“旅行先でちょっとしたトラブルがあった”を英語で言うとき、mishap(ミスハップ) がしっくりきます。ニュースや長文でもよく見かける、実用度の高い一語です。
覚え方の入り口として、まず「ミス(失敗)+ ハプニング(思いがけない出来事)」と連想してみてください。「ちょっとしたミスやハプニング=小さな災難・トラブル」と、意味が一瞬でつかめます。
ただし、語源のパーツをきちんと見ると、もう少し面白い構造が出てきます。mis- は動詞の miss(逃す・恋しい)ではなく、mistake や misfortune と同じ「悪い・外れた」を表す接頭辞。
そして後ろの hap は、古ノルド語で「運・偶然」を意味していた言葉です。「ハプニングの hap と同じ」と知ったとき、少し世界が広がります。
mishap を分解してイメージで覚える
mishap をパーツで見ると、こうなります。
mis-(悪い・外れた)+ hap(運・偶然)
覚え方のヒントとして、まず「ミス(失敗)+ ハプニング(偶然の出来事)」と連想するのが最速の入り口です。「思わぬミスやハプニング」=「ちょっとした災難・小さなトラブル」と、そのまま記憶できます。
この単語が disaster(大惨事)や catastrophe(壊滅的な事態)と違う点は「軽さ」にあります。語源どおり、「運(hap)が悪い方向へ外れた(mis-)こと」・・・命に関わるほどの大事ではなく、「ちょっとした手違い」「思わぬ小さな事故」を指す語です。
※ 正確には、mis- は動詞の miss(的を外す・恋しい)とは別ルートです。mistake・misunderstand・misfortune と同じ接頭辞 mis-(悪い・誤った・外れた)です。日本語のカタカナ「ミスプリント」「ミスリード」の「ミス」はこの mis- から来ているので、連想ヒントとしてそのまま使えます。
mishap の基本の意味と使い方
mishap は名詞で「小さな災難」「ちょっとしたトラブル」「思わぬ小さな事故」を表します。大きな被害をともなう事態には使わない点がポイントです。
- We had a minor mishap on the way to the airport.(空港へ向かう途中で、ちょっとしたトラブルがあった)
- Apart from a few mishaps, the event went smoothly.(いくつかの小さなトラブルを除けば、イベントはスムーズに進んだ)
- They completed the journey without mishap.(彼らは何事もなく旅を終えた)
without mishap(何事もなく・無事に)は頻出のコロケーションで、長文の中にさらりと出てきます。
“hap(運・偶然)” でつながる単語ネットワーク
mishap の後半、hap(運・偶然)を知っておくと、見知ったカタカナ語が一気につながります。
| 単語 | 意味 | イメージ |
|---|---|---|
| happy | 幸せな | hap(運)+ -y = 良い運に恵まれた状態 |
| happen | 起こる、偶然起きる | hap(偶然)+ -en = 偶然が降って湧く |
| happening | ハプニング、出来事 | happen の名詞形 = 偶然起きた出来事 |
| perhaps | おそらく、もしかすると | per(〜によって)+ haps(hapの複数形)= 偶然によっては |
| hapless | 不運な、あわれな | hap(運)+ -less = 運がまったくない |
「happy の語源も hap(運)だった」・・・これを知ると、mishap は happy の反対側にある語だとわかります。mis-(悪い方向へ外れた)+ hap(運)=「幸せの逆」の小さな出来事、と整理できます。
派生語|mishap まわり
| 単語 | 品詞 | 意味 | 発音 |
|---|---|---|---|
| mishap | 名詞 | 小さな災難、思わぬトラブル | ミスハップ /ˈmɪshæp/ |
| mishaps | 名詞(複数形) | トラブル・小さな事故の数々 | ― |
派生語は基本的にありません。複数形 mishaps として使われるのが実用上の主な変化です。
TOEIC・英検での出題傾向
mishap は TOEIC のメールや記事の長文でさらりと登場します。minor mishap(ちょっとしたトラブル)、without mishap(無事に)の形が頻出です。英検では準1級レベルの読解で見かけます。disaster や accident との「軽さ」の違いを意識しておくと、文脈判断がしやすくなります。
英文で確認|翻訳練習10問
英文を一度止めて、和訳を書いてみてください。答え合わせは記事の最後にまとめてあります。
- We had a minor mishap on the way to the airport, but we made it in time.
- Every mishap teaches you something useful.
- Apart from a small mishap, the event went smoothly.
- Even a mishap can become a good memory later.
- She laughed off the mishap and kept going.
- Without mishap, they completed the journey in three days.
- Your mishap today might be the story you laugh about tomorrow.
- A mishap at the start doesn’t mean failure at the end.
- He recovered quickly from the mishap and stayed calm.
- Don’t let every little mishap slow you down.
語源メモ|mis- と hap が出会う言葉
mishap は中英語(Middle English)の mishap に由来し、接頭辞 mis-(悪く・誤って)と古ノルド語 happ(運・偶然)に分解できます。hap は c.1200 頃に英語に入った語で、もともとは「良い運も悪い運も含む、偶然の巡り合わせ」を指していました。
接頭辞 mis- は古英語・古ノルド語に由来し、mistake・misfortune・misunderstand・mislead など多数の語で使われる「悪い・誤った・外れた」の核です。動詞の miss(的を外す・恋しい)とは語源が別ルートなので、整理しておくと混同しません。
hap の一族(happy・happen・perhaps・hapless)はすべて「運・偶然」を意味の中心に持ちます。mishap はその中で唯一、mis- をつけて「悪い偶然」の側へ踏み出した語です。
まとめ
mishap は mis-(悪い・外れた)+ hap(運・偶然) で「運が悪い方向に外れること」=小さな災難・ちょっとしたトラブル。
- 覚え方のヒント・・・「ミス(失敗)+ ハプニング(偶然の出来事)」
- hap 一族・・・happy/happen/happening/perhaps/hapless(全部「運・偶然」が意味の中心)
- ニュアンスの軽さ・・・disaster や catastrophe(大惨事)とは別物。「ちょっとした手違い」「思わぬ小さな事故」のレンジ
- 頻出コロケーション・・・minor mishap、without mishap

- 語源・中心:mis-(悪い・外れた)+ hap(運・偶然)=「運が悪い方向に外れること」
- 覚え方のヒント:ミス+ハプニング → 思わぬ小さなトラブル
- hap(運・偶然)一族:happy/happen/happening/perhaps/hapless
関連記事(内部リンク)
- 【タイパ最強】英単語の語源・パーツ分解全リスト|語源×記憶術で芋づる式に覚える → https://isseisuzuki.org/etymology-parts-list/
- mis- でつながる関連記事(misfortune・mislead など)→ (近日中に公開)
翻訳練習の解答例
- 空港へ向かう途中で小さなトラブルがあったが、時間には間に合った。
- 災難はいつも、何か役立つことを教えてくれる。
- 小さなトラブルを除けば、イベントはスムーズに進んだ。
- 思わぬ失敗も、あとから笑える思い出になることがある。
- 彼女はそのトラブルを笑い飛ばし、前へ進んだ。
- 何事もなく、彼らは3日間の旅を終えた。
- 今日の小さな失敗が、明日笑って話せるエピソードになるかもしれない。
- スタートでのつまずきが、ゴールでの失敗を意味するわけじゃない。
- 彼はそのトラブルからすぐに立て直し、冷静さを保った。
- すべての小さな災難で、あなたのペースを乱す必要はない。


