look forward to -ing という熟語は頻出熟語の1つです。
ここにあるforwardをパーツに分割すればfor+ward。look forward to -ingは「(これから先に起こることについて)心待ちにする」という意味です。
楽しい場面があたかも目に見えるかのように感じられるというワクワク感がこの熟語の意味です。
wardは「(先のことを)思い浮かべる」→「頭の中で見える」というように、「見える」という意味を語源的に持っています。
ここから「見て評価すること」→「賞」「報酬」という意味になります。
この記事を読むとわかること
✅ awardの意味が語源からわかりやすく理解できる
✅ 「ward=見る」という語源の痕跡を知れる
✅ guard・reward・waryなどの関連語も一緒に覚えられる
✅ 『金のフレーズ』p.18-19に収録された重要語の語源的背景がわかる
awardの意味とは?
「award(アワード)」は、英語で「賞」「授与する」という意味をもつ、TOEIC頻出語の1つです。
bulletin: ‘Modest’ English tourist given award for stopping Amsterdam knifeman
🔤 意味の使い分け
品詞 | 意味 | 例文 |
---|---|---|
名詞 | 賞、報酬、表彰 | She received an award for her work. |
(彼女は仕事の功績で賞をもらった) | ||
動詞 | 授与する、与える | The jury awarded him $10,000 in damages. |
(陪審員は彼に1万ドルの損害賠償を与えた) |
awardの語源を分解してみよう

「award」は、語源的には次の2つの部分に分けられます:
要素 | 語源 | 意味 |
---|---|---|
a- | ad-(ラテン語) | ~に向かって |
ward | 古英語 wardon | 見る、方向づける、見守る |
👉 award =「注意を向ける」→「ふさわしい人に向けて与える」
つまり、「award」は誰かをよく見て、その人にふさわしいものを与えるという意味から来ているのです。
wardとは何か?|見張る・守る・方向づけるという原義
「ward」という語には、以下のような意味があります:
- 見張る、守る(watch over)
- 方向を決める(向ける)
- 区画、区域(病棟 ward、刑務所 ward)
つまり「award」とは、単なる「与える(give)」ではなく、
「見守りながらふさわしい人に向けて与える」という判断や審査を含んだ授与なのです。
関連語で語源の広がりを理解しよう
「ward(見る・守る・方向を向ける)」という語源をもとに派生した基本的な英単語には、以下のようなものがあります。
単語 | カタカナ | 意味 | 語源的イメージ |
---|---|---|---|
award | アワード | 賞、授与する | 見て判断して与える |
reward | リワード | 報酬、報いる | 再び見て評価し返す |
guard | ガード | 守る、警備する | 見張って守る |
steward | スチュワード | 世話係、管理人 | 見守る人 |
wary | ウェアリー | 用心深い | 注意して見る |
aware | アウェア | 気づいている | 気づいて見る |
ward | ワード | 区画、保護区域 | 見張る場所 |
forward | フォワード | 前へ、転送する | 前の方向を見る |
backward | バックワード | 後ろへ、遅れて | 後ろの方向を見る |
「award」と「reward」の違いを語源から整理
単語 | 意味 | 語源的違い |
---|---|---|
award | 正式に与えられる賞・報酬 | a-(~に)+ ward(向けて見る) |
reward | 努力や功績に対する報酬 | re-(再び)+ ward(見て評価する) |
どちらも「見る」という行為が関係していますが、
- awardは「一度きちんと見て与える」=表彰・審査後の授与
- rewardは「努力を見て繰り返し与える」=感謝・見返り
というニュアンスの違いがあります。
『金のフレーズ』p.18-19に収録!
「award」は、TOEIC対策定番の単語帳
『金のフレーズ』(TEX加藤)p.18-19 に収録されている基本語のひとつ。
とくに「動詞としての使い方」が頻出です:
- be awarded a prize(賞を授与される)
- award a contract(契約を授与する)
- award damages(損害賠償を与える)
TOEICでは契約・交渉・報酬などの文脈で非常に重要な語です。
まとめ|awardは「見て与える」行為だった!
語源をたどると、「award」は単なる「give」ではなく、
「見て、判断し、ふさわしい相手に向けて与える」というニュアンスをもった言葉であることがわかります。
この「ward=見る・方向を定める」という感覚を理解すれば、
award/reward/guard/aware などの語彙も一気に広がり、定着しやすくなります。
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