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【語源で覚える】inform|information の “form” が意味の中心

著者情報
【著者:鈴木一世(イッセー)】

現役大学教員・カウンセラー。
  専門の「第二言語習得理論」と「心理学」に基づき、氷河期世代・非正規雇用・転職に関わるリスキリング戦略をデータで解説。挫折しそうな人のための、脳と心の攻略ガイド。  

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「インフォメーション(information)」は、駅でも空港でもデパートでも見かける言葉ですよね。意味は「情報」「案内」。ここまでは、ほとんどの人が知っています。

ところが、その動詞形である inform になったとたん、急に出番が減ります。「情報する・・・?」と一瞬止まってしまう。実はこれ、とてももったいない状態です。information をすでに知っているということは、inform の意味も、その周りに並ぶ単語も、ほぼ手の中にあるということだからです。

この記事で押さえるのは、たった一つ。真ん中にいる form(形) です。ここが見えた瞬間、information と inform が一本の線でつながり、informative も informant も uninformed も、芋づる式についてきます。

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inform を分解してイメージで覚える|真ん中の “form” が主役

inform をパーツで見ると、こうなります。

in(中へ)+ form(形づくる)

つまり inform は、「相手の中に、形を作る」。

ここがこの単語のいちばん大事なところです。情報を渡すというのは、相手の頭の中に、まだ形のなかったものを一つ組み立てる作業だ・・・そう考えると、「知らせる」という訳語が急に立体的になります。

そして information は、その inform に -ation(〜すること・〜したもの)が付いた形。「中に形を作ること」「作られた形そのもの」=情報、案内。あのインフォメーションカウンターは、形のないままだった行き先を、あなたの中で形にしてくれる場所だったわけです。

information を知っている人は、すでに inform を半分知っている。 これが、この一語の一番おいしいところです。

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inform の基本の意味と使い方

inform は「(正式に)知らせる、通知する」という動詞です。tell よりも改まった響きがあり、学校・職場・役所からの連絡でよく使われます。

  • Please inform me of any changes.(変更があればお知らせください)
  • The school informed the parents about the new schedule.(学校は保護者に新しい予定を知らせた)
  • We are pleased to inform you that your application was accepted.(あなたの申し込みが受理されたことをお知らせします)

形のパターンは3つだけ覚えれば十分です。

形例ひとこと
inform + 人 + of + 事inform us of the result改まった響き。通知・連絡文で頻出
inform + 人 + about + 事inform customers about the serviceof より少しやわらかい
inform + 人 + that …inform you that the store will close文章まるごとを伝えるとき

注意したいのは、inform は「人」を直接の目的語に取るということ。日本語の語順につられて inform the news のようにしてしまいがちですが、知らせる相手を先に置いて inform me of the news とします。

もう一つ、知っておくと差がつく使い方があります。

  • Your experience informs the advice you give.(あなたの経験が、あなたの助言の土台になっている)

この inform は「影響を与える、土台になる」。まさに「中に形を作る」の原義そのままで、論文や書評でよく出てきます。語源を知っていると、この用法だけ別物に見えなくなります。

使い分け|tell・notify・announce との距離感

単語距離感使う場面
tellいちばん普通日常会話の「言う・伝える」
inform少し改まる学校・職場・公的な連絡
notifyさらに事務的書面での通知、手続き上の連絡
announce広く公に発表、アナウンス

メールで迷ったら inform を選んでおけば、まず外しません。tell ほどくだけず、notify ほど冷たくならない・・・ちょうど真ん中の温度です。

inform から直接広がる単語ネットワーク

まずは inform そのものから伸びる枝です。information を知っている時点で、この列はほぼ読めます。

単語意味分解
information情報、案内inform+ation=中に形を作ること
informativeためになる、有益なinform+ative=形を作ってくれる
informed知識のある、情報に基づいたinform+ed=形が作られた状態
uninformed知らされていない、無知なun(否定)+informed
informant情報提供者inform+ant=知らせる人
informer密告者inform+er=(当局に)知らせる人
misinform誤った情報を与えるmis(誤って)+inform

informed はとくに便利です。an informed decision(情報にもとづいた判断)、keep me informed(随時知らせてください)。どちらも「中に形ができている状態」と考えると、訳を丸暗記しなくても出てきます。

form(形)でつながる単語ネットワーク

さらに一段ひろげて、真ん中の form(ラテン語 forma=形)をたどると、別ジャンルに見えていた単語が一気に並びます。

単語意味イメージ
form形、用紙、形づくる形そのもの
formal正式な、形式的な形がきちんと整っている
format形式、書式決まった形
formula公式、決まった型小さな形=型
formation形成、隊形形が作られること
conform従う、適合するcon(共に)+form=形を合わせる
transform変形させるtrans(越えて)+form=形を移す
reform改革するre(再び)+form=形を作り直す
deform変形させる、ゆがめるde(離れて)+form=形を崩す
uniform制服、均一のuni(1つ)+form=みんな同じ形
platform演壇、プラットフォームplat(平らな)+form=平らな形

「form が入っていたら、たぶん”形”の話」・・・そう見えるようになると、初めて見る単語でも当たりがつけられます。ユニフォームもプラットフォームもフォーマットも、全部同じ家族です。

ただし一つだけ注意。informal(形式ばらない)の in は、inform の in(中へ)ではなく、「〜でない」を表す別の in です。in(〜でない)+formal(正式な)=形式ばらない。綴りはそっくりですが、組み立てがまったく違います。ここを分けて覚えておくと、迷いません。

派生語 Word Family

単語品詞意味発音
inform動詞知らせる、通知するインフォーム /ɪnˈfɔːrm/
information名詞情報、案内インフォメーション /ˌɪnfərˈmeɪʃən/
informative形容詞ためになる、有益なインフォーマティブ /ɪnˈfɔːrmətɪv/
informed形容詞知識のある、情報に基づいたインフォームド /ɪnˈfɔːrmd/
informant名詞情報提供者インフォーマント /ɪnˈfɔːrmənt/
informer名詞密告者インフォーマー /ɪnˈfɔːrmər/
misinform動詞誤った情報を与えるミスインフォーム /ˌmɪsɪnˈfɔːrm/

TOEIC・英検での傾向

inform は、TOEIC で非常に出番の多い一語です。とくに Part 7 の通知文・社内メール・案内状で、We are pleased to inform you that …(〜をお知らせいたします)、Please be informed that …(〜をご承知おきください)という決まり文句として繰り返し登場します。読み飛ばさずに「ここから本題」と合図に使えるので、スコアに直結します。

Part 5 では、inform・informative・information・informed のどれを入れるかを問う品詞問題として出ます。空所の前後を見て、動詞なのか名詞なのか形容詞なのかを決める・・・この記事の派生語の表が、そのまま対策になります。

英検では準2級〜2級あたりで出会う語です。informed consent(説明にもとづく同意)のような形で、長文のテーマ語彙として顔を出すこともあります。

英文で確認|翻訳練習10問

英文を見たら一度止めて、和訳を書いてみてください。答え合わせは記事の最後にまとめてあります。

  1. Please inform me when you arrive.
  2. The school informed the parents about the new schedule.
  3. I am pleased to inform you that your application was accepted.
  4. She informed us of her decision with a calm smile.
  5. We will inform you as soon as we know more.
  6. Keep yourself informed, and your choices will get easier.
  7. He informed his team of the change before the meeting.
  8. Your own experience informs the advice you give.
  9. A good teacher informs, and then steps back.
  10. Being informed is the first step, and the next step is yours.

語源メモ|「形を与える」から「知らせる」へ

inform は、ラテン語 informare に由来します。分けると in(中へ)+ formare(形づくる)。formare のもとは forma(形、輪郭、型) です。

もともとの意味は、文字どおり「形を与える、輪郭をつける」。そこから比喩的に「教え込む、訓練する」の意味が生まれました。英語に入った14世紀初めの段階では、まだ「教える」のほうが中心です。

今おなじみの「事実やニュースを伝える、知らせる」という意味が記録に現れるのは、14世紀後半。「相手の中に形を作る」→「教える」→「知らせる」と、意味がなめらかに移っていったわけです。語源をたどると、inform の「知らせる」は、ただ情報を投げることではなく、相手の中に何かを立ち上げることだったとわかります。

information も同じころ(14世紀後半)に入っています。ラテン語の informationem は「輪郭、概念、考え」。情報という日本語よりも、ずっと「形」に近い言葉でした。

ついでに二つ、豆知識を。informer が「密告者」の意味を持つようになったのは1500年ごろ。「(当局に)知らせる人」という、やや後ろ暗い枝分かれです。一方 informant(情報提供者)は1690年代で、こちらは中立的に使われます。言語学や社会調査で「調査協力者」を指すのも informant のほうです。

最後に、よくある勘違いを一つ。perform(実行する、演じる)は、形が似ているので form の仲間に見えますが、実は別ルートです。古フランス語の parfournir(やり遂げる)がもとで、あとから form の影響で綴りが寄っていったもの・・・いわば他人の空似です。知っていると、鋭い人に聞かれても迷いません。

inform の語源ワードマップ。中心は inform(=相手の中に形を作る)で、in(中へ)+form(形づくる)に分解。inform直系(information / informative / informed / informant / misinform)、form(形)系(format / formula / conform / transform / uniform / platform)、覚え方のヒント(知っている information から逆算する)の4クラスタに整理した図。

まとめ

inform は、in(中へ)+ form(形づくる)で「相手の中に形を作る」=知らせる。

  • information を知っていれば、inform はもう半分わかっている
  • -ive、-ed、-ant、-er を足すだけで、informative/informed/informant/informer まで一気に届く
  • form(形)一族に広げれば、format・formula・uniform・transform・platform まで同じ家族
  • informal の in は別物(「〜でない」の in)。ここだけ分けておく

知らない単語を一から覚えるより、すでに知っている一語から広げるほうが、ずっと速い。information は、そのための上等な入り口です。

  • 語源・中心:in(中へ)+ form(形づくる)=「相手の中に形を作る」
  • 覚え方のヒント:知っている information から逆算する
  • inform 直系:information/informative/informed/uninformed/informant/informer/misinform
  • form(形)一族:form/formal/format/formula/conform/transform/reform/uniform/platform

NGSL(New General Service List)収録語

この単語は New General Service List(NGSL) に収録されています。NGSL は、大規模な英語コーパスから選ばれた約2,800語の基礎語彙リストで、これらを覚えるだけで一般的な英文の約92%をカバーできます。日常でも英文読解でも、何度も出会う基本の一語です。
出典:New General Service List Project

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翻訳練習の解答

  1. 着いたら知らせてください。
  2. 学校は保護者に、新しい予定を知らせた。
  3. あなたの申し込みが受理されたことを、喜んでお知らせします。
  4. 彼女は落ち着いた笑顔で、自分の決断を私たちに伝えた。
  5. 詳しいことがわかり次第、お知らせします。
  6. 情報を手元に置いておけば、選ぶのはもっと楽になります。
  7. 彼は会議の前に、チームにその変更を伝えた。
  8. あなた自身の経験が、あなたの助言の土台になっている。
  9. よい教師は、まず伝え、そして一歩下がる。
  10. 知ることが第一歩。次の一歩は、あなたのものです。