.org/etymology-parts-list/
- design の語源(signum 一族) → (近日中に公開)
- assign の語源(signum 一族) → (近日中に公開)
翻訳練習の解答例
- これは、あなたの人生において重要な瞬間だ。
- 今年、売上は著しく増加した。
- あなたの努力は、大きな違いを生み出した。
- その研究は、行動に著しい変化があることを示している。
- 小さな一歩でも、大きな意味を持つことがある。
- 2つのグループの間に、有意な差は見られない。
- 彼女はそのプロジェクトで重要な役割を果たした。
- その結果は、統計的に有意だった。
- 今日は取るに足らないと思えることが、明日は大きな意味を持つかもしれない。
- 意義深い旅はすべて、ひとつの決断から始まる。


