「アニバーサリー(記念日)」という言葉、J-POPのタイトルでもおなじみですよね。じっと見つめると、頭に an がいます。中学で最初に習う a・an・one(1つの)と、同じ並びです。
この「1」のイメージを入り口にすると、丸暗記に頼らなくても記念日という意味がすっと入ってきます。そしてこの記事の本当の主役は、真ん中に隠れた vers(回る・めぐる)。ここを押さえると、「毎年”めぐって”くる日」という anniversary の芯が、一枚の絵になります。
※ この記事は、姉妹編の annual(毎年の・年に一度の)と対になっています。annual が「毎年という”頻度”」の話なら、こちらは「記念日」と「めぐって戻ってくる vers」の話です。あわせて読むと、annus 一族がぐっと立体的になります。
【a・an・one】のイメージで annual を攻略|身近な1語から広げる語源記憶術

anniversary を分解してイメージで覚える|真ん中の “vers” が主役
anniversary をパーツで見ると、こうなります。
an(annus=年)+ vers(回る・めぐる)+ ary(〜に関する)
覚え方のコツを一つ。頭の an を、a・an・one(1つの)と重ねてみてください。「1つ」→「1年」と結びつけると、記念日の「1年に一度」というイメージが入り口でつかめます。
でも、この単語の本当の芯は真ん中の vers(回る・めぐる)。時計の針のように、一年かけてぐるりと回って、また同じ日に戻ってくる・・・それが記念日です。「1年(an)かけて、めぐって(vers)戻ってくる日」。この回転のイメージが、anniversary をひとことで表しています。
uni(1つ)+vers(回る)。星々がめぐりながら、大きな全体として1つにまとまる。それが宇宙です。
※ 正確には、頭の an はラテン語 annus(年)の一部で、a・an・one(1つの)とは語源が別です。並びが同じなので「1年」を思い出すフックとして使っています(身近な one から広げる話は one シリーズでどうぞ)。
anniversary の基本の意味と使い方
anniversary は「記念日」「周年」を表す名詞です。特別な出来事が起きた日を、毎年めぐってくるたびに祝う・・・そんな日を指します。
- wedding anniversary(結婚記念日)
- company anniversary(会社の創立記念日)
- our 10th anniversary(私たちの10周年)
ただの「お祝いの日」ではなく、「過去のあの日を、毎年思い出して祝う日」というニュアンスがあります。vers(めぐって戻ってくる)の語源を知ると、この「また巡ってきたね」という感覚が腑に落ちます。
“vers(回る)” でつながる単語ネットワーク
anniversary の芯 vers(回る・向きを変える/ラテン語 vertere)を知っておくと、まったく別ジャンルに見える単語が一気につながります。annual とは違う、この記事ならではの広がりです。
| 単語 | 意味 | イメージ |
|---|---|---|
| reverse | 逆にする、後退 | re(後ろへ)+vers=向きを後ろに回す |
| convert | 変換する、改宗する | con(すっかり)+vert=すっかり向きを変える |
| diverse | 多様な | di(別々に)+vers=いろんな方向を向く |
| adverse | 逆の、不利な | ad(〜へ)+vers=向かってくる、逆らう |
| version | 版、バージョン | 向きを変えて作った別の形 |
| versus | 〜対〜 | 向き合って対する |
「vers/vert が入っていたら、たぶん”回る・向きを変える”話」・・・そう見えるようになると、初見の単語でも意味が推測できます。anniversary は、この vers 一族への入り口でもあるんです。
an(annus=年)でつながる単語ネットワーク
一方で、頭の an(annus=年)をたどると、時間・年に関する単語がまとまって見えてきます。こちらは annual と共有する一族です。
| 単語 | 意味 | 語源 |
|---|---|---|
| annual | 毎年の、年に一度の | annus〈年〉+-ual |
| annually | 毎年 | annual+-ly |
| annualize | 年率換算する | annual+-ize |
| annuity | 年金 | annus〈年〉=年ごとに支払われるもの |
| annuitant | 年金受給者 | annuity を受け取る人 |
| annals | 年代記、記録 | annus〈年〉=年ごとの記録 |
| perennial | 多年生の、永続する | per〈通して〉+annus |
| millennium | 千年 | mille〈千〉+annus |
anniversary は、この「vers(回る)」と「an(年)」という2つの家族が交わる場所に立っている単語・・・そう捉えると、一語から二方向に世界が広がります。
派生語|anniversary まわり
| 単語 | 品詞 | 意味 | 発音 |
|---|---|---|---|
| anniversary | 名詞 | 記念日、周年 | アニバーサリー /ˌænɪˈvɜːrsəri/ |
| wedding anniversary | 名詞句 | 結婚記念日 | ― |
| golden anniversary | 名詞句 | 50周年 | ― |
TOEIC・英検での出題傾向
anniversary は、日常でもビジネスでも使う実用語です。TOEIC では company anniversary(創立記念日)、anniversary sale(記念セール)、anniversary event といった形で、案内文や広告でよく登場します。英検でも準2級〜2級レベルで見かける、押さえておきたい一語です。
英文で確認|翻訳練習10問
英文を見たら一度止めて、和訳を書いてみてください。答え合わせは記事の最後にまとめてあります。
- Today is our wedding anniversary.
- The company held its 20th anniversary event.
- Every anniversary reminds us of that day.
- She keeps a photo from her first anniversary.
- An anniversary is a day that comes back each year.
- They celebrated fifty years — their golden anniversary.
- On this anniversary, remember how far you have come.
- Some anniversaries bring joy, others bring quiet tears.
- Mark the anniversary, but live for today.
- Every year it returns, and so does the memory.
語源メモ|annus と vertere が出会う言葉
anniversary は、ラテン語 anniversarius に由来します。分けると annus(年) と、「回る・向きを変える」を表す動詞 vertere(その形 versus)。合わさって「毎年めぐってくる」となり、フランス語を経て英語に入りました。
ここで覚えておくと得なのが、真ん中の vers/vert です。これは reverse・convert・diverse・adverse・version など、たくさんの単語に共通する「回る・向きを変える」の核。anniversary を入り口に、この一族へ広げていけます。
なお、冒頭の「an=1つ」はあくまで記憶用のフックで、語源としては annus(年)が正解です。a・an・one(1つの)とは別ルートなので、そこだけ整理しておくと、鋭い人に聞かれても迷いません。
まとめ
anniversary は、an(annus=年)+ vers(回る・めぐる)+ ary で「毎年めぐってくる特別な日」=記念日。
- an(annus)・・・年。annual/annuity/annals などの一族へ
- vers(vertere)・・・回る・向きを変える。reverse/convert/diverse などの一族へ
- anniversary は、その2つが交わる入り口
一年かけてめぐり、また同じ日に戻ってくる。記念日は、そのめぐりを祝う日です。

- 語源・中心:an(annus=年)+ vers(回る)+ ary =「毎年めぐってくる日」
- 覚え方フック:an → a・an・one(1つ→1年)
- vers(回る)一族:reverse/convert/diverse/adverse/version
- an(年)一族:annual/annuity/annals/perennial/millennium
関連記事(内部リンク)
- annual の語源(毎年の・年に一度の)→ https://isseisuzuki.org/annual/
- anniversary と -vers でつながる adverse・diverse の記憶術 → https://isseisuzuki.org/etymology-anniversary-vers/
- millennium の語源 → https://isseisuzuki.org/millennium-meaning/
- 英単語の語源・パーツ分解 全リスト(ピラー)→ [ピラー記事のURLを挿入]
翻訳練習の解答
- 今日は、私たちの結婚記念日だ。
- その会社は、20周年のイベントを開いた。
- 記念日のたびに、私たちはあの日を思い出す。
- 彼女は、最初の記念日の写真を大切にしている。
- 記念日とは、毎年めぐって戻ってくる日のことだ。
- 彼らは50年を祝った・・・金婚式(50周年)だ。
- この記念日に、あなたがどれだけ歩んできたかを思い出そう。
- 喜びを運ぶ記念日もあれば、静かな涙を運ぶ記念日もある。
- 記念日は心に刻もう。でも、生きるのは今日のために。
- 毎年それはめぐってくる。そして、あの記憶も一緒に。
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よくある質問(FAQ)
Q1: 「アニバーサリー」と「バースデー」の使い分けにルールはありますか?
A: 一般的に、birthday は「人」の誕生日に使われ、anniversary は「出来事や組織」(結婚記念日や創立記念日など)の節目に使われます。語源を見ると、anniversaryには「年(ann)」が「回る(vers)」という意味があるため、特定の出来事が1年経って再び巡ってきたことを祝うニュアンスが強くなります。
Q2: 「アニバーサリー」を覚えることで、他の英単語も覚えやすくなりますか?
A: はい、非常に対パターンの多い語源です。アニバーサリーの頭文字にある **ann は「年」**を意味するパーツです。これを知っていると、ビジネスで必須の **annual(毎年の)**や、1000年単位を指す millennium(mille=千 + enn=年)なども、全く別の単語としてではなく「仲間の単語」として芋づる式に覚えられます。
Q3: 英語が苦手でも「語源」で学ぶメリットは何ですか?
A: 単なる丸暗記ではなく、単語の「成り立ち」という理屈(納得感)で理解できる点です。「アニバーサリー」のような身近なカタカナ英語を入り口にすることで、難しい英単語も「知っているパーツの組み合わせ」に見えてきます。この「納得」の積み重ねが、大人の学び直し(リスキリング)において挫折を防ぐ最大の武器になります。









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