synthesizer (syn+thesize+er)のsyn(sym)は、「シンパシー(同情)」の「シン」で「一緒に同じ気持ち」になることから「一緒に」という意味になります。
オーケストラで使う、楽器のシンバルは、2枚「一緒」に合わせて音を出します。
シンセサイザー(synthesizer)と言えば、音楽をやっている方にはおなじみの単語ですね。いろいろな波形やアルゴリズムを全部合わせ(総合して)1つの音を作り出す楽器です。派生語には次のようなものがあります。
synthesis (syn+the+sis): 総合する
synthesize (syn+the+size): 総合する
synthetic (syn+the+tic): 総合の
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synthesizeの語源的意味
「synthesize(シンセサイズ)」という言葉は、「合成する」や「組み合わせて新しいものを作り出す」という意味で使われます。たとえば、科学でいくつかの物質を組み合わせて新しい物質を作ったり、音楽で異なる音を組み合わせて新しいサウンドを生み出すときなどに使われます。この「synthesize」の語源をたどると、古代ギリシャ語の「σύνθεσις(synthesis:シンセシス)」に行き着きます。
ギリシャ語の「σύνθεσις(シンセシス)」は、「一緒に」「共に」を意味する「σύν(syn:シン)」と、「置く」や「まとめる」を意味する「θέσις(thesis:テシス)」という2つの言葉からできています。「σύν(syn)」は、現代英語でも「シンフォニー(symphony)」や「シンパシー(sympathy)」など、他の言葉でも「一緒に」「共に」という意味を持つ接頭辞として使われています。一方、「θέσις(thesis)」は「置くこと」や「配置すること」を意味し、たとえば「仮説(hypothesis)」のような言葉にも使われています。
「σύνθεσις(synthesis)」という言葉は、もともと「いくつかの要素を一緒に配置して新しいものを作り出す」という意味を持っていました。この「synthesis」がラテン語を通じて英語に取り入れられ、「synthesize」という動詞形になったことで、「複数のものを組み合わせて新しいものを生み出す」という意味で使われるようになりました。
現代の英語では、「synthesize」は多くの分野で使われています。たとえば、化学の分野では「to synthesize a chemical compound(化合物を合成する)」と言いますが、これはいくつかの異なる物質を組み合わせて、新しい化学物質を作ることを意味します。また、音楽では「synthesizer(シンセサイザー)」という楽器があり、これはさまざまな音を合成して新しい音を生み出すものです。シンセサイザーは、異なる音の波を組み合わせることで、独特な音色やメロディを作り出すことができるため、音楽制作の現場で広く使われています。
さらに、「synthesize」は情報や考えをまとめるときにも使われます。たとえば、「to synthesize information(情報をまとめる)」という表現は、異なる情報やアイデアを組み合わせて、新しい理解や結論を導き出すことを意味します。これにより、単独では見えなかった全体像や新たな視点を得ることができるのです。
このように、「synthesize」という言葉には「異なる要素を組み合わせて、新しいものを作り出す」という深い意味があります。単なる「作る」ではなく、「複数の異なる要素を一緒にする」というプロセスが含まれているのです。たとえば、料理を作るときにさまざまな食材を組み合わせて一つの料理を作ることも「synthesize」の一例です。
語源を知ることで、「synthesize」がどのように「一緒に置く」「組み合わせる」という基本的な意味から発展してきたのかが理解できます。英語の単語はその成り立ちを知ることで、言葉の持つ本当の意味や使い方をより深く理解することができます。このように、「synthesize」という言葉は、「組み合わせること」によって新しいものを創り出す力を表していると言えるでしょう。