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【語源で覚える】convertible|オープンカーも2WAYバッグも、正体は「変身できる」

著者情報
【著者:鈴木一世(イッセー)】

現役大学教員・カウンセラー。
  専門の「第二言語習得理論」と「心理学」に基づき、氷河期世代・非正規雇用・転職に関わるリスキリング戦略をデータで解説。挫折しそうな人のための、脳と心の攻略ガイド。  

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「コンバーチブル」と聞いて、何を思い浮かべますか。屋根が開くオープンカーを思い浮かべる人もいれば、ショルダーにもリュックにもなる2WAYバッグを思い浮かべる人もいるかもしれません。

実はこの2つ、英語ではどちらも convertible です。

車とバッグ。まったく別のものに見えますが、共通点は一つだけ。どちらも「変身できる」こと。車は屋根が変身し、バッグは持ち方が変身する。convertible は、この「形を変えられる」を表す言葉です。

※ 動詞の convert(変える)、名詞の conversion(変換・転換)については、姉妹編の記事で扱っています。この記事は、形容詞の convertible と「変身できるもの」の話です。

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convertible を分解してイメージで覚える|convert+ible で「変身できる」

convertible をパーツで見ると、こうなります。

convert(変える)+ ible(〜できる)

さらに convert を分けると、con(すっかり)+ vert(向きを変える)。つまり convertible は「すっかり形を変えられる」=変身できる、という意味になります。

このイメージで、車とバッグを並べてみてください。

  • オープンカー・・・屋根が変身する。閉じた車から、空が見える車へ
  • 2WAYバッグ・・・持ち方が変身する。ショルダーから、リュックへ

どちらも「一つのものが、別の形にも使える」。convertible と書いてあったら、「これ、変身できるんだな」と読めば大丈夫です。

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convertible の基本の意味と使い方

convertible には、形容詞と名詞の使い方があります。

形容詞:変えられる、変換できる

  • a convertible bag(2WAYバッグ、リュックにもなるバッグ)
  • a convertible sofa(ソファベッド)
  • a convertible laptop(タブレットにもなるノートPC)
  • convertible currency(他の国の通貨に交換できる通貨)
  • convertible into 〜(〜に変えられる)

名詞:オープンカー

  • drive a convertible(オープンカーを運転する)
  • with the top down(屋根を開けて)

日本語では「コンバーチブル=オープンカー」の印象が強いですが、英語では車に限らず、形や使い道を切り替えられるものに広く使います。日本語の「2WAY」に近い感覚で覚えておくと、使える場面がぐっと増えます。

convert・conversion・convertible の使い分け

同じ家族の中で、品詞ごとの役割を整理しておきましょう。

単語品詞意味イメージ
convert動詞変える、転換するすっかり形・向きを変える
conversion名詞変換、転換形・向きが変わること
convertible形容詞・名詞変えられる/オープンカー変身できるもの

convert が「変える」動作、conversion が「変わること」、convertible が「変えられる性質」。語尾を見れば、どの役割なのかがわかります。

“-ible(〜できる)” でつながる単語ネットワーク

convertible の後ろの -ible は、「〜できる」を表すパーツです。ここに注目すると、身近なカタカナ語までつながります。

単語意味組み立て
reversibleリバーシブル、裏返して使えるreverse(逆にする)+ible
flexible柔軟な、融通がきくflex(曲げる)+ible
visible目に見えるvis(見る)+ible
possible可能なposs(できる)+ible
edible食べられるed(食べる)+ible

特に reversible(リバーシブル)は、convertible のいとこのような単語です。reverse の vers も convert の vert も、どちらも「向きを変える」。「裏返せる」リバーシブルのジャケットと、「変身できる」2WAYバッグ。同じ発想から生まれた言葉です。

また、真ん中の vert(向きを変える)をたどると、convert・reverse・divert・advertise・version などの一族にもつながります。この一族は conversion の記事でくわしく整理しています。

派生語|convertible まわり

単語品詞意味発音
convertible形容詞・名詞変えられる/オープンカーコンヴァーティブル /kənˈvɜːrtəbl/
convertibility名詞変換できること、交換可能性コンヴァーティビリティ /kənˌvɜːrtəˈbɪləti/
convertibly副詞変換可能な形でコンヴァーティブリィ /kənˈvɜːrtəbli/

TOEIC・英検での出題傾向

convertible は、出題頻度が高い単語ではありません。ただ TOEIC では、レンタカーの案内(オープンカーの車種)や、家具・商品紹介(convertible sofa、convertible bag)の文で見かけることがあります。英検準1級以上の長文や経済系の英文では、convertible currency(交換可能な通貨)、convertible bonds(転換社債)といった形で出てくることもあります。

単語単体を暗記するより、「convert+ible=変えられる」と分解できるようにしておくほうが、初見の場面でも意味を取りやすくなります。

英文で確認|翻訳練習10問

英文を見たら一度止めて、和訳を書いてみてください。答え合わせは記事の最後にあります。

  1. We rented a convertible for our trip along the coast.
  2. This convertible bag can also be used as a backpack.
  3. On sunny days, she drives her convertible with the top down.
  4. A convertible bag is perfect for a busy day.
  5. The roof of this convertible folds back in seconds.
  6. My convertible bag turns into a shoulder bag with one strap.
  7. Our convertible sofa becomes a bed for guests.
  8. With a convertible laptop, you can switch to tablet mode anytime.
  9. Like a convertible on a clear day, you can open up a little.
  10. Like a convertible bag, you can carry your life in more than one way.

語源メモ|ラテン語 convertibilis から

convertible は、後期ラテン語 convertibilis(入れ替えられる)に由来し、古フランス語を経て、14世紀後半に英語に入りました。もとになった動詞は convertere(向きを変える・変える)で、con-(すっかり)+ vertere(向きを変える・回す)。そこに -ibilis(〜できる)が付いた形です。

英語に入った当初は「入れ替えられる」という意味で、16世紀ごろから「形や状態を変えられる」という意味で広く使われるようになります。19世紀には「金と交換できる紙幣」のようにお金の世界でも使われ始め、「屋根をたためる自動車」という意味が登場するのは20世紀に入ってからです。

つまり、オープンカーの convertible は比較的新しい使い方。もともとあった「変えられる」という意味が、新しく登場した車に当てはめられた、という順番です。2WAYバッグやタブレット兼用PCも、同じ発想の延長にあります。

まとめ

convertible は、convert(変える)+ ible(〜できる)で「変身できる」。

  • オープンカーは屋根が変身する、2WAYバッグは持ち方が変身する
  • ソファベッド、タブレット兼用PC、交換できる通貨も、みんな convertible
  • -ible は「〜できる」。reversible(リバーシブル)・flexible・visible へつながる

一つの形に決めなくていい。場面に合わせて変われることも、立派な強さです。convertible は、そんな「しなやかに変われる力」を表す言葉です。

convertible の語源ワードマップ。中心は convertible(=変身できる)で、convert(変える)+ible(〜できる)に分解。語源・中心、変身できるもの系(オープンカー / 2WAYバッグ / ソファベッド / タブレット兼用PC / 交換できる通貨)、-ible(〜できる)系(reversible / flexible / visible / possible / edible)、覚え方のヒント(オープンカー=屋根が変身、2WAYバッグ=持ち方が変身)の4クラスタに整理した図。

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翻訳練習の解答

  1. 海沿いの旅のために、オープンカーを借りた。
  2. このバッグは、リュックとしても使える2WAYタイプだ。
  3. 晴れた日、彼女は屋根を開けてオープンカーを走らせる。
  4. 忙しい日には、2WAYバッグがぴったりだ。
  5. このオープンカーの屋根は、数秒で後ろにたためる。
  6. 私の2WAYバッグは、ストラップ1本でショルダーバッグに変わる。
  7. うちのソファは、来客用のベッドに変わる。
  8. 2WAYタイプのノートPCなら、いつでもタブレットに切り替えられる。
  9. 晴れた日のオープンカーのように、あなたも少しだけ心を開いていい。
  10. 2WAYバッグのように、人生の背負い方も一通りじゃなくていい。

BSL(Business Service List)収録語

この単語は Business Service List(BSL) に収録されています。BSLはビジネス英語のコーパスから抽出された1,700語のリストで、これらを覚えればビジネス文書・会議・メールで使われる語彙の約97%をカバーできます。仕事で英語を使う場面で効いてくる一語です。
出典:New General Service List Project