先日名優ジーン・ハックマンが亡くなられたというニュースが伝わりました。映画界の逸材を失ったことは大変残念です。
CNNでも報道されていました。
Gene Hackman, the Oscar-winning Everyman actor with an edge, dies at 95
7 minute read Updated 2:11 PM EST, Thu February 27, 2025
タイトルにあるwith an edge。これはどういう意味なのでしょうか。
この記事を読むとわかること
- 「with an edge」の正しい意味と使い方がわかる
- 語源からイメージを広げる記憶法が学べる
- edgeを含む関連表現や似たフレーズも理解できる
- TOEICや英検、英会話にも役立つ英語的感覚が身につく

「with an edge」の意味とは?
英語ニュースや映画のレビューでよく見かける表現に、「with an edge」というフレーズがあります。
この表現は直訳では意味がつかみにくいのですが、英語圏ではよく使われるニュアンス表現です。
🔹基本の意味
「一見ふつうに見えるけれど、内面に鋭さ・刺激・ひと癖がある」というイメージで使われます。
🔹例文で感覚をつかもう
Gene Hackman, the Oscar-winning Everyman actor with an edge, dies at 95.
アカデミー賞受賞俳優ジーン・ハックマン、親しみやすさと鋭さを併せ持つ名優が95歳で死去。
ここでの「with an edge」は、「平凡なようで実は奥に鋭さや迫力、ひと味違う何かがあった」という高評価の言い回しです。
「edge」の語源から深く理解する
英単語をしっかり覚えるには、語源に注目するのが効果的です。
「edge」という単語も、語源を知ると意味の広がりが一気に見えてきます。
🔸語源は「刃・鋭さ」
- 古英語:ecg(刃、鋭いもの)
- ゲルマン祖語:agjo-
- インド・ヨーロッパ祖語:ak-(尖った・鋭い)
同じ語源を持つ単語には:
単語 | 意味 |
---|---|
acute | 鋭い、急性の |
acid | 酸っぱい、辛辣な |
agony | 激しい苦痛 |
acerbic | 辛辣な、鋭い |
つまり「edge」は元々、ナイフの刃のような鋭さを意味しており、そこから人の態度や雰囲気、表現の鋭さにも使われるようになったのです。
「with an edge」のニュアンスを深掘り!
語源を押さえたうえで、現代英語で使われる「with an edge」の意味をもう一度整理します。
シチュエーション | 意味のニュアンス |
---|---|
人物の描写 | 普通に見えてどこか鋭さや緊張感がある |
演技・表現 | 迫力・毒気・ひと味違う印象がある |
音楽・映画・文章 | 刺激的、スリルがある、尖っている |
使いこなしたい関連表現まとめ
「with an edge」に似た表現や派生フレーズを覚えておくと、語彙力が飛躍的にアップします。
✅ edgeを使ったフレーズ集
表現 | 意味 | 使い方のヒント |
---|---|---|
an edge to one’s voice | 声にトゲがある | 怒りや緊張がにじむとき |
give something an edge | 鋭さを加える | 映画や音楽などにスリルや深みを加える |
a competitive edge | 競争上の優位性 | ビジネスシーンで頻出 |
on edge | ピリピリしている | 感情が不安定なときに使う |
類似する比喩的表現も覚えておこう
表現 | 意味 | ニュアンス |
---|---|---|
edgy | 刺激的・挑発的・神経質 | 映画やファッションでも使えるカジュアルな表現 |
sharp tongue | 辛辣な言葉づかい | 人を傷つけるような言葉 |
biting wit | 鋭いユーモア | 皮肉の効いた笑い |
rough around the edges | 洗練されていないが魅力がある | 未完成ながらも人間味がある印象を与える表現 |
🧠 一夜漬けにおすすめの記憶術
- 「edge=刃物の刃」とイメージする
- 「with an edge=心に刃を隠し持っている人」
- 他の表現とセットで音読&例文作成すると定着率UP!
「切れのある演技」との微妙な違い
なんとなく日本語で言うところの「切れのよい演技」に近いような気もしますが、実のところは・・・
✅「切れのある演技」はどういう意味?
日本語で「切れのある演技」と言うと、多くの場合:
- 動きや演技が鋭い
- 表情やセリフに力がある
- キレ味がよくて印象に残る
というポジティブな意味での「鋭さ」や「鮮やかさ」を表します。
✅「with an edge」との一致点・相違点
観点 | 「with an edge」 | 「切れのある演技」 |
---|---|---|
鋭さの有無 | ある | ある |
親しみやすさ+危うさの両立 | ◎ | △(そこまでは含まない) |
危険・緊張感 | 含まれることが多い | 含まれないことが多い |
動きのキレ | 必ずしも含まれない | 主に身体表現に関する印象が強い |
✅ 「with an edge」のニュアンスを伝える日本語訳 5選
日本語訳 | ニュアンス | 使用例 |
---|---|---|
ひと癖ある演技 | 一見ふつうだが内に鋭さ・個性がある | 彼の演技はいつもひと癖あって印象に残る。 |
迫力を秘めた演技 | 親しみやすい中に秘めた緊張感や重み | どこか迫力を秘めた演技が観客を引き込む。 |
鋭さを感じさせる存在感 | 刺激的でピリッとした空気感 | 普通の役でも鋭さを感じさせる存在感がある。 |
毒気をはらんだ人物像 | 内面に危うさや影がある(ネガティブ含み) | 彼はどんな役でも毒気をはらんだ人物像を演じ切る。 |
静かな狂気を感じさせる演技 | 緊張感と不穏さを併せ持つ | あのシーンでは静かな狂気すら感じた。 |
🎯 結論
- 「切れのある演技」=with an edge とは部分的に重なる
- ただし、「with an edge」は演技の内面の深みや“危うさ・毒気”を含む場合も多いため、
- 「鋭さとひと癖を併せ持つ演技」
- 「迫力とスリルを感じさせる演技」
といった表現の方が、ニュアンスとしてはより的確な訳になります。
✨まとめ|「with an edge」は“ひと癖”のある深みを持つ表現
「with an edge」は、単なる「鋭い」ではなく、深み・緊張感・個性・刺激などを含む多義的な表現です。語源を通してそのイメージをつかんでおくことで、映画・文学・ニュースなどでもニュアンスをしっかり捉えられるようになります。
TOEICや英検の長文読解、さらには英語プレゼンやライティングにも役立つ表現ですので、ぜひ覚えておきましょう!