「afford = 余裕がある」。意味は知っていても、なぜ “afford” が「余裕がある」なのか、と聞かれると答えにくい単語です。
中に “for” が入っているので、なんとなく「〜のために」を連想してしまう・・・でも、そこがつまずきの元なんです。
長く英語を教えてきて思うのは、覚えにくい単語ほど、語源で一枚の絵にしてしまうと一気にラクになるということ。afford はその代表格です。分解して、イメージにして、派生語ごとまとめて持っていきましょう。
afford を分解してイメージで覚える|「前へ差し出す」
afford をパーツに分けると、こうなります。
af + for + d
カギは真ん中の for。これ、「〜のために」の for ではありません。forward(前へ) の for なんです。サッカーで前のポジションを「フォワード」と言いますよね。あの「前」のイメージです。
つまり afford のコアは、
前へ(forward)差し出す
お金や時間を、スッと前に差し出せる状態・・・ここから「差し出せる=余裕がある」
へとつながっていきます。この一枚の絵さえ持っておけば、意味は迷いません。
afford の基本の意味と使い方
afford は「〜を買う余裕がある」「〜する余裕がある」という意味で使います。お金だけでなく、時間・労力・気持ちなど、差し出せる資源全般について使えるのがポイントです。
使い方の特徴が一つあって、afford はたいてい can / can’t とセット で登場します。「差し出せるかどうか(=余裕があるかどうか)」を問う言葉だからです。
- I can’t afford a new car right now.(今は新しい車を買う余裕がない)
- We can’t afford to waste any more time.(これ以上、時間を無駄にする余裕はない)
- Can you afford to take a week off?(1週間休む余裕はありますか)
「お金がない」だけでなく、「時間を割く余裕がない」「そんなリスクを取る余裕はない」といった抽象的な場面でも幅広く使えます。
「afford」と一緒に覚える類語
近い意味の表現も、ニュアンスごと押さえておくと表現の幅が広がります。
「〜する余裕がある」の系統では、be able to(〜できる)、have the means to(〜する手立てがある)、manage to(なんとか〜する) が近い仲間です。
「(価格が)手ごろだ」の系統に寄せると、次に出てくる派生語 affordable が、reasonable(手ごろな)、budget-friendly(予算にやさしい)、economical(経済的な) と近くなります。
派生語をまとめて覚える|Word Family
afford は派生語も素直です。一語ずつではなく、家族ごとまとめて覚えてしまいましょう。
| 単語 | 品詞 | 意味 | 発音 |
|---|---|---|---|
| afford | 動詞 | 〜する/買う余裕がある | アフォード |
| affordable | 形容詞 | 手ごろな価格の | アフォーダブル |
| affordability | 名詞 | 手ごろさ、購入しやすさ | アフォーダビリティー |
| affordably | 副詞 | 手ごろな価格で | アフォーダブリー |
| unaffordable | 形容詞 | 手が届かない、非常に高価な | アンアフォーダブル |
とくに affordable(手ごろな価格の) はビジネスでも日常でも頻出です。「差し出せる(afford)+できる(-able)」=「(相手が)差し出せる価格の」と考えると、意味が自然につながります。

TOEIC頻出|afford のコロケーション
TOEICは単語を「かたまり」で問うてきます。afford は次の型で押さえると得点に直結します。
can’t afford to + 動詞の原形(〜する余裕がない)
The company can’t afford to lose experienced staff. (その会社は、経験豊富な社員を失う余裕はない)
affordable + 名詞(手ごろな〜)
We offer high-quality service at an affordable price. (手ごろな価格で高品質なサービスを提供します)
とくに affordable price(手ごろな価格) と affordable housing(手ごろな住宅) は広告・案内文でよく出るので、セットで覚えておくと安心です。
英文で確認|翻訳練習10問
ここからは練習です。英文を見たら一度止めて、ノートに和訳を書いてみてください。答え合わせは記事の最後にまとめてあります。手を動かすと定着が段違いです。
- I can’t afford a new laptop right now.
- Can you afford to take a day off this week?
- This apartment is affordable for students.
- We can’t afford to waste any more time.
- You can always afford a little kindness.
- The affordability of housing is a serious problem in big cities.
- They offer affordable prices to families.
- Can you afford to ignore this opportunity?
- The service is now available affordably.
- Kindness is the one thing you can always afford.
語源メモ|aforthian から afford へ
afford の語源は、古英語の aforthian にさかのぼります。「提供する」「前進させる」といった意味を持っていた言葉です。分解すると、
- a-・・・「〜へ」「〜に向かって」を表す接頭辞
- forth・・・「前へ」「外へ」。現代英語の forward と同じ流れ(go forth=前進する)
この二つが合わさって「何かを前へ進める/差し出す」という意味になり、そこから「手に入れるための余裕がある」「〜するだけの力がある」という現在の意味へと発展しました。
最初に見た「前へ差し出す」というイメージは、語源そのものだったわけです。
まとめ
afford は、af + for(=forward/前へ)+ d で「前へ差し出す」。差し出せるから「余裕がある」。この一連のイメージさえあれば、affordable も affordability も、派生語ごとスッと入ってきます。
お金や時間の余裕は、いつでもあるとは限りません。でも・・・差し出せるものは、お金だけではないのかもしれません。
[ワードマップ画像をここに挿入]
- 語源・中心:afford(af + forth〈前へ〉+ d)=「前へ差し出す」
- 「余裕がある」系:afford/can afford to
- 「手ごろな価格」系:affordable/affordably
- 「手ごろさ・否定」系:affordability/unaffordable
翻訳練習の解答
- 私は今、新しいノートパソコンを買う余裕がない。
- あなたは今週、一日休みを取る余裕がありますか。
- このアパートは、学生にとって手ごろな価格だ。
- 私たちは、これ以上時間を無駄にする余裕はない。
- あなたはいつでも、ほんの少しの優しさなら差し出せる。
- 大都市では、住宅の手ごろさが深刻な問題になっている。
- 彼らは、家族向けに手ごろな価格を提供している。
- あなたは、このチャンスを見過ごす余裕がありますか。
- そのサービスは今、手ごろな価格で利用できる。
- やさしさだけは、あなたがいつでも差し出せるものだ。

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