「コンタミ」「コンタミネーション」・・・研究室や食品・製造の現場で耳にする、あの言葉です。むずかしそうに見えて、入り口はとても身近なところにあります。
頭の con、そのすぐあとに隠れた tact(触れる)。そう、毎日どこかで使っている contact(コンタクト) と、まったく同じパーツでできています。
コンタクトレンズは、目に「触れる」レンズ。人と人の contact は「接触」。この”触れる”のイメージをそのまま持っていくと、contamination の意味が一枚の絵になります。con(一緒に)+ tact(触れる)=「一緒に触れて、汚れがうつる」。それが contamination(汚染)です。
この記事の主役は、真ん中の tangere(触れる)。触れることで、汚れや病気がうつっていく・・・この一本の線が、contamination の意味の中心です。ここを押さえると、汚染も伝染も、地続きの話に見えてきます。
contamination を分解してイメージで覚える|真ん中の “tact(触れる)” が主役
contamination をパーツで見ると、こうなります。
con(一緒に)+ tam〈=tangere/触れる〉+ ation(〜すること)
覚え方はシンプルです。contact(コンタクト)= con + 触れる。この式を思い出してください。contamination も、まったく同じ con + 触れる。違いは、こちらが「触れて汚す・うつす」という方向に転がった、それだけです。
「触れる」がわかれば、あとは早い。触れることで、きれいだったものに何かが移ってくる・・・それが「汚染」であり「伝染」です。contact(接触)から contagion(伝染)、そして contamination(汚染)まで、一本の”触れる”でつながっています。
contamination の基本の意味と使い方
contamination は「汚染」「汚れ」を表す名詞です。環境や食品はもちろん、情報や気持ちにまで使える、はば広い一語です。
- water contamination(水質汚染)
- food contamination(食品の汚染)
- cross-contamination(相互汚染・混入)
ただ「汚い」ではなく、「何かが触れて、そこから広がってしまった」というニュアンスがあります。tangere(触れる)の語源を知っておくと、この”接触して移っていく”感覚が腑に落ちます。
container(コンテナ)と似てる?|前半は同じ、後半が違う
見た目が近いので迷いやすいところですが・・・container と contamination、共通しているのは前半の con-(一緒に) だけです。後半の根っこは、じつは別ものです。
- container = con + tain〈tenere/持つ〉=「一緒に持つ」入れもの
- contamination = con + tam〈tangere/触れる〉=「一緒に触れて」汚す
「持つ」と「触れる」・・・似ているようで、根っこは別。だから container を手がかりにすると、前半だけ合って後半がズレてしまいます。ここは同じ”触れる”を持つ contact を隣に置くほうが、まっすぐ通ります。
“tangere(触れる)” でつながる単語ネットワーク
contamination の意味の中心 tangere(触れる/語根 *tag-)を知っておくと、別ジャンルに見える単語が一気につながります。
| 単語 | 意味 | イメージ |
|---|---|---|
| contact | 接触、連絡 | con(一緒に)+触れる=触れ合う |
| contagion | 伝染、感染 | con(一緒に)+触れる=触れてうつる |
| contagious | 伝染性の、うつりやすい | 触れると広がる |
| tangible | 触れられる、有形の | 手で触れられる |
| tactile | 触覚の | 触れる感覚に関する |
| tangent | 接線、タンジェント | 円に触れる線 |
| intact | 無傷の、そのままの | in(否定)+触れる=手つかず |
| integrity | 誠実さ、完全さ | 触れられていない=汚れなく丸ごと |
「tact/tag/tang が入っていたら、たぶん”触れる”の話」・・・そう見えるようになると、初見の単語でも見当がつきます。contamination は、この”触れる一族”への入り口でもあります。
con(一緒に)でつながる単語ネットワーク
一方、頭の con-(一緒に)は、あなたがすでにたくさん知っている接頭辞です。ここは安心材料として押さえておけば十分です。
| 単語 | 意味 | 語源 |
|---|---|---|
| communication | 伝達、コミュニケーション | com(一緒に)+伝える |
| container | 容器、コンテナ | con(一緒に)+tain〈持つ〉 |
| connect | つなぐ | con(一緒に)+つなぐ |
| combine | 組み合わせる | com(一緒に)+二つに |
| community | 共同体 | com(一緒に)+人々 |
contamination は、この「con(一緒に)」と「tangere(触れる)」が出会う場所に立っている単語・・・そう捉えると、一語から二方向に世界が広がります。
派生語|contamination まわり(Word Family)
| 単語 | 品詞 | 意味 | 発音 |
|---|---|---|---|
| contamination | 名詞 | 汚染、汚れ | コンタミネーション /kənˌtæmɪˈneɪʃn/ |
| contaminate | 動詞 | 汚染する、汚す | コンタミネイト /kənˈtæmɪneɪt/ |
| contaminated | 形容詞 | 汚染された | コンタミネイティッド |
| contaminant | 名詞 | 汚染物質 | コンタミナント /kənˈtæmɪnənt/ |
| uncontaminated | 形容詞 | 汚染されていない | アンコンタミネイティッド |
| decontaminate | 動詞 | 汚染を除去する、浄化する | ディーコンタミネイト /ˌdiːkənˈtæmɪneɪt/ |
| decontamination | 名詞 | 汚染除去、浄化 | ディーコンタミネーション |
TOEIC・英検での出題傾向
正直に言うと、contamination は日常会話でポンポン出る語ではありません。活躍の場は、環境・食品・製造・科学まわりの硬めの文脈です。
TOEIC では、工場の品質管理・リコール告知・環境レポートといった長文や案内で、food contamination(食品汚染)や cross-contamination(相互汚染)の形で登場します。
英検なら準1級〜1級で出会うレベル。会話頻出ではないぶん、ニュースや説明文でサッと読めると差がつく一語です。派生の decontaminate(浄化する)まで押さえておくと、理系・時事にも効いてきます。
英文で確認|翻訳練習10問
英文を見たら一度止めて、和訳を書いてみてください。答え合わせは記事の最後にまとめてあります。
- This water is contaminated, so it isn’t safe to drink.
- Wash your hands well, and you can prevent contamination.
- The food was recalled because of contamination.
- Clean tools help you avoid contamination.
- One careless touch can contaminate a whole batch.
- Don’t let a small worry contaminate your whole day.
- The team worked hard to decontaminate the area.
- Keep your idea clear, and no doubt can contaminate it.
- Fresh air and clean water are free from contamination.
- Even after contamination, careful hands can make things clean again.
語源メモ|con と tangere が出会う言葉
contamination は、ラテン語 contaminare(触れて汚す)に由来します。さかのぼると contamen(接触・汚れ)にたどりつき、これは con(一緒に) と、「触れる」を表す語根 *tag-(動詞 tangere)が合わさったものです。「一緒に触れて、うつる・汚れる」・・・そこから「汚染」の意味が生まれました。
ここで得をするのが、真ん中の tact/tag/tang です。これは contact・contagion・tangible・tactile・tangent・intact・integrity など、たくさんの単語に共通する「触れる」の核。contamination を入り口に、この一族へ広げていけます。
なお、見た目の似た container とは別ルートです。共通しているのは前半の con-(一緒に)だけで、後半は container が tain〈tenere/持つ〉、contamination が tam〈tangere/触れる〉。ここだけ整理しておくと、鋭い人に聞かれても迷いません。
まとめ
contamination は、con(一緒に)+ tangere(触れる)+ ation で「触れて、うつる・汚れること」=汚染。
- con(一緒に)・・・communication/container/connect などでおなじみ
- tangere(触れる)・・・contact/contagion/tangible/intact/integrity などの一族へ
- 入り口は contact(コンタクト)。「con+触れる」がわかれば、汚染も伝染も地続き
触れることで、きれいだったものに何かが移っていく。contamination は、その”触れて広がる”を一語にした言葉です。

- 語源・中心:con(一緒に)+ tam〈tangere/触れる〉+ ation =「触れて汚すこと」
- 覚え方の入り口:contact(コンタクト)=con+触れる → contamination=触れて汚す
- 触れる(tangere)一族:contact/contagion/tangible/tactile/tangent/intact/integrity
- con(一緒に)一族:communication/container/connect/combine
関連記事(内部リンク)
- contact の語源(接触・連絡)→ (近日中に公開)
- contagion/伝染 と”触れる”の記憶術 → (近日中に公開)
- container との違い(con- は同じ、後半は別ルート)→ (近日中に公開)
- 英単語の語源・パーツ分解 全リスト
翻訳練習の解答
- この水は汚染されているので、飲むのは安全ではない。
- しっかり手を洗えば、汚染は防げる。
- その食品は、汚染のため回収された。
- 道具を清潔にしておくと、汚染を避けやすい。
- たった一度の不用意な接触が、ひと山まるごと汚染してしまうこともある。
- 小さな心配ごとに、一日を台無しにされてはいけない。
- チームは懸命に、その区域の汚染を取り除いた。
- 考えをすっきり保っていれば、どんな疑いもそれを汚せない。
- きれいな空気と水は、汚染とは無縁だ。
- たとえ一度汚れても、ていねいな手が、またきれいにできる。

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