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【語源で覚える】correspond|正しい切れ目は cor・re・spond

著者情報
【著者:鈴木一世(イッセー)】

現役大学教員・カウンセラー。
  専門の「第二言語習得理論」と「心理学」に基づき、氷河期世代・非正規雇用・転職に関わるリスキリング戦略をデータで解説。挫折しそうな人のための、脳と心の攻略ガイド。  

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correspond という単語、どこで切りますか。

多くの人が、なんとなく corres + pond と切ります。後ろに pond(池)が見えるので、目がそこで止まるんですね。

でも、これは違います。正しい切れ目は cor + re + spond。池はどこにもいません。

そして、この切り方が見えた瞬間、correspond はぐっと覚えやすくなります。なぜなら真ん中から後ろ、re + spond の部分がまるごと respond(答える)だからです。correspond は「respond し合う」、つまり互いに答え合う・・・それが、一致する・文通するという意味の正体です。

ちなみに最後の spond、どこかで見た並びではありませんか。そう、スポンサー(sponsor)です。英語を学ぶ人にとって、ここが入り口になります。

【語源で覚える】sponsor|respond を切る場所、合っていますか

【語源で覚える】sponsor|respond を切る場所、合っていますか
sponsor(スポンサー)を語源から。respond は res+pond ではなく re+spond で、この spond が sponsor の正体です。意味の中心は spondere(厳かに約束する)。responsible・correspond・spouse へのつながり、pond(池)との別家系の整理、翻訳練習10問つき。
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correspond を分解してイメージで覚える|切れ目は cor・re・spond

パーツで見ると、こうなります。

cor(com=一緒に)+ re(返して)+ spond(誓う・答える)

意味の中心は spond。ラテン語の動詞 spondere で、「厳かに誓う・約束する」という意味です。これに re(返して)が付いて respondere =「誓いを返す」。そこから「答える」になりました。英語の respond(答える)そのものです。

さらに頭に cor(一緒に)が乗ると、「互いに答えを返し合う」。2人が、あるいは2つのものが、お互いに応じ合っている状態・・・これが correspond です。

  • 2つのものが応じ合う → 一致する・対応する
  • 2人が応じ合う → 文通する・やりとりする

バラバラに見えるこの2つの意味が、「互いに答え合う」という一点から出ていることがわかります。

覚え方のコツをひとつ。発音のアクセントも、spond に落ちます(コレスポンド、の「ポ」)。綴りの切れ目と音の山が同じ場所にある・・・そう意識すると、corres+pond という間違った切り方に戻りにくくなります。

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correspond の基本の意味と使い方

correspond は動詞で、大きく2つの顔を持っています。

① 一致する・対応する

  • The two lists correspond.(2つのリストは一致している)
  • This word corresponds to “yoroshiku” in Japanese.(この語は日本語の「よろしく」にあたる)

② 文通する・連絡を取り合う

  • We corresponded for years.(私たちは何年もやりとりを続けた)

名詞の correspondence も同じ2つの顔を持ち、さらに「やりとりされた手紙・書類そのもの」も指します。ビジネスメールで Please send all correspondence to this address.(ご連絡はすべてこの宛先へ)とあれば、この3つめの用法です。

correspond to と correspond with の使い分け

ここはTOEICでも実務でも効く部分なので、整理しておきます。

形主な意味例
correspond to〜に一致する、〜に相当するThe English word corresponds to this kanji.
correspond with〜と文通する、〜とやりとりするI corresponded with her for ten years.
correspond with〜と一致する(相互性が強いとき)The figures correspond with last year’s report.

ざっくり言えば、to は「片方がもう片方に当てはまる」、with は「互いに」。「相当する・当てはまる」なら to、「人とやりとりする」なら with・・・この二択で、ほとんどの場面に対応できます。

形容詞の corresponding も実務で頻出です。the corresponding period last year(前年同期)は決算資料の定番表現で、「前の年の、対応する同じ期間」という意味。語源の「対応する」がそのまま生きています。

spond(誓う)でつながる単語ネットワーク

spond/spons は「誓う」。ここを押さえると、見た目のバラバラな単語が一本につながります。

単語意味イメージ
respond答えるre(返して)+spond=誓いを返す
response返答、反応respond の名詞形
responsible責任がある「答えられる立場にいる」
sponsor後援者、保証人誓って引き受ける人
spouse配偶者誓いを交わした相手
espouse(主義などを)支持する「妻に迎える」→わがものとして抱く
despondent落胆したde(手放す)+spond=望みを譲り渡してしまった

despondent が面白いところです。「誓いを手放す」から「気落ちした」。誓いを立てる力そのものが抜けてしまった状態・・・そう捉えると、暗記ではなく理解で入ってきます。

cor-(com=一緒に)でつながる単語ネットワーク

もう一方の頭、cor- も拾っておきましょう。これは com(一緒に)が、後ろに r が来たときに形を変えたものです。ラテン語では発音しやすいように、com の m が次の音に寄っていきます。

単語意味分解
correct正す、正しいcor+regere(まっすぐ導く)
correlate相関するcor+relate(関係づける)
corroborate裏づける、補強するcor+roborare(強くする)
corrupt腐敗したcor+rumpere(壊す)
corrode腐食するcor+rodere(かじる)

「cor- で始まる語を見たら、たぶん com(一緒に)の変身形」・・・この一点を知っておくだけで、初見の単語でも頭の中で分解できるようになります。com は他にも、l の前で col-(collect)、n の前で con-(connect)と姿を変えます。

派生語 Word Family

単語品詞意味発音
correspond動詞一致する、文通するコレスポンド /ˌkɔːrəˈspɑːnd/
correspondence名詞一致、文通、書簡類コレスポンデンス /ˌkɔːrəˈspɑːndəns/
correspondent名詞通信員、特派員、取引先コレスポンデント /ˌkɔːrəˈspɑːndənt/
corresponding形容詞対応する、該当するコレスポンディング
correspondingly副詞それに応じてコレスポンディングリー

※ 名詞形の correspondence は、学術語彙リストNAWLとTOEIC語彙リストTSLの両方に入っている重要語です。correspond を押さえたら、そのまま名詞形まで引き取っておくとお得です。

TOEIC・英検での出題傾向

correspond まわりは、TOEICでは読む側で出ます。

  • Please direct all correspondence to the HR department.(ご連絡はすべて人事部へ)・・・Part 7のメール文で頻出
  • the corresponding period last year(前年同期)・・・決算・売上の資料で頻出
  • correspond to the specifications(仕様に合致する)・・・製造・品質の文書で頻出

Part 5の語彙問題では、correspond to と with の前置詞を問う形も出ます。「相当するなら to、人とやりとりなら with」をここで固めておくと得点源になります。英検では準1級あたりから、長文で普通に顔を出す一語です。

英文で確認|翻訳練習10問

英文を見たら一度止めて、和訳を書いてみてください。答え合わせは記事の最後にまとめてあります。

  1. The two lists correspond exactly.
  2. Your answer corresponds to the example in the textbook.
  3. They corresponded by letter for over ten years.
  4. Her actions correspond to her words.
  5. The numbers on this map correspond with the list below.
  6. Please write the corresponding number in the box.
  7. Each color corresponds to a different level.
  8. You can correspond with a friend abroad in simple English.
  9. Your daily effort corresponds to the progress you feel today.
  10. People who keep corresponding build a quiet, lasting trust.

語源メモ|誓いの前に、酒を注ぐ

correspond は、中世ラテン語 correspondere(一致する、調和する、応じ合う)に由来します。フランス語 correspondre を経て、英語に入ったのは 1520年代。最初の意味は「調和している・一致している」でした。

  • 「似ている(be similar to)」の意味・・・1640年代
  • 「連絡を取り合う」の意味・・・1600年ごろ
  • 「手紙でやりとりする」の意味・・・1640年代

つまり、「一致する」のほうが先輩で、「文通する」は約100年あとの後輩です。辞書で2つの意味が並んでいると、どちらが本体かわからなくなりますが、順番としては「互いに応じ合う」が先にあり、その具体例として「手紙をやりとりする」が育ちました。

中世ラテン語での correspondere は、もともと2つのものが互いに作用することを指しました。のちに、片方だけについても使えるようになっています(This corresponds to that. のように)。

さて、意味の中心 spondere をもう一段おろしてみます。この語はラテン語で「厳かに約束する」ですが、語源をたどると「くり返し献酒する」という意味にたどり着きます。ギリシャ語の spendein(神に酒を注ぐ)、spondē(献酒)と同じ流れです。

つまり spond の原風景は、大事な約束をするときに、神に向かって酒を注ぐ儀式。誓いというものが、言葉だけでなく儀式そのものだった時代の記憶が、この4文字に残っています。詩の韻律の spondee(強強格)も、もとは献酒のときの歌に使われた拍の名前でした。

注意点をいくつか

  • pond(池)・ponder(熟考する)は無関係です。pond は「囲い(pound)」の変形、ponder はラテン語 pondus(重さ)から。綴りに pond が見えても、別の家系です。
  • spontaneous(自発的な)も見た目が近いのですが、ラテン語 sponte(自分の意志で)から。この sponte 自体が語源のはっきりしない語で、spondere の一族には入れないのが辞書の扱いです。

ひとこと豆知識

  • 新聞の correspondent(特派員) という用法は 1711年から。遠い土地から定期的に「便りを送ってくる人」が出発点です。
  • correspondence course(通信講座) という言い方は、辞書の記録では 1902年から。「手紙で応じ合う講座」です。
  • 銀行の国際送金で出てくるコルレス銀行は、英語の correspondent bank(コルレス契約=Correspondent Arrangement)の短縮形。カタカナからは想像しにくいのですが、中身は「互いに応じ合う提携先の銀行」です。
  • 数学の一対一対応は one-to-one correspondence、図形の同位角は corresponding angles。「対応」という日本語訳の裏には、いつもこの spond がいます。

まとめ

correspond は、cor(一緒に)+ re(返して)+ spond(誓う・答える)で「互いに答え合う」。そこから「一致する」と「文通する」の2つの意味が伸びています。

  • 切れ目は cor・re・spond・・・corres+pond ではない(池は無関係)
  • spond(誓う)・・・respond/response/responsible/sponsor/spouse/despondent へ
  • cor-(com=一緒に)・・・correct/correlate/corroborate/corrupt/corrode へ
  • 使い分けは、相当するなら to、人とやりとりなら with

誰かに言葉を返す。返ってきた言葉に、また応じる。correspond という単語は、そのくり返しそのものを指しています。

correspond の語源ワードマップ。中心は correspond(=互いに答え合う)で、cor(com=一緒に)+re(返して)+spond(spondere=誓う)に分解。語源・中心、spond(誓う)系(respond / response / responsible / sponsor / spouse / despondent)、cor-(com=一緒に)系(correct / correlate / corroborate / corrupt / corrode)、覚え方のヒント(切れ目は corres+pond ではなく cor+re+spond、中に respond がまるごといる)の4クラスタに整理した図。
  • 語源・中心:cor(一緒に)+ re(返して)+ spond(誓う)=「互いに答え合う」
  • 覚え方のヒント:切れ目は corres+pond ではなく cor+re+spond。中に respond がまるごといる
  • spond(誓う)一族:respond/response/responsible/sponsor/spouse/espouse/despondent
  • cor-(com=一緒に)一族:correct/correlate/corroborate/corrupt/corrode

NGSL(New General Service List)収録語

この単語は New General Service List(NGSL) に収録されています。NGSL は、大規模な英語コーパスから選ばれた約2,800語の基礎語彙リストで、これらを覚えるだけで一般的な英文の約92%をカバーできます。日常でも英文読解でも、何度も出会う基本の一語です。
出典:New General Service List Project

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翻訳練習の解答

  1. 2つのリストは、ぴったり一致している。
  2. あなたの答えは、教科書の例題と合っている。
  3. 彼らは10年以上、手紙でやりとりを続けた。
  4. 彼女の行動は、言葉どおりだ。
  5. この地図の番号は、下のリストと対応している。
  6. 該当する番号を、枠の中に書いてください。
  7. それぞれの色が、違うレベルを表している。
  8. あなたも、やさしい英語で海外の友人とやりとりできます。
  9. 日々の積み重ねが、今日あなたが感じている手応えにつながっている。
  10. やりとりを続けた人どうしには、静かで長く続く信頼が育つ。