パソコンでおなじみの「カーソル」。文字を打つたび、画面の上をチカチカ動く、あの点滅の印ですよね。つづりを見ると cursor。じっと見ると、頭に cur がいます。
実はこの cur、「走る」という意味なんです。カーソルは、画面の上を”走っている”印・・・そう考えると、なんだか正体が見えてきませんか。この記事では、cur(走る)を入り口に、current や course、さらにはつづりのよく似た car(車)まで、一気につながる世界をご案内します。
cursor を分解してイメージで覚える|頭に隠れた「走る」
cursor をパーツで見ると、こうなります。
cur(走る)+ sor(〜する人・もの)
つまり cursor は「走るもの」。パソコンやスマホの画面で、入力する場所を示しながら動く、あの点滅の印・・・まさに画面の上を”走っている”存在です。「走るもの」と覚えてしまえば、カーソルの意味は丸暗記いらずですっと入ってきます。
手がかりをひとつ。cur は、つづりのよく似た car(車) と同じ「走る」の仲間です(くわしい関係は最後の語源メモで)。
「cur が付いていたら、たぶん”走る”話だな」・・・そう見えるようになると、初めて出会う単語でも意味を推測できるようになります。
cursor の基本の意味と使い方
cursor は「カーソル」を表す名詞です。パソコンやスマホの画面で、文字を入力する位置を示す点滅バーや、マウスで動かす矢印を指します。
- move the cursor(カーソルを動かす)
- the blinking cursor(点滅するカーソル)
- place your cursor here(ここにカーソルを置く)
どれも「画面の上を動く・走る」イメージが共通しています。語源の「走るもの」を知っていると、この動きの感覚がしっくりきます。
currere(走る)でつながる単語ネットワーク
cursor の中心 cur(走る/ラテン語 currere)を知っておくと、まったく別ジャンルに見える単語が一気につながります。
| 単語 | 意味 | イメージ |
|---|---|---|
| current | 流れ、電流、現在の | 走って流れているもの・今まさに進んでいること |
| course | 進路、講座 | 走っていく道筋=進むべき道 |
| occur | 起こる | ob(目の前へ)+走る=目の前に走ってくる |
| recur | 再発する、繰り返す | re(再び)+走る=もう一度走ってくる |
| precursor | 先駆者、前兆 | pre(前に)+走る人=先に走る者 |
| courier | 急使、宅配便 | 走って届ける人 |
| excursion | 遠足、小旅行 | ex(外へ)+走る=外へ繰り出す |
| cursory | ざっと目を通す、大ざっぱな | 走るようにさっと済ませる |
「cur/curs が入っていたら、たぶん”走る”の話」・・・そう見えるようになると、初見の単語でも意味の見当がつきます。cursor は、この一族への入り口でもあるんです。
car(車)につながる親戚|同じ *kers-〈走る〉から
もうひとつ面白い広がりがあります。つづりのよく似た car(車)も、実は cursor と大もとの祖先を共有する”いとこ”です。こちらは別ルートで枝分かれした一族です。
| 単語 | 意味 | 語源 |
|---|---|---|
| car | 車 | ケルト語 karros(二輪の戦車)→ラテン語 carrus。大もとは *kers-〈走る〉 |
| carry | 運ぶ | carrus(車)で運ぶ |
| cargo | 積荷、貨物 | 車に積んで運ぶもの |
| carriage | 車両、馬車 | 運ぶもの |
| charge | 充電する、請求する、任せる | もとは「車に積む」=負わせる |
| career | キャリア、経歴 | 走路→人生を走っていく道 |
cursor は、「currere(走る)」の直系と、「car(走る乗り物)」の親戚・・・2つの流れが根っこでつながる場所に立っている単語。そう捉えると、一語から二方向に世界が広がります。
派生語|cursor まわり
| 単語 | 品詞 | 意味 | 発音 |
|---|---|---|---|
| cursor | 名詞 | カーソル、走るもの | カーソル /ˈkɜːrsər/ |
| cursory | 形容詞 | ざっとした、大ざっぱな | カーサリー /ˈkɜːrsəri/ |
| cursive | 形容詞・名詞 | 筆記体(の) | カーシブ /ˈkɜːrsɪv/ |
| precursor | 名詞 | 先駆者、前兆 | プリカーサー /prɪˈkɜːrsər/ |
TOEIC・英検での出題傾向
cursor 自体は IT・日常の実用語で、TOEIC で頻出という単語ではありません。正直なところ、単体での出題はあまり見かけません。ただ、同じ currere一族の current(電流・現在の)・course(講座・進路)・occur(起こる)は、TOEIC でも英検でも超頻出の常連です。cursor を入り口に、この使用頻度の高い仲間ごと押さえてしまうのが得策です。precursor は英検準1級あたりで顔を出します。
英文で確認|翻訳練習10問
英文を見たら一度止めて、和訳を書いてみてください。答え合わせは記事の最後にまとめてあります。
- Move your cursor to the top of the page.
- The cursor blinks, waiting for your first word.
- A cursor is just a little runner on your screen.
- Put your cursor here and start again.
- The cursor moved slowly across the screen.
- Wherever your cursor goes, a new line can begin.
- She watched the cursor blink before she began to write.
- Your cursor is ready, and the blank page is not as scary as it looks.
- Click once, and the cursor jumps to a fresh start.
- The cursor keeps running, and so can you.
語源メモ|currere(走る)から生まれた言葉
cursor は、ラテン語 cursor(走者・使い走り) に由来します。これは「走る」を表す動詞 currere の名詞形。cur が「走る」、sor が「〜する人・もの」で、あわせて「走るもの」です。画面の上を動きながら位置を示すカーソルに、まさにぴったりの成り立ちですね。
さらに大もとをたどると、currere はインド・ヨーロッパ祖語の *kers-〈走る〉 にさかのぼります。そしてここが面白いところ・・・つづりのよく似た car(車) も、実はこの同じ *kers-〈走る〉から枝分かれした親戚なんです。
ただし関係は正確に押さえておきましょう。car はケルト語 karros(二輪の戦車)を経てラテン語 carrus になった別ルートの言葉で、currere から生まれたわけではありません。
でも、たどり着く祖先は同じ「走る」。だから「走るもの=カーソル」も「走る乗り物=車」も、根っこでつながっている・・・そう整理しておくと、鋭い人に聞かれても迷いません。
まとめ
cursor は、cur(走る)+ sor(〜する人・もの)で「走るもの」=画面を走る、あの点滅の印。
- cur(currere)・・・走る。current/course/occur/recur/precursor などの一族へ
- car(*kers- の親戚)・・・走る乗り物。carry/cargo/carriage/charge などの一族へ
- cursor は、その2つが根っこでつながる入り口
画面の上を、今日も小さな”走者”が走っています。cur が見えたら「走る」・・・それだけで、英語がぐっとつながって見えてきます。

- 語源・中心:cur(走る)+ sor(〜する人・もの)=「走るもの」。大もとは *kers-〈走る〉
- 覚え方のヒント:画面を”走る”印=カーソル/car も同じ祖先 *kers-〈走る〉の親戚
- currere(走る)一族:current/course/occur/recur/precursor/courier/excursion
- car(走る乗り物)一族:car/carry/cargo/carriage/charge
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翻訳練習の解答
- カーソルを、ページの一番上へ動かそう。
- カーソルが点滅して、あなたの最初のひとことを待っている。
- カーソルは、画面の上を走る小さな”走者”にすぎない。
- ここにカーソルを置いて、もう一度始めよう。
- カーソルが、画面をゆっくりと横切っていった。
- カーソルが行く先ならどこでも、新しい一行を始められる。
- 彼女は書き始める前に、点滅するカーソルをじっと見ていた。
- カーソルはもう準備できている。白紙は、見た目ほど怖くない。
- 一度クリックすれば、カーソルは新しいスタート地点へ跳ぶ。
- カーソルは走り続ける。あなたも、同じように走り続けられる。

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