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【語源で覚える】recipient|語尾は student と同じ -ent、頭はレシピの兄弟

著者情報
【著者:鈴木一世(イッセー)】

現役大学教員・カウンセラー。
  専門の「第二言語習得理論」と「心理学」に基づき、氷河期世代・非正規雇用・転職に関わるリスキリング戦略をデータで解説。挫折しそうな人のための、脳と心の攻略ガイド。  

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「スチューデント(student)」と「プレジデント(president)」。学生と大統領、立場はまったく違いますが、語尾がそろって -ent で終わっています。

この -ent、実は「〜している人」という意味のパーツです。student は「勉強に打ち込んでいる人」、president は「前に座っている人」。

そして今回の recipient も、同じ -ent で終わる仲間です。前半の recipi は「受け取る」。つまり recipient は「受け取っている人」=受取人です。

ちなみに前半の recipi は、料理のレシピ(recipe)やお買い物のレシート(receipt)と同じ根っこから生まれています。

※ レシピとレシートの話は、姉妹編の recipe・reception の記事でくわしく書いています。この記事の主役は、語尾の -ent のほうです。

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recipient を分解してイメージで覚える|語尾の -ent は「〜している人」

recipient をパーツで見ると、こうなります。

re(手元へ)+ cipi(capere=取る)+ ent(〜している人)

前から読むと「手元へ・取っている・人」。受け取る側に立っている人が recipient です。

ポイントは語尾の -ent。英語の -ing に近い「〜している」という意味があり、そこから「〜している人」を表すようになりました。student・president・resident など、身近な単語にたくさん隠れています。

「-ent で終わる名詞を見たら、たぶん”〜している人”」。この見方ができると、recipient は「受け取っている人」とすぐに読めます。

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recipient の基本の意味と使い方

recipient は「受取人」「受け取る人」を表す名詞です。手紙や荷物だけでなく、賞や奨学金、援助など、何かを正式に受け取る人に広く使います。

  • the recipient of a letter(手紙の受取人)
  • an award recipient(受賞者)
  • a scholarship recipient(奨学金の受給者)
  • email recipients(メールの宛先の人たち)

「受け取る人」と聞くと受け身な印象がありますが、受賞者も受給者も recipient です。何かが届けられる、その行き先に立っている人と考えると、使える場面がぐっと広がります。

使い分け|recipient と receiver

どちらも receive(受け取る)の仲間で「受け取る人」ですが、使われ方に違いがあります。

単語よく使う場面例
recipient賞・奨学金・手紙・メールなど、正式に何かを受け取る人award recipient(受賞者)
receiver受け手全般に加えて、機器や役割電話の受話器、ラジオの受信機、アメフトのレシーバー

ざっくり言うと、recipient は「人」、receiver は「人にも機械にも使える受け手」。書類やビジネスメールで「受取人」と書くなら、recipient を選ぶのが自然です。

“-ent(〜している人)” でつながる単語ネットワーク

recipient の語尾 -ent は、ラテン語で「〜している」を表す形から来ています。ここを押さえると、身近な単語が一気につながります。

単語意味イメージ
student学生studere(打ち込む)+ent=勉強に打ち込んでいる人
president大統領、社長、会長prae(前に)+sedere(座る)+ent=前に座っている人
resident住民、居住者re(後ろに)+sedere(座る)+ent=腰を落ち着けている人
patient患者/がまん強いpati(耐える)+ent=耐えている人
current流れ/現在のcurrere(走る)+ent=走っている → 流れ

president と resident は、どちらも sedere(座る)を含む親戚です。前に座れば president、腰を落ち着ければ resident。同じ「座る」でも、座り方で意味が変わるのが面白いところです。

current のように、人ではなく「〜している」という様子を表す -ent もあります。もともとは「〜している」という意味で、そこから「〜している人」が生まれた、という順番です。

“recipere(受け取る)” でつながる単語ネットワーク

前半の recipi(recipere=受け取る)をたどると、こちらの家族が見えてきます。

単語意味イメージ
receive受け取るrecipere がフランス語を経て英語に
receipt領収書(レシート)受け取ったことを示す紙
recipeレシピ、作り方「受け取れ」という命令の形から
reception受付、歓迎会、受信人や信号を受け入れること
receptive受け入れる姿勢がある新しいものを受け取りやすい

レシピとレシートの話は recipe の記事、受付・歓迎会・受信の話は reception の記事でくわしく紹介しています。recipient は、この「受け取る」家族と、-ent の「〜している人」家族が交わる場所に立っている単語です。

派生語|recipient まわり

単語品詞意味発音
recipient名詞受取人、受賞者、受給者リシピエント /rɪˈsɪpiənt/
co-recipient名詞共同受賞者、共同受取人コウリシピエント /ˌkoʊrɪˈsɪpiənt/
receive動詞受け取るリシーヴ /rɪˈsiːv/
receiver名詞受け手、受話器、受信機リシーヴァー /rɪˈsiːvər/

TOEIC・英検での出題傾向

recipient は、ビジネスメールや社内連絡の定番語です。TOEIC では、メールの宛先(recipients)、賞の受賞者(award recipient)、奨学金や助成金の受給者といった形で、Part 7 の長文によく出てきます。「the intended recipient(本来の受取人)」のような言い回しも、案内文や注意書きで見かけます。

英検でも、長文読解で賞・奨学金・寄付の話題が出たときに登場しやすい語です。語尾の -ent から「〜している人」と見当をつけられると、初見でも意味を外しにくくなります。

英文で確認|翻訳練習10問

英文を見たら一度止めて、和訳を書いてみてください。答え合わせは記事の最後にまとめてあります。

  1. Who is the recipient of this letter?
  2. Please check the recipient’s name before you send it.
  3. She was the recipient of a scholarship.
  4. The award recipient thanked her team first.
  5. You can add more recipients to the email.
  6. Every gift needs a recipient.
  7. Be a kind recipient of other people’s help.
  8. You are the recipient of more love than you think.
  9. A good recipient says thank you with a smile.
  10. Today, you can be both a giver and a recipient.

語源メモ|recipere と「〜している人」の -ent

recipient は1550年代に英語に入った言葉で、フランス語 récipient と、ラテン語 recipiens(recipientem)から来ています。recipiens は、動詞 recipere(受け取る) の現在分詞、つまり「受け取っている」という形です。recipere は re(後ろへ・手元へ)+ capere(取る)からできています。

語尾の -ent は、ラテン語の現在分詞の語尾です。英語でいえば -ing にあたり、もとは「〜している」という形容詞のような働きをしていました。それが名詞として使われるうちに、「〜している人」を表すようになります。student(打ち込んでいる人)、president(前に座っている人)、resident(腰を落ち着けている人)、patient(耐えている人)は、どれもこの流れで生まれた言葉です。

なお、同じ働きの語尾には -ant もあります。ラテン語では動詞の種類によって -ant と -ent に分かれ、さらにフランス語を経由した語は -ant になりやすいため、英語では両方の形が残っています。

まとめ

recipient は、re(手元へ)+ cipi(取る)+ ent(〜している人)で「受け取っている人」=受取人。

  • -ent(〜している人)・・・student/president/resident/patient の仲間
  • recipere(受け取る)・・・receive/receipt/recipe/reception の仲間
  • recipient は、その2つの家族が交わる一語

何かを受け取る人がいるから、贈り物は届きます。受け取ることも、立派な役割のひとつです。

recipient の語源ワードマップ。中心は recipient(=受け取っている人・受取人)で、re(手元へ)+cipi(取る)+ent(〜している人)に分解。語源・中心、-ent(〜している人)系(student / president / resident / patient)、recipere(受け取る)系(receive / receipt / recipe / reception)、覚え方のヒント(語尾は student と同じ -ent、前半はレシピ・レシートの兄弟)の4クラスタに整理した図。
  • 語源・中心:re(手元へ)+ cipi(取る)+ ent(〜している人)=「受け取っている人」
  • -ent(〜している人)系:student / president / resident / patient
  • recipere(受け取る)系:receive / receipt / recipe / reception
  • 覚え方のヒント:student の -ent と同じ。前半はレシピの兄弟

関連記事(内部リンク)

翻訳練習の解答

  1. この手紙の受取人は誰ですか?
  2. 送る前に、受取人の名前を確認してください。
  3. 彼女は奨学金を受けていた。
  4. その賞の受賞者は、まずチームに感謝を伝えた。
  5. メールには、宛先をさらに追加できる。
  6. どんな贈り物にも、受け取る人が必要だ。
  7. 人の助けは、気持ちよく受け取れる人でいよう。
  8. あなたは、自分が思っている以上に愛を受け取っている。
  9. 上手な受け取り手は、笑顔で「ありがとう」と言う。
  10. 今日、あなたは与える人にも、受け取る人にもなれる。

集録語彙リスト

この単語は BSL(ビジネス) と TSL(TOEIC) の両方に集録されています。学術英語でもTOEICでも頻出する、汎用性の高い一語です。

TSL(TOEIC Service List)集録語

この単語は TOEIC Service List(TSL) に集録されています。TSLはTOEICの出題語彙を分析して作られた1,200語のリストで、これらを押さえればテストに出る語彙の約99%をカバーできます。スコアアップに直結する一語です。
出典:New General Service List Project

BSL(Business Service List)集録語

この単語は Business Service List(BSL) に集録されています。BSLはビジネス英語のコーパスから抽出された1,700語のリストで、これらを覚えればビジネス文書・会議・メールで使われる語彙の約97%をカバーできます。仕事で英語を使う場面で効いてくる一語です。
出典:New General Service List Project