ここではCNNの以下の記事タイトルから単語を1つ。
Why the 20-year-old ‘Pride & Prejudice’ film still bewitches audiences today
Updated 12:33 PM EDT, Sat April 19, 2025
※ 6分以内で読了できればネイティブ並みのリーディング速度です。
『Pride and Prejudice(高慢と偏見)』は、Jane Austen(1913)の社会風刺を含めた恋愛小説です。
この小説のテーマは、次のようなもので、これが長く受け入れられる理由になっているのでしょう。
- 階級意識や結婚観への批判
- 自尊心と偏見が人間関係をどう歪めるか
- 成長と自己理解の大切さ
この小説のタイトルにあるprejudiceは、次のように考えると覚えやすくなります。
prejudiceはパーツに分解すると、pre+judiceとなります。
pre-は「前に、前もって」、-judiceはjudgeと語源が一緒で、「判断する」という意味になります。
つまり、prejudiceとは「前もって(きちんとした情報がないのに)判断する」ことから「偏見」という意味になるわけです。

上の図のように、judgeという単語もパーツに分けることができます。
judge=ju-dgeとなります。ju-はjust、dge=dicereでdictionaryと語源が同じです。つまり「正しい主張をする」というのがもともとの意味です。
単語 | 語源パーツ | 意味 |
---|
judge | jus(正義・法)+ dicere(言う) | 正義に基づいて「言う」→ 裁く人、裁判官 |
dictionary | dictio(話すこと、言うこと)+ -ary(場所・もの) | 「言葉・話すこと」を集めたもの→ 辞書 |
📚 prejudice派生語リスト
派生語 | 品詞 | 発音(カタカナ) | 意味 |
---|
prejudice | 名詞 | プレジュディス | 偏見、先入観 |
prejudge | 動詞 | プレジャッジ | 先に判断する、早まった判断をする |
prejudiced | 形容詞 | プレジュディスト | 偏見を持った、先入観にとらわれた |
prejudicial | 形容詞 | プレジュディシャル | 有害な、不利益な、偏見を引き起こす |
prejudgment | 名詞 | プレジャッジメント | 予断、早まった判断 |
「prejudice」という単語を辞書で調べると、
- 偏見
- 先入観
- 公平ではない判断
といった意味が載っています。
でも、単に「偏見」と覚えるだけではもったいないんです。
なぜ「prejudice」が「偏見」という意味になったのか、その秘密は語源にあります。
🔤 prejudice の語源に迫る
まず、「prejudice」は2つのパーツに分けられます。
パーツ | 意味 |
---|---|
pre- | 「前もって」 |
**judice(judicium)」 | 「判断」 |
つまり、pre-(前もって)+ judicium(判断)。
これを直訳すると、
「判断する前に、すでに決めつけること」
となります。
まだ物事をきちんと見たり考えたりしていないのに、勝手に「こうに違いない」と思い込んでしまう。
これが「偏見」や「先入観」と呼ばれる状態なんですね。
⚖️ judge(ジャッジ)との関係も重要!
ここで重要なのが、「prejudice」に含まれる「judice(judicium)」の部分です。
この単語、judge(ジャッジ)=裁判官・判断する人と同じ語源を持っています。
「judge」はラテン語で
- jus(ユース)=法、正義
- dicere(ディケレ)=言う
から来ていて、本来は
「法に基づいて正しく言う人」=裁判官
という意味でした。
つまり、「judicium」も本来は「正義にかなった判断」を意味していたのです。
ところが、「pre-(前もって)」が付くと、
正義に基づくべき判断が、正しいプロセスを踏まずに、先に決められてしまうことを意味するようになりました。
これが「prejudice」という単語が「偏見」を意味する理由なのです。
📝 まとめ:語源を知ると、prejudiceはこう覚えられる!
→ だから「偏見」「先入観」という意味になる!
pre-(前もって) + judice(判断)
「正しく判断する前に、勝手に決めつける」
✅参考 prejudice と discrimination の違い
項目 | prejudice(プレジュディス) | discrimination(ディスクリミネーション) |
---|---|---|
意味 | 偏見、先入観(心の中の思い込み) | 差別(実際の行動) |
本質 | 頭や心の中で「○○はダメだ」と決めつけること | その偏見に基づいて不公平な行動を取ること |
例 | 「外国人は信用できない」と思い込む | 外国人だからといって就職を断る |
🧠 まとめイメージ
discrimination:偏見に基づいた行動(差別)
prejudice:心の中の偏見(考え)
✅ prejudice と discrimination の違いを例文で理解!
シチュエーション | prejudice(偏見) | discrimination(差別) |
---|---|---|
職場で | 「女性はリーダーに向かない」と思う | 昇進のチャンスを女性に与えない |
学校で | 「外国人は勉強が苦手だ」と思い込む | 外国人生徒にだけ特別に制限をかける |
社会で | 「高齢者は時代遅れだ」と決めつける | 高齢者をイベントや活動から排除する |
ポイント
discrimination はその思い込みに基づいて起こす行動です。
prejudice は心の中の思い込み。

🌟 おわりに
「prejudice」という単語は、一見難しそうですが、
語源をたどると「正しく判断する前に、勝手に思い込むこと」というシンプルなイメージが見えてきます。
単語は、こうして語源ごと理解すると、忘れにくくなり、自然に英語力も伸びていきます。
今後も、気になる単語があれば、ぜひ語源の視点からも探ってみてくださいね!
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