PR

【語源で覚える】sympathy|”パシー” はテレパシーと同じパーツだった?

著者情報
【著者:鈴木一世(イッセー)】

現役大学教員・カウンセラー。
  専門の「第二言語習得理論」と「心理学」に基づき、氷河期世代・非正規雇用・転職に関わるリスキリング戦略をデータで解説。挫折しそうな人のための、脳と心の攻略ガイド。  

▶︎ 詳しいプロフィールはこちら

「シンパシーを感じる」「シンパ(sympathizer)」・・・sympathy、日本語でもすっかりなじんでいますよね。

でも、綴りをじっと見たことはありますか。sympathy の後半、-pathy。これ、テレパシー(tele-pathy)の後半と同じ部品です。

テレパシーは「遠く(tele)から気持ちが届く(pathy)」。では sympathy の sym- は何か・・・ここがこの記事の入り口です。

スポンサーリンク
スポンサーリンク
スポンサーリンク

sympathy を分解してイメージで覚える

sympathy をパーツで見ると、こうなります。

sym-(syn-=一緒に)+ pathy(pathos=感情・心の動き)

sym- は「一緒に・共に」という意味。pathy は「感情・心の動き」。合わさると「一緒に感情を感じる」=同情・共感、となります。

テレパシーで pathy が「気持ち・感情」だとわかっていれば、sym-(一緒に)を足すだけで sympathy の意味がすっと出てきます。「テレパシーの pathy だ」という手がかりが、記憶の入り口になります。

※ 正確には、sym- はギリシャ語の syn-(一緒に)が p の前で形を変えたもの(音の同化)です。syn- そのままの形は syndrome(症候群)や synchronize(同期する)などで見られます。sympathy は語源どおりに覚えられる単語なので、分解したイメージと実際の語源がそのまま一致します。

スポンサーリンク

sympathy の基本の意味と使い方

sympathy は「同情」「共感」「思いやり」を表す名詞です。誰かが悲しんでいるとき、困っているとき・・・その人の気持ちに寄り添って「一緒に感じる」こと、それが sympathy です。

  • My deepest sympathy.(心よりお悔やみ申し上げます)
  • I felt sympathy for her.(彼女のことが気の毒だと思った)
  • They sent a sympathy card.(お悔やみのカードを送った)
  • You have my sympathy.(あなたのことを思っています)

ビジネスや日常でよく使うのが sympathy card(お悔やみカード)や express sympathy(弔意を示す)といった表現です。TOEIC でも案内文・メール形式でよく登場します。

sympathy と empathy の使い分け

sympathy と empathy、どちらも「共感」と訳されることが多いですが、距離感が違います。

sympathyempathy
語源sym-(一緒に)+ pathyem-(中に)+ pathy
ニュアンス外から寄り添う・気の毒に思う内側に入り込んで感じる
例「つらいね、かわいそうに」「あなたの気持ち、わかる」

sympathy は「あなたのことが心配」という外からの温かさ。empathy は「あなたの立場に自分を置いて感じる」という、より深い入り込み方です。ビジネスやカウンセリングで「empathy が大事」と言われるのは、この「内側から感じる」ニュアンスがあるからです。

“-pathy(pathos)” でつながる単語ネットワーク

sympathy の pathy(pathos=感情・苦しみ・心の動き) を知っておくと、まったく別ジャンルに見える単語が一気につながります。

単語意味イメージ
empathy共感em-(中に)+ pathy=内側に入って感じる
apathy無関心・無気力a-(ない)+ pathy=感情がない
antipathy反感・嫌悪anti-(反対)+ pathy=感情が逆を向く
telepathyテレパシーtele-(遠くへ)+ pathy=感情が遠くへ届く
pathetic哀れな・情けないpathos=感情を動かす→哀れを誘う
pathology病理学pathos(苦痛・病)+ logy(学問)

「pathy か path が入っていたら、たぶん感情か病・苦痛の話」・・・そう見えるようになると、初見の単語でも意味が推測できます。

syn-(一緒に)でつながる単語ネットワーク

sympathy の sym-(syn-=一緒に) も、知っておくと広がる部品です。

単語意味イメージ
synchronize同期するsyn-(一緒に)+ chronos(時間)=時間を合わせる
syndrome症候群syn-(一緒に)+ dromos(走る)=症状が一緒に走る
synthesis合成・統合syn-(一緒に)+ thesis(置く)=一緒に置く
symphony交響曲sym-(一緒に)+ phone(音)=音が一緒に鳴る
symbiosis共生sym-(一緒に)+ bios(生命)=一緒に生きる

sympathy は「pathy(感情)一族」と「syn-(一緒に)一族」、2つの入り口が交わる場所に立っている単語です。

派生語 Word Family

単語品詞意味発音
sympathy名詞同情・共感・弔意シンパシー /ˈsɪmpəθi/
sympathetic形容詞同情的な・理解のあるシンパセティック /ˌsɪmpəˈθetɪk/
sympathize動詞同情する・共感するシンパサイズ /ˈsɪmpəθaɪz/
sympathizer名詞支持者・シンパシンパサイザー /ˈsɪmpəθaɪzər/
sympathetically副詞同情して・共感をもって―
unsympathetic形容詞冷淡な・共感しない―

TOEIC・英検での出題傾向

sympathy はビジネスメールや案内文で出やすい実用語です。TOEIC では sympathy card(お悔やみカード)、express sympathy(弔意を示す)、in sympathy with(〜に同調して)といった形で、Part 6・7 の読解問題に登場します。英検では2級〜準1級レベルで見かける、押さえておきたい一語です。sympathetic・sympathize の形も合わせて覚えておくと、語彙問題で確実に得点できます。

英文で確認|翻訳練習10問

英文を見たら一度止めて、和訳を書いてみてください。答え合わせは記事の最後にまとめてあります。

  1. I felt deep sympathy for him when I heard the news.
  2. She sent a sympathy card to her colleague.
  3. Your sympathy means a lot to me.
  4. He listened with sympathy and said nothing.
  5. Sometimes, sympathy is the only thing you can give.
  6. I have great sympathy for what you are going through.
  7. The team expressed their sympathy after the loss.
  8. Sympathy without action is still a kind of warmth.
  9. She looked at me with sympathy in her eyes.
  10. You do not have to say much — your sympathy shows.

語源メモ|syn- と pathos が出会う言葉

sympathy はギリシャ語 sympatheia(fellow-feeling/感情の共有)に由来します。形容詞 sympathēs(同じ感情をもつ)から来ており、syn-(一緒に)+ pathos(感情・苦しみ) の構造です。フランス語 sympathie を経て、1580年代に英語に入りました。

最初期の英語での意味は「物と物の間の親和性・共鳴」という、やや神秘的なニュアンスでした(磁石が鉄に引き寄せられることを「sympathy」と表現したほど)。感情的な「同情・共感」の意味が定着するのは1600年代以降です。

なお、pathy の語源 pathos はギリシャ語で「感情・苦しみ・受難」を意味し、印欧祖語の語根 *kwent(h)-(苦しむ)にさかのぼります。empathy(1909年、Edward Titchener が造語)も antipathy も telepathy(1882年、Frederic Myers が造語)も、すべてこの pathos 一族です。sympathyとは成立年代が違いますが、部品は同じです。

また、sym-(syn- の変化形) についても補足しておくと、syn- は後ろにくる音によって形を変えます。b・p・m の前では sym- に(sympathy・symbol・symphony)、l の前では syl- に(syllable)なります。spelling で慌てないための豆知識です。

まとめ

sympathy は sym-(syn-=一緒に)+ pathy(pathos=感情・心の動き)で「一緒に感じる」=同情・共感。

  • pathy(pathos)・・・感情・苦しみ。empathy/apathy/antipathy/telepathy などの入り口
  • sym-(syn-)・・・一緒に。synchronize/syndrome/symphony などの入り口
  • sympathy は、その2つが交わる場所に立つ単語

「テレパシーの pathy と同じだ」・・・その手がかり一つで、sympathy は丸暗記しなくてよくなります。

sympathy の語源ワードマップ。中心は sympathy(=一緒に感じる)で、sym-(syn-=一緒に)+ pathy(pathos=感情・心の動き)に分解。覚え方のヒント(テレパシーの pathy と同じ部品)、pathy(感情)一族(empathy/apathy/antipathy/telepathy/pathetic/pathology)、syn-(一緒に)一族(synchronize/syndrome/synthesis/symphony/symbiosis)の4クラスタに整理した図。
  • 語源・中心:sym-(syn-=一緒に)+ pathy(pathos=感情)=「一緒に感じる」
  • 覚え方のヒント:テレパシーの pathy と同じ部品
  • pathy(感情)一族:empathy/apathy/antipathy/telepathy/pathetic/pathology
  • syn-(一緒に)一族:synchronize/syndrome/synthesis/symphony/symbiosis

関連記事

  • empathy の語源(共感・内側に入り込む)→ (近日中に公開)
  • apathy の語源(無関心・アパシー)→ (近日中に公開)
  • syn-(一緒に)でつながる単語まとめ → (近日中に公開)
  • 【タイパ最強】英単語の語源・パーツ分解全リスト|語源×記憶術で芋づる式に覚える → https://isseisuzuki.org/etymology-parts-list/ 👇
【タイパ最強】英単語の語源・パーツ分解全リスト|語源×記憶フックで芋づる式に覚える
英単語を最小限の労力でマスターする「語源+パーツ分解」の全リスト。学術的に正確な語源データと、タイパ(時短)を追求した記憶フックを完全分離して掲載。芋づる式に派生語を暗記し、実務やニュースで使える英語力を最速で身につけましょう。

翻訳練習の解答

  1. そのニュースを聞いたとき、私は彼のことが本当に気の毒だと思った。
  2. 彼女は同僚にお悔やみのカードを送った。
  3. あなたの気持ちが、私にはとても嬉しい。
  4. 彼は何も言わず、ただ黙って共感しながら話を聞いた。
  5. ときに、寄り添うことだけが、あなたにできる唯一のことだったりする。
  6. あなたが今経験していることを、心から気の毒に思っています。
  7. チームは、その損失のあとで弔意を表した。
  8. 行動が伴わなくても、共感はそれだけで温かさになる。
  9. 彼女は、目に同情をにじませながら私を見た。
  10. 多くを語らなくていい。あなたの気持ちは、ちゃんと伝わっています。