「アステロイド(小惑星)」。SF映画や、地球に接近する天体のニュースで耳にする言葉です。じっと見ると、頭に aster がいます。実はこれ、ギリシャ語で「星」。しかも、あなたがよく知っている star(スター) と、同じ星の根から生まれた兄弟です。
この「aster=星」を入り口にすると、まったく別の顔をした単語が、次々と星でつながります。キーボードの *(asterisk)は「小さな星」。思わぬ災難を表す disaster は「星回りが悪い」。どれも真ん中に、星が隠れています。
そして今日の主役 asteroid は、aster(星)+ oid(〜のようなもの) で「星のようなもの」。
小惑星は本当は岩のかたまりなのに、遠くの空では小さな点になって、星のように光って見える・・・だから「星のようなもの」と名づけられました。
お急ぎの方はショート動画でどうぞ👇
asteroid を分解してイメージで覚える|真ん中は aster(星)
asteroid をパーツで見ると、こうなります。
aster(星)+ oid(〜のようなもの・〜の形をした)
覚え方はシンプルです。aster が入っていたら「星」。それだけ押さえておけば大丈夫です。ギリシャ語の aster は、英語の star と同じ、印欧祖語の「星」の根から枝分かれした兄弟語。だから「aster を見たら star(星)を思い出す」で、意味の手がかりになります。
うしろの oid は「〜のようなもの」「〜の形をした」。人型ロボットの android(アンドロイド)=「人(andro)のようなもの」と同じ oid です。
合わせて asteroid は「星のようなもの」。遠くの空に浮かぶ小さな点・・・そのイメージが、この単語の意味の中心です。
星に見えて、星じゃない|asteroid のおもしろさ
おもしろいのは、小惑星は本物の星ではないところです。自ら燃えて光る恒星(star)とちがって、asteroid は太陽の光を反射して光る、岩や金属のかたまり。形もいびつで、ゴツゴツしています。
それでも、地球から見れば小さな点になって、星のようにまたたく。「星ではないのに、星のように見えるもの」。名前がそのまま、その姿を言い当てています。

asteroid の基本の意味と使い方
asteroid は「小惑星」を表す名詞です。主に火星と木星の間を回る、たくさんの小さな天体を指します。
- a large asteroid(大きな小惑星)
- the asteroid belt(小惑星帯・火星と木星の間の帯)
- An asteroid passed near Earth.(小惑星が地球の近くを通った)
ニュースでは「地球に接近する asteroid」という形でよく登場します。惑星(planet)ほど大きくない、けれど確かに太陽をめぐっている・・・そんな天体だとイメージすると、意味がつかみやすくなります。
aster / astro(星)でつながる単語ネットワーク
asteroid の中心 aster(星)を知っておくと、別ジャンルに見える単語が一気につながります。ギリシャ語の星は aster と astro の二つの形で単語に入ります。どちらも「星」です。
| 単語 | 意味 | イメージ |
|---|---|---|
| asterisk | *、星印 | aster(星)+指小辞=「小さな星」 |
| disaster | 災難、大惨事 | dis(悪い)+astro(星)=星回りが悪い |
| astronomy | 天文学 | astro(星)+nomy(法則)=星の法則を調べる |
| astronaut | 宇宙飛行士 | astro(星)+naut(船乗り)=星の海をゆく人 |
| astrology | 占星術 | astro(星)+logy(学)=星で占う |
| astral | 星の | 星に関する |
| asterism | 星群 | 星の集まり |
「aster/astro が入っていたら、たぶん星の話」・・・そう見えるようになると、初めての単語でも意味が推測できます。とくに disaster が「悪い星回り」だと知ると、忘れにくくなります。
star(英語の星)の仲間
一方、英語そのものの star をたどると、身近な単語がまとまって見えてきます。aster とは、同じ星の根から分かれた別の枝です。
| 単語 | 意味 | イメージ |
|---|---|---|
| star | 星、スター | 夜空の星/人気者 |
| starry | 星の多い、星明かりの | 星がいっぱい |
| starlight | 星明かり | 星の光 |
| starfish | ヒトデ | 星の形をした海の生きもの |
| superstar | スーパースター | 飛び抜けた人気者 |
| lodestar | 北極星、指針 | 進む方向を示す星 |
さらに、ラテン語の星 stella から来た stellar(恒星の・見事な) や constellation(星座) も、たどれば同じ星の根の仲間。星という一つの根から、star・aster/astro・stella と三方向に広がっている・・・そう捉えると、一語から世界が立体的になります。
派生語|asteroid まわり
| 単語 | 品詞 | 意味 | 発音 |
|---|---|---|---|
| asteroid | 名詞 | 小惑星 | アステロイド /ˈæstərɔɪd/ |
| asteroidal | 形容詞 | 小惑星の | アステロイダル /ˌæstəˈrɔɪdəl/ |
| asteroid belt | 名詞句 | 小惑星帯 | アステロイド・ベルト |
TOEIC・英検での出題傾向
正直にお伝えすると、asteroid そのものは試験で頻出の語ではありません。科学記事やニュース寄りの単語です。
ただ、同じ星の一族には試験でよく出る語がそろっています。disaster(災難) は TOEIC で自然災害やトラブルの文脈で頻出。
astronomy(天文学) や astronaut(宇宙飛行士) も一般教養として押さえておきたい語です。asteroid を入り口に「aster/astro=星」の一族としてまとめて覚えると、コスパよく語彙が増えます。
英文で確認|翻訳練習10問
英文を見たら一度止めて、和訳を書いてみてください。答え合わせは記事の最後にまとめてあります。
- An asteroid is just a rock, but from far away it shines like a star.
- Scientists found a new asteroid last night.
- The asteroid passed quietly and did no harm.
- Even a small asteroid has its own path around the sun.
- You don’t need to be a planet; an asteroid still travels the sky.
- Every asteroid was once part of something larger.
- The word “asteroid” simply means “like a star.”
- They named the asteroid after her.
- Look up tonight; an asteroid may be crossing the dark.
- Like an asteroid, keep moving, even in the dark.
語源メモ|astēr(星)+ eidos(形)
asteroid は、ギリシャ語 asteroeidēs(星のような) に由来します。分けると astēr(星) と eidos(形・見た目)。合わせて「星の形をしたもの」「星のように見えるもの」です。
名づけたのは、1802年、天文学者ウィリアム・ハーシェル。火星と木星の間に見つかった、惑星ほど大きくないのに星のように見える天体に、この名前をあてました。
大もとの astēr は、印欧祖語の「星」の根 *ster- にさかのぼります。ここから、英語の star(ゲルマン語系)、ギリシャ語の aster/astro 系、ラテン語の stella 系が枝分かれしました。
asterisk(小さな星)、disaster(悪い星回り)、astronomy(星の学問)、そして stellar・constellation まで、みな同じ星の根を分け合っています。
なお、うしろの oid(<eidos「形」)は「〜のようなもの」を表す接尾辞。android(人のようなもの)や humanoid(人型の)と同じパーツです。「星のようなもの」= asteroid、と読み解けます。

まとめ
asteroid は、aster(星)+ oid(〜のようなもの)で「星のようなもの」=小惑星。
- aster/astro・・・星。asterisk/disaster/astronomy/astronaut などの一族へ
- star・・・英語の星。starry/starlight/starfish/lodestar などの一族へ
- stella・・・ラテン語の星。stellar/constellation という別の枝へ
- どれも印欧祖語の「星」の根 *ster- から生まれた兄弟たち
星ではないのに、星のように光って見える。asteroid は、その姿がそのまま名前になった一語です。

- 語源・中心:aster(星)+ oid(〜のようなもの)=「星のようなもの」
- 覚え方のヒント:aster/astro を見たら「星」(star と同じ星の根)
- aster/astro(星)一族:asterisk/disaster/astronomy/astronaut/astrology/astral
- star(英語の星)一族:starry/starlight/starfish/superstar/lodestar
関連記事(内部リンク)
- disaster の語源(dis=悪い+astro=星)
- asterisk の語源(*=小さな星)
- astronomy/astronaut の語源(星の学問・星の海をゆく人)
- 【タイパ最強】英単語の語源・パーツ分解 全リスト 👇

翻訳練習の解答例
- 小惑星は、ただの岩だ。でも遠くから見れば、星のように輝く。
- 科学者たちが、昨夜あたらしい小惑星を見つけた。
- その小惑星は、静かに通り過ぎ、何ごともなかった。
- 小さな惑星にも、太陽をめぐる自分の道がある。
- 惑星でなくていい。小惑星だって、ちゃんと空を旅している。
- どの小惑星も、かつては大きな何かの一部だった。
- asteroid という言葉は、ただ「星のようなもの」という意味だ。
- 彼らは、その小惑星に彼女の名前をつけた。
- 今夜、空を見上げてみて。小惑星が、闇を横切っているかもしれない。
- 小惑星のように、暗闇の中でも進みつづけよう。

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