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杏(アン)さんに学ぶ「生き抜くツール」としての英語|場所を選ばず自分らしく働くリスキリング術

著者情報
【著者:鈴木一世(イッセー)】

現役大学教員・カウンセラー。
  専門の「第二言語習得理論」と「心理学」に基づき、氷河期世代・非正規雇用・転職に関わるリスキリング戦略をデータで解説。挫折しそうな人のための、脳と心の攻略ガイド。  

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19歳で単身フランスに渡り、通訳もコネもなく、独学の英語だけでパリコレ出演を勝ち取った女優がいる。

「英語がペラペラな芸能人」という言葉で語られることが多い杏さんですが、私が注目するのはそこではありません。

彼女の英語には「夢を実現するための道具」としての徹底した割り切りがある。

英語を「勉強するもの」ではなく「生き抜くツール」として使い続けてきた——その姿勢こそが、25年以上第二言語習得に携わってきた私が、杏さんをリスキリングのロールモデルとして取り上げる理由です。

なぜ彼女の英語は「使える英語」になったのか。その習得プロセスと、私たちが今日から真似できるヒントを解説します。

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杏さんの英語力はどの程度?

英語は独学で習得。音楽鑑賞が趣味ということもあり、好きな曲の歌詞を勉強に使ったという。

公式に「英検〇級」「TOEIC〇点」といった資格の発表はありません。

しかし、オーディションやギャラの交渉も通訳なしでこなしていたというエピソードが、その実力を雄弁に語っています。

交渉の英語は、試験の英語より何倍も難しい。相手の出方を読みながら、リアルタイムで言葉を選ぶ力が要求されます。

本人は

「英語の方が得意。フランス語は発音もリスニングもすごく難しい」

と語っており、英語はすでに「勉強するもの」ではなく「使うもの」として完全に定着していることがわかります。

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杏さんの英語力が高い理由

この画像は、白を基調としたデスクの上に、ノートパソコン、ノート、ペン、コーヒーカップ、雑誌が置かれている、落ち着いた雰囲気のワークスペースを捉えた写真です。デスクの後ろには大きな窓があり、窓の外にはレンガ造りの建物がぼんやりと見えます。

19歳での単身渡仏——「必要だから使う」という最強の環境

19歳の頃より単身フランスに渡り、パリコレに多数出演した。独学で英語を習得し、モデルエージェンシーに自ら売り込んでパリコレ出演を勝ち取った。

言語習得の研究では、「必要に迫られた場面」での習得が最もスピードが速いとされています。

彼女の場合、英語は「試験に合格するため」ではなく、「夢を実現するために今すぐ使わなければならないもの」でした。その切迫感が英語を体に染み込ませた原動力です。

好きな音楽の歌詞で学ぶ——「楽しみ」から入る独学

好きな曲の歌詞を勉強に使ったという杏さんの学習法は、上白石萌音さんが英語の小説や歌で学んだアプローチと本質的に同じです。

「好き」が先にある学習は続く。義務感から始めた勉強はある時点で止まりますが、好きな歌詞を覚えたくて英語に向き合うとき、脳の報酬系が働いています。この違いが長期的な定着率に直結します。

英語を「楽しみながら伸ばす」具体的な方法に関心がある方は、こちらの記事も参考になります。

👉 【英語の勉強はもうしない!】ゲーム・洋楽を相棒に親しむ方法|鈴木一世の扉1

フランス移住——英語を「橋渡し言語」として使い続ける環境

現在フランスに移住している杏さんは、Duolingoで1,400日以上学び続けており、英語でフランス語を学ぶという方法も実践している。

「英語でフランス語を学ぶ」というのは、英語がすでに「思考の道具」になっていることを意味します。

英語を外国語としてではなく、学習や生活の基盤として使えるレベルに達しているからこそできる学び方です。

YouTubeチャンネル「杏/anne TOKYO」でDuolingoを使った語学学習の様子を公開しており、「日本語で英語を学び、英語でフランス語を学ぶ」という二段階の学習法を実践していることを明かしている。

👉 1400 日超え!私が毎日やっている語学アプリ【Study languages with Duolingo】(Youtube動画)

「度胸」という最後のピース

フランス語は全く話せない状態で渡仏したが、物おじしない性格と持ち前の度胸で積極的にコミュニケーションを取り、日常会話レベルまで話せるようになった。

完璧を待たずに話す。これが杏さんの一貫したスタンスです。

出川哲朗さんと通じる「度胸型」の典型例でもありますが、杏さんの場合はそこに独学による確かな基礎が組み合わさっています。「まず使う」という姿勢が、言語習得を大きく加速させています。

【関連記事】世界の果てまでイッテQ! の出川英語(デングリッシュ:Denglish)

【専門家分析】杏さんの英語が「生き抜くツール」になった3つの核心

英語を「手段」と割り切っているから伸びた

多くの英語学習者が陥るのが、「英語を上達させること」が目的になってしまうパターンです。

杏さんの場合、英語はあくまで

「パリコレに出るため」

「フランスで生活するため」

「世界と仕事するため」

の手段でした。

目的が先にあり、英語はそれを実現するためのツール。この構造が崩れないから、英語の習得に一貫性があります。

「英語×自分の強み」の掛け算が働いている

杏さんは2022年8月からパリに移住し、日本とフランスの2拠点生活を送っている。

女優・モデル・YouTuberとしての仕事を、英語とフランス語を武器にしながらグローバルに展開しています。

これが「リスキリングとしての英語」の理想形です。英語そのものを仕事にするのではなく、英語×自分の専門性や個性を掛け合わせることで、働く場所と選択肢を広げる。

この発想は、私が1万人の指導の中で一貫して伝えてきたことと完全に重なります。

日常の中に「続ける仕組み」を埋め込んでいる

語学学習について、台本覚えと同じようにひとりでぶつぶつ話したり、録音した音声を聴いたり、ノートにびっしり書き込んだりする方法を実践しているという。

ドライブ中のリスニング、子どもの寝かしつけ後の勉強、Duolingoの毎日継続。

俳優の仕事で培った記憶法を語学学習にそのまま転用しているこの「続ける設計力」が、語学力を底上げしています。

杏さんの英語を体で感じられる場面

19歳でのパリコレ売り込み

最も象徴的なエピソードが、19歳での単身渡仏です。フランス語はゼロ、知人もほぼいない状況で、独学の英語だけを武器にエージェンシーの門を叩いた。

このエピソードは、英語が「実力を超えた場所に踏み込む」ための道具になりうることを身をもって示しています。

YouTubeでの多言語コミュニケーション

自身のYouTubeチャンネルでフランス語学習の様子を公開しており、英語でフランス語を学ぶ高等テクを実践している。

海外からのコメントにも自然に英語で対応する様子が確認できます。

フランスでの日常生活と仕事

子育て、現地の友人関係、日本からの仕事受注——これらすべてを英語とフランス語で処理しながら2拠点生活を続けています。

英語が「日常」に溶け込んでいる状態を、彼女は体現しています。

杏さんの今後の展望

行動力がある杏さんなら世界的なオーディションにも自ら受けにいくのではないか、フランスの映画界で見る日が来るかもしれないという声もある。

英語とフランス語を武器に、日本・フランス・世界を自由に行き来しながら仕事をする——それは「場所を選ばず自分らしく働く」という、多くの人が憧れる働き方そのものです。

特定の組織や場所に縛られず、語学力という携帯できるスキルを使って生き抜く。

そのロールモデル(お手本)として、杏さんはこれからも注目され続けるでしょう。

まとめ

杏さんが伝えているのは、英語の上手さではなく、英語との「向き合い方」です。

好きな音楽の歌詞から学び始め、必要に迫られた場で使い、度胸でカバーしながら積み上げてきた。

「完璧になってから使う」ではなく、「使いながら完璧に近づける」。そのサイクルが、19歳の売り込みからフランス移住まで、一貫して彼女の英語を育ててきました。

今からでも遅くはありません。

「好きなものから始める」

「目的を先に持つ」

——この2点だけでも、英語との向き合い方はガラッと変わります。

他にも「英語をものにした人」の話が読みたい方へ。

坂東龍汰・山下智久・出川哲朗など11人の英語スタイルを一覧でまとめています。

自分に近いタイプを探してみてください。

芸能人の英語に学ぶ|憧れをエンジンにして英語を伸ばす20代のリスキリング

よくある質問(FAQ)

Q. 杏さんはどうやって英語を習得したのですか?

独学です。好きな音楽の歌詞を活用したリスニング・リーディングが中心で、19歳での単身渡仏という「必要に迫られた環境」が習得を加速させました。語学学校や留学経験によるものではありません。

Q. 杏さんは何語が話せますか?

日本語・英語・フランス語のトリリンガルです。英語は独学、フランス語はパリコレ時代から積み上げ、現在もDuolingoなどで継続学習中です。本人は「英語の方が得意」と語っています。

Q. 杏さんの英語勉強法は普通の人でも参考になりますか?

なります。「好きな曲の歌詞で学ぶ」「ドライブ中にリスニングをする」「アプリを毎日続ける」——どれも特別な環境を必要としない方法です。英語を「義務」ではなく「使うもの」として位置づける意識の持ち方が、最も参考になる点です。

Q. 杏さんの勉強法で、最初に真似できることは何ですか?

今日から始めるなら「好きな洋楽の歌詞を一曲分、意味を調べながら聴き込む」が一番手軽です。杏さんが実践した「好きなものを入口にする」という原則を、自分の趣味に当てはめるだけでいい。難しいことは何もありません。

参考・引用元

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