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【語源で覚える】cap|たった1語 “キャップ” から、20個の英単語が見えてくる

著者情報
【著者:鈴木一世(イッセー)】

現役大学教員・カウンセラー。
  専門の「第二言語習得理論」と「心理学」に基づき、氷河期世代・非正規雇用・転職に関わるリスキリング戦略をデータで解説。挫折しそうな人のための、脳と心の攻略ガイド。  

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「キャップ」って、みんな知っている言葉ですよね。ペットボトルのキャップ、野球帽のキャップ。この cap を入り口にすると、英単語がかなりの数、芋づる式に増やせます。

しかも今回はちょっと面白い話があります。cap で始まる単語を集めてみると、実は出身のちがう2つの家系が混ざっているんです。ひとつは caput(カプト)=頭 の家系。もうひとつは capere(カペレ)=つかむ・取る の家系。見た目は同じ cap なのに、片方は「頭・トップ・一番」の意味を、もう片方は「つかむ・受ける・おさえる」の意味を運んでいます。

この2家系を知っておくと、初めて見る cap 系の単語でも「たぶん”頭”の話かな、”つかむ”の話かな」と見当がつくようになります。まずはそこから。

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cap を2つの家系で分けてイメージする

cap で始まる単語は、ざっくりこう分けられます。

① caput(頭)の家系・・・頭、てっぺん、トップ、一番、リーダー ② capere(つかむ)の家系・・・つかむ、取る、受ける、おさえる、収める

たとえば capital(首都)は「国のいちばん上=頭」だから ① 頭の家系。capture(捕らえる)は「つかまえる」だから ② つかむの家系。この2つのイメージを持っておくだけで、cap 系はぐっと整理されます。

※ ちなみに帽子の cap も、有力な説ではこの caput(頭)につながるとされます(「頭をおおうもの」ですね)。ただしここは諸説あって断定はできないので、フックとして「頭っぽい」と覚えておく程度でちょうどいいです。

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① caput(頭)の家系

まずは「頭・トップ・一番」を運ぶグループから。cap の綴りがそのまま見える語を並べます。

単語意味イメージ
capital首都、資本国のいちばん上=頭
captain船長、指揮官組織の頭=リーダー
cape海に突き出た “頭” のような地形
per capita一人当たり頭ごとに、頭数で
decapitate首をはねるde(除く)+caput(頭)

実はこれも「頭」の家系

ここからが面白いところ。綴りが cap から少し変わっていて、一見わからないけれど、たどると同じ caput(頭)にたどり着く語があります。

単語意味つながり
chapter「頭出し」=見出しから章へ
chief長、主要な集団の “頭”
chef料理長厨房の “頭”(chief と同じ出どころ)
cattle家畜昔は財産を “頭数” で数えた

「chef(シェフ)と chief(チーフ)が親戚」・・・言われてみれば、どちらも “頭・長” ですよね。

② capere(つかむ)の家系

次は「つかむ・取る・受ける」を運ぶグループ。こちらも cap の綴りが見える語から。

単語意味イメージ
capture捕らえるしっかりつかまえる
capacity容量、収容力どれだけ受け入れて “つかめる” か
capable能力があるつかんで扱える=できる
captive捕虜つかまえられた人

実はこれも「つかむ」の家系

capere は、ほかの語とくっつくと形が cept・ceive などに変わります。そのせいで cap が消えて見えますが、中身は全部「つかむ・取る・受ける」です。

単語意味分解
accept受け入れるac(〜へ)+cept=手元に取る
except除くex(外へ)+cept=外に取り出す
intercept横取りする、遮るinter(間で)+cept=途中でつかむ
receive受け取るre(元へ)+ceive=受け取る
occupy占めるoc(上を)+cupy=つかんで押さえる
anticipate予期するanti(前に)+cip=先に取っておく

「つかむ」のイメージを持っておくと、accept も receive も occupy も、全部「手元に取る」の仲間だとわかります。

どっちの家系か、見分けるヒント

迷ったら、意味で当ててみてください。

  • 「頭・トップ・一番・リーダー」の匂いがしたら → caput(頭)
  • 「つかむ・取る・受ける・おさえる」の匂いがしたら → capere(つかむ)

capital は「一番の街」だから頭。capacity は「受け入れる量」だからつかむ。意味から逆算すると、たいてい当たります。

【英単語の語源探検】帽子の「cap」から始まる言葉のひろがり|capital・capacity・captureのつながり

TOEIC・英検での出題傾向

cap 系は、日常でもビジネスでも出番の多い実用グループです。TOEIC では capacity(座席数・生産能力)、capital(資本・首都)、accept(受諾する)、capable of(〜できる)あたりが頻出。英検でも準2級〜2級で capture・capital・accept などをよく見かけます。

1語ずつバラバラに覚えるより、「頭」と「つかむ」の2家系でまとめて押さえるほうが、記憶にも残りやすいはずです。

英文で確認|翻訳練習10問

英文を見たら一度止めて、和訳を書いてみてください。答え合わせは記事の最後にまとめてあります。

  1. You have the capacity to grow.
  2. It is okay to accept your small wins.
  3. This photo captured a happy moment.
  4. You are capable of more than you think.
  5. Tokyo is the capital of Japan.
  6. A good chief listens to the team first.
  7. Let’s start a new chapter together.
  8. Anticipate the good things ahead.
  9. This room can hold fifty people at capacity.
  10. Receive kindness, and pass it on.

語源メモ|”頭” と “つかむ” は、別の家系

正確なところを整理しておきます。

  • caput(頭) ・・・ 印欧祖語 *kaput-「頭」に由来。capital・captain・chapter・chief などの元。
  • capere(つかむ) ・・・ 印欧祖語 *keh₂p-「つかむ・つかまえる」に由来。capture・accept・receive などの元。

主流の語源辞典では、この2つは別々の語根として扱われます。見た目が cap でそっくりなので同じ仲間に見えますが、出身はちがう、というのが今回のポイントです。

(なお、caput が「つかむ」の *keh₂p- から派生したのでは、という説も一部にはあります。ただし定説ではなく議論が続いている段階なので、この記事では「別の家系」として整理しています。同じ綴りでも出どころが違う・・・そこがむしろ cap の面白さです。)

まとめ

cap で始まる単語は、caput(頭)capere(つかむ) の2家系。

  • caput(頭) ・・・ capital/captain/cape/per capita、変形組の chapter/chief/chef/cattle
  • capere(つかむ) ・・・ capture/capacity/capable/captive、変形組の accept/except/intercept/receive/occupy/anticipate
  • 見分けは意味で。「頭・トップ」なら caput、「つかむ・受ける」なら capere

基本語 cap ひとつを入り口に、これだけの単語がつながって見えてきます。

cap の語源ワードマップ。中心は cap で、caput(頭)と capere(つかむ)という別々の2家系に分かれることを示す図。caput(頭)系に capital・captain・cape・per capita・chapter・chief・chef・cattle、capere(つかむ)系に capture・capacity・capable・captive・accept・receive・occupy・anticipate を整理。覚え方のヒントとして「頭・トップ」なら caput、「つかむ・受ける」なら capere と示している。
  • 語源・中心:cap = 2つの家系(頭 caput / つかむ capere)
  • caput(頭)系:capital/captain/cape/per capita/chapter/chief/chef/cattle
  • capere(つかむ)系:capture/capacity/capable/captive/accept/receive/occupy/anticipate
  • 覚え方のヒント:「頭・トップ」なら caput、「つかむ・受ける」なら capere

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翻訳練習の解答例

  1. あなたには、伸びていく力がある。
  2. 小さな勝ちも、ちゃんと受け取っていい。
  3. この一枚が、幸せな瞬間をそのまま捉えていた。
  4. あなたは、自分で思うよりずっと多くのことができる。
  5. 東京は、日本の首都だ。
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  7. さあ、新しい章を一緒に始めよう。
  8. これから訪れるいいことを、楽しみに待とう。
  9. この部屋は、いっぱいで50人まで入れる。
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