correspond という単語、どこで切りますか。
多くの人が、なんとなく corres + pond と切ります。後ろに pond(池)が見えるので、目がそこで止まるんですね。
でも、これは違います。正しい切れ目は cor + re + spond。池はどこにもいません。
そして、この切り方が見えた瞬間、correspond はぐっと覚えやすくなります。なぜなら真ん中から後ろ、re + spond の部分がまるごと respond(答える)だからです。correspond は「respond し合う」、つまり互いに答え合う・・・それが、一致する・文通するという意味の正体です。
ちなみに最後の spond、どこかで見た並びではありませんか。そう、スポンサー(sponsor)です。英語を学ぶ人にとって、ここが入り口になります。
【語源で覚える】sponsor|respond を切る場所、合っていますか

correspond を分解してイメージで覚える|切れ目は cor・re・spond
パーツで見ると、こうなります。
cor(com=一緒に)+ re(返して)+ spond(誓う・答える)
意味の中心は spond。ラテン語の動詞 spondere で、「厳かに誓う・約束する」という意味です。これに re(返して)が付いて respondere =「誓いを返す」。そこから「答える」になりました。英語の respond(答える)そのものです。
さらに頭に cor(一緒に)が乗ると、「互いに答えを返し合う」。2人が、あるいは2つのものが、お互いに応じ合っている状態・・・これが correspond です。
- 2つのものが応じ合う → 一致する・対応する
- 2人が応じ合う → 文通する・やりとりする
バラバラに見えるこの2つの意味が、「互いに答え合う」という一点から出ていることがわかります。
覚え方のコツをひとつ。発音のアクセントも、spond に落ちます(コレスポンド、の「ポ」)。綴りの切れ目と音の山が同じ場所にある・・・そう意識すると、corres+pond という間違った切り方に戻りにくくなります。
correspond の基本の意味と使い方
correspond は動詞で、大きく2つの顔を持っています。
① 一致する・対応する
- The two lists correspond.(2つのリストは一致している)
- This word corresponds to “yoroshiku” in Japanese.(この語は日本語の「よろしく」にあたる)
② 文通する・連絡を取り合う
- We corresponded for years.(私たちは何年もやりとりを続けた)
名詞の correspondence も同じ2つの顔を持ち、さらに「やりとりされた手紙・書類そのもの」も指します。ビジネスメールで Please send all correspondence to this address.(ご連絡はすべてこの宛先へ)とあれば、この3つめの用法です。
correspond to と correspond with の使い分け
ここはTOEICでも実務でも効く部分なので、整理しておきます。
| 形 | 主な意味 | 例 |
|---|---|---|
| correspond to | 〜に一致する、〜に相当する | The English word corresponds to this kanji. |
| correspond with | 〜と文通する、〜とやりとりする | I corresponded with her for ten years. |
| correspond with | 〜と一致する(相互性が強いとき) | The figures correspond with last year’s report. |
ざっくり言えば、to は「片方がもう片方に当てはまる」、with は「互いに」。「相当する・当てはまる」なら to、「人とやりとりする」なら with・・・この二択で、ほとんどの場面に対応できます。
形容詞の corresponding も実務で頻出です。the corresponding period last year(前年同期)は決算資料の定番表現で、「前の年の、対応する同じ期間」という意味。語源の「対応する」がそのまま生きています。
spond(誓う)でつながる単語ネットワーク
spond/spons は「誓う」。ここを押さえると、見た目のバラバラな単語が一本につながります。
| 単語 | 意味 | イメージ |
|---|---|---|
| respond | 答える | re(返して)+spond=誓いを返す |
| response | 返答、反応 | respond の名詞形 |
| responsible | 責任がある | 「答えられる立場にいる」 |
| sponsor | 後援者、保証人 | 誓って引き受ける人 |
| spouse | 配偶者 | 誓いを交わした相手 |
| espouse | (主義などを)支持する | 「妻に迎える」→わがものとして抱く |
| despondent | 落胆した | de(手放す)+spond=望みを譲り渡してしまった |
despondent が面白いところです。「誓いを手放す」から「気落ちした」。誓いを立てる力そのものが抜けてしまった状態・・・そう捉えると、暗記ではなく理解で入ってきます。
cor-(com=一緒に)でつながる単語ネットワーク
もう一方の頭、cor- も拾っておきましょう。これは com(一緒に)が、後ろに r が来たときに形を変えたものです。ラテン語では発音しやすいように、com の m が次の音に寄っていきます。
| 単語 | 意味 | 分解 |
|---|---|---|
| correct | 正す、正しい | cor+regere(まっすぐ導く) |
| correlate | 相関する | cor+relate(関係づける) |
| corroborate | 裏づける、補強する | cor+roborare(強くする) |
| corrupt | 腐敗した | cor+rumpere(壊す) |
| corrode | 腐食する | cor+rodere(かじる) |
「cor- で始まる語を見たら、たぶん com(一緒に)の変身形」・・・この一点を知っておくだけで、初見の単語でも頭の中で分解できるようになります。com は他にも、l の前で col-(collect)、n の前で con-(connect)と姿を変えます。
派生語 Word Family
| 単語 | 品詞 | 意味 | 発音 |
|---|---|---|---|
| correspond | 動詞 | 一致する、文通する | コレスポンド /ˌkɔːrəˈspɑːnd/ |
| correspondence | 名詞 | 一致、文通、書簡類 | コレスポンデンス /ˌkɔːrəˈspɑːndəns/ |
| correspondent | 名詞 | 通信員、特派員、取引先 | コレスポンデント /ˌkɔːrəˈspɑːndənt/ |
| corresponding | 形容詞 | 対応する、該当する | コレスポンディング |
| correspondingly | 副詞 | それに応じて | コレスポンディングリー |
※ 名詞形の correspondence は、学術語彙リストNAWLとTOEIC語彙リストTSLの両方に入っている重要語です。correspond を押さえたら、そのまま名詞形まで引き取っておくとお得です。
TOEIC・英検での出題傾向
correspond まわりは、TOEICでは読む側で出ます。
- Please direct all correspondence to the HR department.(ご連絡はすべて人事部へ)・・・Part 7のメール文で頻出
- the corresponding period last year(前年同期)・・・決算・売上の資料で頻出
- correspond to the specifications(仕様に合致する)・・・製造・品質の文書で頻出
Part 5の語彙問題では、correspond to と with の前置詞を問う形も出ます。「相当するなら to、人とやりとりなら with」をここで固めておくと得点源になります。英検では準1級あたりから、長文で普通に顔を出す一語です。
英文で確認|翻訳練習10問
英文を見たら一度止めて、和訳を書いてみてください。答え合わせは記事の最後にまとめてあります。
- The two lists correspond exactly.
- Your answer corresponds to the example in the textbook.
- They corresponded by letter for over ten years.
- Her actions correspond to her words.
- The numbers on this map correspond with the list below.
- Please write the corresponding number in the box.
- Each color corresponds to a different level.
- You can correspond with a friend abroad in simple English.
- Your daily effort corresponds to the progress you feel today.
- People who keep corresponding build a quiet, lasting trust.
語源メモ|誓いの前に、酒を注ぐ
correspond は、中世ラテン語 correspondere(一致する、調和する、応じ合う)に由来します。フランス語 correspondre を経て、英語に入ったのは 1520年代。最初の意味は「調和している・一致している」でした。
- 「似ている(be similar to)」の意味・・・1640年代
- 「連絡を取り合う」の意味・・・1600年ごろ
- 「手紙でやりとりする」の意味・・・1640年代
つまり、「一致する」のほうが先輩で、「文通する」は約100年あとの後輩です。辞書で2つの意味が並んでいると、どちらが本体かわからなくなりますが、順番としては「互いに応じ合う」が先にあり、その具体例として「手紙をやりとりする」が育ちました。
中世ラテン語での correspondere は、もともと2つのものが互いに作用することを指しました。のちに、片方だけについても使えるようになっています(This corresponds to that. のように)。
さて、意味の中心 spondere をもう一段おろしてみます。この語はラテン語で「厳かに約束する」ですが、語源をたどると「くり返し献酒する」という意味にたどり着きます。ギリシャ語の spendein(神に酒を注ぐ)、spondē(献酒)と同じ流れです。
つまり spond の原風景は、大事な約束をするときに、神に向かって酒を注ぐ儀式。誓いというものが、言葉だけでなく儀式そのものだった時代の記憶が、この4文字に残っています。詩の韻律の spondee(強強格)も、もとは献酒のときの歌に使われた拍の名前でした。
注意点をいくつか
- pond(池)・ponder(熟考する)は無関係です。pond は「囲い(pound)」の変形、ponder はラテン語 pondus(重さ)から。綴りに pond が見えても、別の家系です。
- spontaneous(自発的な)も見た目が近いのですが、ラテン語 sponte(自分の意志で)から。この sponte 自体が語源のはっきりしない語で、spondere の一族には入れないのが辞書の扱いです。
ひとこと豆知識
- 新聞の correspondent(特派員) という用法は 1711年から。遠い土地から定期的に「便りを送ってくる人」が出発点です。
- correspondence course(通信講座) という言い方は、辞書の記録では 1902年から。「手紙で応じ合う講座」です。
- 銀行の国際送金で出てくるコルレス銀行は、英語の correspondent bank(コルレス契約=Correspondent Arrangement)の短縮形。カタカナからは想像しにくいのですが、中身は「互いに応じ合う提携先の銀行」です。
- 数学の一対一対応は one-to-one correspondence、図形の同位角は corresponding angles。「対応」という日本語訳の裏には、いつもこの spond がいます。
まとめ
correspond は、cor(一緒に)+ re(返して)+ spond(誓う・答える)で「互いに答え合う」。そこから「一致する」と「文通する」の2つの意味が伸びています。
- 切れ目は cor・re・spond・・・corres+pond ではない(池は無関係)
- spond(誓う)・・・respond/response/responsible/sponsor/spouse/despondent へ
- cor-(com=一緒に)・・・correct/correlate/corroborate/corrupt/corrode へ
- 使い分けは、相当するなら to、人とやりとりなら with
誰かに言葉を返す。返ってきた言葉に、また応じる。correspond という単語は、そのくり返しそのものを指しています。

- 語源・中心:cor(一緒に)+ re(返して)+ spond(誓う)=「互いに答え合う」
- 覚え方のヒント:切れ目は corres+pond ではなく cor+re+spond。中に respond がまるごといる
- spond(誓う)一族:respond/response/responsible/sponsor/spouse/espouse/despondent
- cor-(com=一緒に)一族:correct/correlate/corroborate/corrupt/corrode
NGSL(New General Service List)収録語
この単語は New General Service List(NGSL) に収録されています。NGSL は、大規模な英語コーパスから選ばれた約2,800語の基礎語彙リストで、これらを覚えるだけで一般的な英文の約92%をカバーできます。日常でも英文読解でも、何度も出会う基本の一語です。
出典:New General Service List Project
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翻訳練習の解答
- 2つのリストは、ぴったり一致している。
- あなたの答えは、教科書の例題と合っている。
- 彼らは10年以上、手紙でやりとりを続けた。
- 彼女の行動は、言葉どおりだ。
- この地図の番号は、下のリストと対応している。
- 該当する番号を、枠の中に書いてください。
- それぞれの色が、違うレベルを表している。
- あなたも、やさしい英語で海外の友人とやりとりできます。
- 日々の積み重ねが、今日あなたが感じている手応えにつながっている。
- やりとりを続けた人どうしには、静かで長く続く信頼が育つ。

