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【語源で覚える】recipe|レシピとレシートは仲間。receive・accept まで芋づる式に

著者情報
【著者:鈴木一世(イッセー)】

現役大学教員・カウンセラー。
  専門の「第二言語習得理論」と「心理学」に基づき、氷河期世代・非正規雇用・転職に関わるリスキリング戦略をデータで解説。挫折しそうな人のための、脳と心の攻略ガイド。  

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「レシピ」と「レシート」。台所とレジ、まったく別の場所で目にする2つのカタカナ語ですが、実は同じ家族の出身です。

「レシピなんて知ってるよ」と思った方にこそ読んでほしい記事です。知っている単語だからこそ、ほかの単語を覚えるときの目印になります。

どちらも、ラテン語の recipere(受け取る) から生まれました。そして、ここからがもう一段深い話。recipe は、もともと料理の言葉ではありませんでした。医師が処方箋の一番上に書いた「(これを)取れ」という一語だったんです。

「受け取る」という意味の中心をつかむと、receive・reception・recipient、さらには accept や concept まで、一気につながって見えてきます。

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recipe を分解してイメージで覚える|「取れ」から始まった言葉

recipe をパーツで見ると、こうなります。

re(後ろへ・手元へ)+ cip(capere=つかむ・取る)+ e

「手元へ、つかみ取る」。つまり「受け取る」です。ラテン語の recipere は「受け取る」という動詞で、recipe はその命令形。意味は「取れ」「受け取れ」です。

昔の医師は、処方箋の冒頭にこの recipe(取れ)と書き、その下に薬の材料と分量を並べました。「次のものを取って、調合しなさい」という指示です。やがてこの一語が「処方箋」そのものを指すようになり、さらに料理の「材料と作り方」へと意味が移っていきました。

材料を受け取り、手順どおりに合わせる。薬でも料理でも、やっていることは同じなんですね。

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recipe の基本の意味と使い方

recipe は「レシピ、作り方」を表す名詞です。そこから広がって「秘訣」「方法」という意味でもよく使われます。

  • a recipe for curry(カレーのレシピ)
  • follow the recipe(レシピどおりに作る)
  • a recipe for success(成功の秘訣)
  • a recipe for disaster(失敗のもと)

a recipe for 〜 は「〜を生み出す方法・原因」という言い方です。いい結果にも悪い結果にも使えるので、セットで覚えておくと便利です。

“recipere(受け取る)” でつながる単語ネットワーク

recipe と同じ recipere から生まれた、いわば直系の家族です。どれも「受け取る」がそのまま残っています。

単語意味イメージ
receive受け取るrecipere がフランス語を経て英語に
receipt領収書、受け取ること受け取ったことを示す紙=レシート
recipient受取人受け取る人
reception受付、歓迎会、受信人や信号を受け入れる場所・こと
receptor受容体刺激を受け取る仕組み
receptive受け入れる姿勢がある新しいものを受け取りやすい

レストランの「レセプション」、電波の「受信」、体の「受容体」。場面はばらばらでも、全部「受け取る」でつながっています。

“cap / cept(つかむ・取る)” でつながる単語ネットワーク

recipe の cip は、ラテン語 capere(つかむ・取る)の形が変わったものです。ここまでさかのぼると、仲間はさらに増えます。

単語意味語源
accept受け入れるac(〜へ)+cept=こちらへ取り込む
concept概念、コンセプトcon(すっかり)+cept=頭でつかんだもの
capture捕らえる、キャプチャーcapere=つかむ
capable能力があるつかめる・扱える力がある
capacity容量、能力受け入れられる量
perceive知覚する、気づくper(すっかり)+ceive=感覚でつかむ
deceiveだますde(離れて)+ceive=相手から取り去る
except〜を除いてex(外へ)+cept=取り出す
participate参加するpart(部分)+cip=一部を取る
anticipate予想する、期待するanti(前もって)+cip=先につかむ

「cap/cept/cip/ceive が入っていたら、たぶん”つかむ・取る”の話」。そう見えるようになると、初めて会う単語でも意味の見当がつきます。レシピという身近な一語が、この大きな家族への入り口です。

派生語|recipe まわり

単語品詞意味発音
recipe名詞レシピ、作り方、秘訣レサピ /ˈresəpi/
receive動詞受け取るリシーヴ /rɪˈsiːv/
receipt名詞領収書、受け取ることリシート /rɪˈsiːt/(p は発音しない)
recipient名詞受取人リシピエント /rɪˈsɪpiənt/
reception名詞受付、歓迎会、受信リセプション /rɪˈsepʃən/
receptive形容詞受け入れる姿勢があるリセプティヴ /rɪˈseptɪv/

receipt の p は発音しません。綴りに p が残っているのは、ラテン語とのつながりを示すために後から書き足されたためです。

TOEIC・英検での出題傾向

recipe そのものは、TOEIC では料理教室の案内、レストランや食品会社の広告など、場面が限られます。一方で、同じ家族の receipt(領収書)・recipient(受取人)・reception(受付)はビジネス場面の定番で、出題頻度はこちらのほうが上です。recipe を入り口に家族ごと覚えておくと、実際の得点につながりやすくなります。英検では a recipe for success のような比喩的な使い方が、長文読解で出てくることがあります。

英文で確認|翻訳練習10問

英文を見たら一度止めて、和訳を書いてみてください。答え合わせは記事の最後にまとめてあります。

  1. This is my grandmother’s recipe.
  2. Could you share the recipe with me?
  3. I followed the recipe step by step.
  4. The recipe calls for two eggs.
  5. She changed the recipe a little to make it her own.
  6. You don’t need a perfect recipe to start cooking.
  7. Patience is the secret recipe for learning English.
  8. There is no single recipe for happiness.
  9. Write down your own recipe for a good day.
  10. Every recipe begins with something you receive from someone.

語源メモ|処方箋の「取れ」から、台所へ

recipe は、ラテン語の動詞 recipere(受け取る・取り戻す) の命令形です。recipere は re(後ろへ・手元へ)+ capere(つかむ・取る)からできています。

中世から近世にかけて、医師は処方箋の冒頭にこの recipe(取れ)を書き、その下に材料と分量を記しました。この指示語がやがて名詞になり、16世紀末ごろに「処方箋」の意味で英語に定着します。料理の作り方を指すようになったのは18世紀初めごろのことです。

ちなみに、同じ家族の receipt も、昔の英語では薬の調合法や料理の作り方の意味で使われていました。レシピとレシートは、意味の上でもかつてはすぐ隣にいたわけです。

処方箋で見かける「Rx」という記号も、一般には recipe の頭文字 R に、略記を示す斜線を加えたもの(℟)が由来とされています。ただし、ローマ神話のジュピターの記号や、古代エジプトの「ホルスの目」に由来するという説も知られていて、こちらは俗説として語られることが多いものです。

さらにさかのぼると、capere は印欧祖語の *kap-(つかむ)にたどり着きます。accept・concept・capture・capable・perceive などは、すべてこの根っこを共有しています。

まとめ

recipe は、re(手元へ)+ cip(capere=つかむ・取る)から生まれた「受け取れ」という一語。

  • もともとの意味・・・医師が処方箋の冒頭に書いた「(これを)取れ」
  • recipere(受け取る)の家族・・・receive/receipt/recipient/reception/receptor
  • cap/cept(つかむ・取る)の家族・・・accept/concept/capture/capable/perceive

材料を受け取り、手順に沿って形にする。レシピは、誰かから受け取ったものを次へ渡していく言葉でもあります。

recipe の語源ワードマップ。中心は recipe(=受け取れ→処方箋→料理の作り方)で、re(手元へ)+cip(つかむ)に分解。語源・中心、recipere(受け取る)系(receive / receipt / recipient / reception / receptor)、cap・cept(つかむ)系(accept / concept / capture / capable / perceive / deceive)、覚え方のヒント(レシピとレシートは仲間)の4クラスタに整理した図。
  • 語源・中心:re(手元へ)+ cip(つかむ)=「受け取れ」→ 処方箋 → 料理の作り方
  • recipere(受け取る)系:receive/receipt/recipient/reception/receptor
  • cap/cept(つかむ)系:accept/concept/capture/capable/perceive/deceive
  • 覚え方のヒント:レシピとレシートは仲間

関連記事(内部リンク)

翻訳練習の解答

  1. これは祖母のレシピです。
  2. そのレシピ、教えてもらえますか?
  3. レシピどおりに、一つずつ作ってみた。
  4. このレシピには卵が2個必要だ。
  5. 彼女はレシピを少し変えて、自分の味にした。
  6. 料理を始めるのに、完璧なレシピはいらない。
  7. 英語学習の秘訣は、焦らないことだ。
  8. 幸せになるための決まった方法は、ひとつじゃない。
  9. あなたにとっての「いい一日のレシピ」を書き出してみよう。
  10. どんなレシピも、誰かから受け取ったものから始まる。

収録リスト

この単語は NAWL(学術)・TSL(TOEIC)・BSL(ビジネス)のすべて に収録されています。学術・試験・実務のどの場面でも使われる、最優先で覚えたい一語です。

NAWL(New Academic Word List)収録語

この単語は New Academic Word List(NAWL) に収録されています。NAWLは大規模な学術コーパスから抽出された960語のリストで、これらを覚えるだけで学術英語の約92%をカバーできます。論文や英字ニュースを読むとき、必ず出会う一語です。出典:New General Service List Project

TSL(TOEIC Service List)収録語

この単語は TOEIC Service List(TSL) に収録されています。TSLはTOEICの出題語彙を分析して作られた1,200語のリストで、これらを押さえればテストに出る語彙の約99%をカバーできます。スコアアップに直結する一語です。
出典:New General Service List Project

BSL(Business Service List)収録語

この単語は Business Service List(BSL) に収録されています。BSLはビジネス英語のコーパスから抽出された1,700語のリストで、これらを覚えればビジネス文書・会議・メールで使われる語彙の約97%をカバーできます。仕事で英語を使う場面で効いてくる一語です。
出典:New General Service List Project