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【語源で覚える】cursor|パソコン画面を走るあの印、正体は「走る人」

著者情報
【著者:鈴木一世(イッセー)】

現役大学教員・カウンセラー。
  専門の「第二言語習得理論」と「心理学」に基づき、氷河期世代・非正規雇用・転職に関わるリスキリング戦略をデータで解説。挫折しそうな人のための、脳と心の攻略ガイド。  

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パソコンでおなじみの「カーソル」。文字を打つたび、画面の上をチカチカ動く、あの点滅の印ですよね。つづりを見ると cursor。じっと見ると、頭に cur がいます。

実はこの cur、「走る」という意味なんです。カーソルは、画面の上を”走っている”印・・・そう考えると、なんだか正体が見えてきませんか。この記事では、cur(走る)を入り口に、current や course、さらにはつづりのよく似た car(車)まで、一気につながる世界をご案内します。

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cursor を分解してイメージで覚える|頭に隠れた「走る」

cursor をパーツで見ると、こうなります。

cur(走る)+ sor(〜する人・もの)

つまり cursor は「走るもの」。パソコンやスマホの画面で、入力する場所を示しながら動く、あの点滅の印・・・まさに画面の上を”走っている”存在です。「走るもの」と覚えてしまえば、カーソルの意味は丸暗記いらずですっと入ってきます。

手がかりをひとつ。cur は、つづりのよく似た car(車) と同じ「走る」の仲間です(くわしい関係は最後の語源メモで)。

「cur が付いていたら、たぶん”走る”話だな」・・・そう見えるようになると、初めて出会う単語でも意味を推測できるようになります。

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cursor の基本の意味と使い方

cursor は「カーソル」を表す名詞です。パソコンやスマホの画面で、文字を入力する位置を示す点滅バーや、マウスで動かす矢印を指します。

  • move the cursor(カーソルを動かす)
  • the blinking cursor(点滅するカーソル)
  • place your cursor here(ここにカーソルを置く)

どれも「画面の上を動く・走る」イメージが共通しています。語源の「走るもの」を知っていると、この動きの感覚がしっくりきます。

currere(走る)でつながる単語ネットワーク

cursor の中心 cur(走る/ラテン語 currere)を知っておくと、まったく別ジャンルに見える単語が一気につながります。

単語意味イメージ
current流れ、電流、現在の走って流れているもの・今まさに進んでいること
course進路、講座走っていく道筋=進むべき道
occur起こるob(目の前へ)+走る=目の前に走ってくる
recur再発する、繰り返すre(再び)+走る=もう一度走ってくる
precursor先駆者、前兆pre(前に)+走る人=先に走る者
courier急使、宅配便走って届ける人
excursion遠足、小旅行ex(外へ)+走る=外へ繰り出す
cursoryざっと目を通す、大ざっぱな走るようにさっと済ませる

「cur/curs が入っていたら、たぶん”走る”の話」・・・そう見えるようになると、初見の単語でも意味の見当がつきます。cursor は、この一族への入り口でもあるんです。

car(車)につながる親戚|同じ *kers-〈走る〉から

もうひとつ面白い広がりがあります。つづりのよく似た car(車)も、実は cursor と大もとの祖先を共有する”いとこ”です。こちらは別ルートで枝分かれした一族です。

単語意味語源
carケルト語 karros(二輪の戦車)→ラテン語 carrus。大もとは *kers-〈走る〉
carry運ぶcarrus(車)で運ぶ
cargo積荷、貨物車に積んで運ぶもの
carriage車両、馬車運ぶもの
charge充電する、請求する、任せるもとは「車に積む」=負わせる
careerキャリア、経歴走路→人生を走っていく道

cursor は、「currere(走る)」の直系と、「car(走る乗り物)」の親戚・・・2つの流れが根っこでつながる場所に立っている単語。そう捉えると、一語から二方向に世界が広がります。

派生語|cursor まわり

単語品詞意味発音
cursor名詞カーソル、走るものカーソル /ˈkɜːrsər/
cursory形容詞ざっとした、大ざっぱなカーサリー /ˈkɜːrsəri/
cursive形容詞・名詞筆記体(の)カーシブ /ˈkɜːrsɪv/
precursor名詞先駆者、前兆プリカーサー /prɪˈkɜːrsər/

TOEIC・英検での出題傾向

cursor 自体は IT・日常の実用語で、TOEIC で頻出という単語ではありません。正直なところ、単体での出題はあまり見かけません。ただ、同じ currere一族の current(電流・現在の)・course(講座・進路)・occur(起こる)は、TOEIC でも英検でも超頻出の常連です。cursor を入り口に、この使用頻度の高い仲間ごと押さえてしまうのが得策です。precursor は英検準1級あたりで顔を出します。

英文で確認|翻訳練習10問

英文を見たら一度止めて、和訳を書いてみてください。答え合わせは記事の最後にまとめてあります。

  1. Move your cursor to the top of the page.
  2. The cursor blinks, waiting for your first word.
  3. A cursor is just a little runner on your screen.
  4. Put your cursor here and start again.
  5. The cursor moved slowly across the screen.
  6. Wherever your cursor goes, a new line can begin.
  7. She watched the cursor blink before she began to write.
  8. Your cursor is ready, and the blank page is not as scary as it looks.
  9. Click once, and the cursor jumps to a fresh start.
  10. The cursor keeps running, and so can you.

語源メモ|currere(走る)から生まれた言葉

cursor は、ラテン語 cursor(走者・使い走り) に由来します。これは「走る」を表す動詞 currere の名詞形。cur が「走る」、sor が「〜する人・もの」で、あわせて「走るもの」です。画面の上を動きながら位置を示すカーソルに、まさにぴったりの成り立ちですね。

さらに大もとをたどると、currere はインド・ヨーロッパ祖語の *kers-〈走る〉 にさかのぼります。そしてここが面白いところ・・・つづりのよく似た car(車) も、実はこの同じ *kers-〈走る〉から枝分かれした親戚なんです。

ただし関係は正確に押さえておきましょう。car はケルト語 karros(二輪の戦車)を経てラテン語 carrus になった別ルートの言葉で、currere から生まれたわけではありません。

でも、たどり着く祖先は同じ「走る」。だから「走るもの=カーソル」も「走る乗り物=車」も、根っこでつながっている・・・そう整理しておくと、鋭い人に聞かれても迷いません。

まとめ

cursor は、cur(走る)+ sor(〜する人・もの)で「走るもの」=画面を走る、あの点滅の印。

  • cur(currere)・・・走る。current/course/occur/recur/precursor などの一族へ
  • car(*kers- の親戚)・・・走る乗り物。carry/cargo/carriage/charge などの一族へ
  • cursor は、その2つが根っこでつながる入り口

画面の上を、今日も小さな”走者”が走っています。cur が見えたら「走る」・・・それだけで、英語がぐっとつながって見えてきます。

cursor の語源ワードマップ。中心は cursor(=走るもの)で、cur(走る)+sor(〜する人・もの)に分解。currere(走る)一族(current/course/occur/recur/precursor/courier)と、同じ祖先 *kers-〈走る〉を持つ親戚の car 一族(car/carry/cargo/carriage/charge)、覚え方のヒントの4クラスタに整理した図。
  • 語源・中心:cur(走る)+ sor(〜する人・もの)=「走るもの」。大もとは *kers-〈走る〉
  • 覚え方のヒント:画面を”走る”印=カーソル/car も同じ祖先 *kers-〈走る〉の親戚
  • currere(走る)一族:current/course/occur/recur/precursor/courier/excursion
  • car(走る乗り物)一族:car/carry/cargo/carriage/charge

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翻訳練習の解答

  1. カーソルを、ページの一番上へ動かそう。
  2. カーソルが点滅して、あなたの最初のひとことを待っている。
  3. カーソルは、画面の上を走る小さな”走者”にすぎない。
  4. ここにカーソルを置いて、もう一度始めよう。
  5. カーソルが、画面をゆっくりと横切っていった。
  6. カーソルが行く先ならどこでも、新しい一行を始められる。
  7. 彼女は書き始める前に、点滅するカーソルをじっと見ていた。
  8. カーソルはもう準備できている。白紙は、見た目ほど怖くない。
  9. 一度クリックすれば、カーソルは新しいスタート地点へ跳ぶ。
  10. カーソルは走り続ける。あなたも、同じように走り続けられる。