「except(〜を除いて)」という単語は、英語の授業で出会った方も多いと思います。everyone except me(私以外のみんな)のように、「外す」ときに使う言葉です。
ところが、その仲間の exceptional は、「並外れた」「ずば抜けて素晴らしい」というほめ言葉として使われます。「外す」がなぜ「素晴らしい」になるのか・・・ここがこの記事のテーマです。
答えは、日本語の中にもうあります。「並外れた」「規格外」「桁外れ」。どれも「普通の枠から外れている」ことで、すごさを表していますよね。exceptional も、まったく同じ発想でできた言葉です。
※ この記事は、姉妹編の conceptual(概念的な)と対になっています。conceptual が cept(取る)を「心に取り込む」側の話なら、こちらは「枠の外へ取り出す」側の話です。
exceptional を分解してイメージで覚える|意味の中心は “ex(外へ)”
exceptional をパーツで見ると、こうなります。
ex(外へ)+ cept(取る)+ ion(名詞にする)+ al(〜的な)
ex は exit(出口)の ex です。cept は「取る」。合わせて「外へ取り出す」。ここから、言葉は次のように育っていきました。
- except:外へ取り出す → 〜を除いて
- exception:取り出されたもの → 例外
- exceptional:例外の → 例外的な・並外れた
大事なのは、真ん中の exception(例外)です。ルールや「いつもの範囲」から外へ出たもの。それが、ふつうではない方向に珍しければ「例外的な」、良い方向に飛び抜けていれば「並外れた・素晴らしい」になります。
「普通の枠から外れている」から、すごい。日本語の「並外れた」と、発想がぴったり重なります。
exceptional の基本の意味と使い方
exceptional は形容詞で、大きく2つの意味があります。
1つ目は「例外的な・まれな」です。良い悪いではなく、「いつもと違う」ことを表します。
- an exceptional case(例外的なケース)
- The weather was exceptional for October.(10月にしては珍しい天気だった)
2つ目は「並外れた・ずば抜けて優れた」です。日常ではこちらのほめ言葉として使われることが多いです。
- exceptional talent(並外れた才能)
- exceptional service(格別のサービス)
- an exceptional student(ずば抜けて優秀な生徒)
迷ったら、どちらも「普通の枠の外にある」と考えてください。文脈が良い方向なら「並外れた」、中立なら「例外的な」です。
exceptional・special・extraordinary の使い分け
似た意味の語を並べると、exceptional の立ち位置がはっきりします。
| 単語 | 意味 | ニュアンス |
|---|---|---|
| exceptional | 並外れた、例外的な | 基準や平均から「外へ」抜け出している |
| extraordinary | 並外れた、異例の | extra(外)+ordinary(普通)=普通の外。発想は exceptional と同じ |
| special | 特別な | 他と区別される大切さ・個別性。良さの度合いより「特別扱い」 |
exceptional と extraordinary は、どちらも「普通の外」という同じ発想から生まれた言葉です。英語でも日本語でも、「枠の外=すごい」という感覚は共通しているのが面白いところです。
“ex(外へ)” でつながる単語ネットワーク
exceptional の意味の中心 ex(外へ)を知っておくと、身近な単語が一気につながります。
| 単語 | 意味 | イメージ |
|---|---|---|
| exit | 出口 | ex(外へ)+it(行く)=外へ行くところ |
| export | 輸出する | ex(外へ)+port(運ぶ)=外へ運び出す |
| exclude | 除外する | ex(外へ)+clude(閉じる)=外に閉め出す |
| extract | 抜き出す、抽出する | ex(外へ)+tract(引く)=外へ引き出す |
| exceed | 超える | ex(外へ)+ceed(行く)=枠の外へ出ていく |
| expand | 広げる | ex(外へ)+pand(広げる)=外側へ広げる |
特に exceed(超える)は、exceptional と相性のいい単語です。「基準を超えて(exceed)、枠の外にある(exceptional)」とセットで覚えると、ほめ言葉としての使い方がすっと入ってきます。
“cept(取る)” の仲間|except・accept との関係
cept(取る)の側も、最小限だけ押さえておきましょう。
| 単語 | 意味 | イメージ |
|---|---|---|
| except | 〜を除いて | ex(外へ)+cept(取る)=外へ取り出す |
| exception | 例外 | 外へ取り出されたもの |
| accept | 受け入れる | ac(〜へ)+cept(取る)=こちらへ取り込む |
| concept | 概念 | con(一緒に)+cept(取る)=まとめて心に取り込んだもの |
except と accept は、発音が似ていてよく混同されます。ex は「外へ」、ac は「こちらへ」。向きが逆だと覚えておけば、もう迷いません。concept の話は、姉妹編の conceptual の記事でくわしく紹介しています。
派生語|exceptional まわり
| 単語 | 品詞 | 意味 | 発音 |
|---|---|---|---|
| except | 前置詞・接続詞・動詞 | 〜を除いて、除外する | イクセプト /ɪkˈsept/ |
| exception | 名詞 | 例外 | イクセプション /ɪkˈsepʃn/ |
| exceptional | 形容詞 | 例外的な、並外れた | イクセプショナル /ɪkˈsepʃənl/ |
| exceptionally | 副詞 | 例外的に、並外れて | イクセプショナリー /ɪkˈsepʃənəli/ |
| unexceptional | 形容詞 | ありふれた、平凡な | アンイクセプショナル /ˌʌnɪkˈsepʃənl/ |
覚えておくと便利な表現も一つ。take exception to 〜 は「〜に異議を唱える・腹を立てる」という意味です。exception が「例外」ではなく「異議」の意味で使われる、少し珍しい形です。
TOEIC・英検での傾向
exceptional は、ビジネス英語でよく使われるほめ言葉です。TOEIC では、exceptional service(格別のサービス)、exceptional performance(際立った業績)のように、顧客の声・推薦状・表彰の案内といった文脈で出てきやすい語です。
また、exceptionally(並外れて)は、exceptionally talented(並外れた才能がある)のように、形容詞を強める副詞として登場します。exception(例外)とあわせて、品詞の違いを問う問題で狙われやすいので、セットで押さえておくと安心です。
英文で確認|翻訳練習10問
英文を見たら一度止めて、和訳を書いてみてください。答え合わせは記事の最後にまとめてあります。
- She is an exceptional teacher.
- The service at this hotel was exceptional.
- You did an exceptional job today.
- This is an exceptional case.
- He has an exceptional memory.
- The weather was exceptional for October.
- Your kindness is exceptional.
- Exceptional results come from small daily steps.
- You don’t have to be exceptional to start.
- Being different can make you exceptional.
語源メモ|excipere(取り出す)から生まれた3兄弟
except・exception・exceptional の3語は、どれもラテン語の excipere(取り出す) にさかのぼります。excipere は ex-(外へ)+ capere(取る) からできた動詞です。
except は、excipere の過去分詞 exceptus から来ていて、14世紀後半ごろから英語で使われています。exception も同じ excipere から派生したラテン語 exceptio が、古フランス語を経て、同じく14世紀後半に英語に入りました。もともとは「ルールや条件の範囲から外すこと」という意味です。
exceptional はいちばん新しく、19世紀になってから、英語の中で exception + -al(〜的な)として作られた言葉です。最初の意味は「普通の流れから外れた・例外をなす」でした。そこから、良い方向に飛び抜けたものを指す「並外れて優れた」という使い方が広がり、現在はこちらがよく使われています。
なお、capere(取る)は capture(捕らえる)や capable(能力がある)とも同じ根っこです。cept・cap・ceive(receive など)は、形は違っても同じ「取る」の一族です。
まとめ
exceptional は、ex(外へ)+ cept(取る)で「枠の外へ取り出されたもの」。そこから「例外的な」、さらに「並外れた・素晴らしい」へと意味が広がりました。
- ex(外へ)・・・exit/export/exclude/extract/exceed などの一族へ
- cept(取る)・・・except/exception/accept/concept とつながる
- 日本語の「並外れた」と同じ発想で、「普通の枠の外=すごい」
人と違うところは、ときに「例外」と呼ばれます。でもそれは、あなたが枠の外に出ている証拠でもあります。

- 語源・中心:ex(外へ)+ cept(取る)+ ion + al =「枠の外へ取り出された」→ 例外的な・並外れた
- ex(外へ)一族:exit/export/exclude/extract/exceed/expand
- cept(取る)一族:except/exception/accept/concept
- 覚え方のヒント:日本語の「並外れた」「規格外」と同じ発想
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- 【タイパ最強】英単語の語源・パーツ分解全リスト|語源×記憶術で芋づる式に覚える → https://isseisuzuki.org/etymology-parts-list/
- conceptual の語源(cept=取る・姉妹編)→ https://isseisuzuki.org/conceptual/
- extract の語源(ex=外へ)→ (近日中に公開)
- 【語源で覚える】acceptance|コンセプトと同じ「cept」、キャパも同じ「受け取る」仲間
翻訳練習の解答
- 彼女は、ずば抜けた先生だ。
- このホテルのサービスは格別だった。
- 今日のあなたの仕事ぶりは見事だった。
- これは例外的なケースだ。
- 彼は並外れた記憶力の持ち主だ。
- 10月にしては珍しい天気だった。
- あなたのやさしさは、なかなかないものだ。
- 並外れた結果は、毎日の小さな一歩から生まれる。
- 始めるのに、特別な人である必要はない。
- 人と違うことが、あなたを並外れた存在にすることもある。
集録語彙リスト
この単語は NAWL(学術) と BSL(ビジネス) の両方に集録されています。学術英語でもTOEICでも頻出する、汎用性の高い一語です。
TSL(TOEIC Service List)集録語
この単語は TOEIC Service List(TSL) に収録されています。TSLはTOEICの出題語彙を分析して作られた1,200語のリストで、これらを押さえればテストに出る語彙の約99%をカバーできます。スコアアップに直結する一語です。
出典:New General Service List Project
BSL(Business Service List)集録語
この単語は Business Service List(BSL) に集録されています。BSLはビジネス英語のコーパスから抽出された1,700語のリストで、これらを覚えればビジネス文書・会議・メールで使われる語彙の約97%をカバーできます。仕事で英語を使う場面で効いてくる一語です。
出典:New General Service List Project

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