ブランケットはよくご存じですよね。もう1つ日本語として使っている単語があります。
「あの人、しばらくブランクがあって・・・」。転職や資格の話でよく聞く「ブランク」。このカタカナ語、実は英語の blank がそのまま元になっています。
でも、英語の blank を辞書で引くと、まず出てくるのは「空白の」「白紙の」という意味。日本語の「ブランク(経歴の空白)」も、英語にまったくない用法というわけではなく、”a blank in his memory”(記憶の空白)のように「記憶や記録の空白」を指す使い方は英語にも実在します。
ただし英語では「経歴の空白」に絞ってblankと言うことはあまりなく、career gap(キャリアの空白期間)と言うのが普通です。日本語の「ブランク」は、この本来もっと広い意味を、キャリアの文脈だけに絞り込んで使っている・・・というのが実際のところです。
そして今日の主役 blanket(毛布) は、この blank と同じ祖先を持つ、いわば兄弟のような単語。二つとも、フランス語の blanc(白い) にたどり着きます。

blanket を分解してイメージで覚える|blank と同じ「白」がルーツ
blanket をパーツで見ると、こうなります。
blanc(白い)+ et(小さいもの・を表す語尾)
古フランス語の blanchet(ブランシェ)は「白い羊毛の布」という意味で、これが英語に入って blanket になりました。羊毛は染めなければ自然な白色ですから、「白い布=防寒用の毛織物」という意味が生まれたわけです。
そしてこの blanc、実は先ほどの blank(ブランクの由来)とまったく同じ語源です。
blank も blanket も、どちらもフランス語の blanc(白い・輝く)から分かれた言葉。「ブランク」というカタカナ語を知っている人なら、blanket の芯にある「白」のイメージは、もうすでに知っているようなものなんです。
blanket の基本の意味と使い方
blanket は名詞で「毛布」、そこから動詞・形容詞としても使われます。
- She wrapped herself in a warm blanket.(彼女は暖かい毛布にくるまった)
- Thick fog blanketed the city.(濃い霧が街をすっぽり覆った)
- a blanket ban(全面的な禁止)
「白い布」から「体を包み込む毛布」、そして「一面を覆い尽くす」という動詞・形容詞の意味まで、すべて根っこは同じ一枚の白い布のイメージです。
「ブランク」と blank のズレを整理する
ここで一度、日本語の「ブランク」と英語の blank の関係を整理しておきます。
| 意味の中心 | 使われ方の例 | |
|---|---|---|
| 英語 blank | 空白の、何も書かれていない | a blank page(白紙のページ) my mind went blank(頭が真っ白になった) a blank in his memory(記憶の空白) |
| 日本語「ブランク」 | 経歴・活動の中断期間 | 「育児でブランクがあります」「3年のブランク」 |
英語の blank は「記憶や記録の空白」という意味では実際に使われますが、「キャリアの空白」だけを指して単独で blank と言うことは、あまりありません。
英語話者は career gap や employment gap と表現します。日本語の「ブランク」は、blank が本来持つ「空白」という核から、キャリアという一場面だけを切り出して定着した使い方・・・そう捉えると、無理なくつながります。
“blanc(白い)” でつながる単語ネットワーク
blanket の芯 blanc(白い・輝く)を知っておくと、料理や日常でよく見る単語がまとまって見えてきます。
| 単語 | 意味 | イメージ |
|---|---|---|
| blank | 空白の、白紙の | 何も書かれていない「白い」状態 |
| blanch | 白くする、青ざめる、湯通しする | 熱で色を白くする・血の気が引いて白くなる |
| blancmange | ブラマンジェ(白い牛乳寒天菓子) | blanc(白い)+ manger(食べる)=「白い食べ物」 |
| blanquette | ブランケット(白いソースの煮込み料理) | フランス料理で、白いクリームソースを使った煮込み |
「blan- が入っていたら、たぶん”白”に関係する話」・・・そう見えるようになると、料理番組で聞くフランス語由来の単語も一気に読み解けるようになります。
派生語|blanket まわり
| 単語 | 品詞 | 意味 | 発音 |
|---|---|---|---|
| blanket | 名詞・動詞・形容詞 | 毛布、覆う、包括的な | ブランケット /ˈblæŋkɪt/ |
| blanketed | 動詞(過去形) | 覆われた | ブランケティド |
| blanketing | 動詞(現在分詞)/名詞 | 覆うこと、毛布地 | ブランケティング |
| blanket-like | 形容詞 | 毛布のような | ブランケットライク |
TOEIC・英検での出題傾向
blanket は日常語であると同時に、ビジネス文書でも a blanket policy(包括的な方針)、a blanket agreement(包括契約)のように比喩的な意味で登場します。
TOEIC では契約・方針関連の文章で「包括的な」の意味を問われることがあり、英検では準2級レベルで「毛布」の意味を中心に出題されます。
英文で確認|翻訳練習10問
英文を見たら一度止めて、和訳を書いてみてください。答え合わせは記事の最後にまとめてあります。
- She pulled the blanket over her shoulders.
- Snow blanketed the entire town overnight.
- Her kindness wrapped around me like a warm blanket.
- You don’t always need words — sometimes silence can be a blanket, too.
- A good friend can blanket your worries, even just for a while.
- Grandma’s hugs always felt like the softest blanket.
- Kind words can blanket someone’s hardest day.
- Their support blanketed her through the toughest year of her life.
- When people truly listen, the whole room feels blanketed in warmth.
- Wrap someone in kindness today — it might be the blanket they needed most.
語源メモ|blanc(白い)から生まれた毛布
blanket は、古フランス語 blanchet(ブランシェ)に由来します。blanchet は「白い羊毛の布・軽い毛織物」という意味で、その語源はさらに blanc(白い、輝く)にさかのぼります。
この blanc は、ゲルマン語の「白い・明るい」を表す語(古英語 blanca「白い馬」などと同系統)が、フランス語に取り込まれたものです。
そしてこの blanc から、日本語の「ブランク」でおなじみの blank も生まれています。blank は「白い」から「何も書かれていない」「空白の」へと意味が広がった語。
blanket と blank は、綴りも意味も離れて見えますが、たどれば同じ「白」に行き着く兄弟語なのです。
まとめ
blanket は、blanc(白い)+ et(小さいもの)で「白い(羊毛の)布」=毛布。
- blanc(白い)・・・blank/blanch/blancmange/blanquette などの一族へ
- 日本語の「ブランク」も、この blanc から生まれた blank が元
- blanket は、その「白」のイメージが体を包み込む毛布へと形を変えた単語
知っているつもりだった「ブランク」の奥に、もう一つの身近な単語 blanket が隠れていた・・・そんな発見が、この記事の入り口です。

- 語源・中心:blanc(白い)+ et(小さいもの)=「白い布」
- 覚え方フック:日本語の「ブランク」= blank =同じ blanc から
- blanc(白い)一族:blank/blanch/blancmange/blanquette
- blanket 派生:blanketed/blanketing/blanket-like
関連記事(内部リンク)
- blank の語源(空白の・白紙の)(近日中に公開)
- 英単語の語源・パーツ分解 全リスト 👇

翻訳練習の解答
- 彼女は毛布を肩に引き寄せた。
- 一晩で、街全体が雪に覆われた。
- 彼女の優しさが、まるで暖かい毛布のように私を包んでくれた。
- 言葉がすべてじゃない。時には、沈黙そのものが毛布になることもある。
- 良い友達は、ほんの一時でも、あなたの不安を包み込んでくれる。
- おばあちゃんのハグは、いつだって一番柔らかい毛布のようだった。
- 優しい言葉は、誰かの一番つらい日を包み込むことができる。
- 周りの支えが、彼女の人生で一番つらかった一年を、ずっと包んでいた。
- 人が本気で耳を傾けるとき、その部屋全体が温かさに包まれる。
- 今日、誰かを優しさで包んでみて。それが、その人に一番必要だった毛布かもしれない。

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