テスト以外に自分の成長を知るおススメの方法、2番目は 速音読能力(繰り返し速音読)です。
一定時間内に音読できる単語数の上限を測定(2分速音読)
60語程度の英文、もしくは教科書の1セクションの英文を繰り返し音読します。2分間計測しできるだけ速く音読するようにします。その後、読めた単語の数を数えます。数を数えるのが面倒な場合は、何回目に突入したかを記録します。3セットから5セット程度取り組み、どの程度伸びるのかを確認します。
1分過ぎるころから、少しずつ変化があらわれて来ると思います。2分速音読を何度か繰り返すうちに、自分の発音がかなりなめらかになることを実感できると思います。
過去のデータでは、中学生から大学生まで、5セットまでは読める語数が伸びることがわかっています。もし3回目で伸びなくなったとすれば、それは速音読の能力の伸びが速くなったという大きな成長です。それ以降は3セット取り組めば十分です。たくさん取り組めばその分伸びるということでもありません。少なくて済むなら、その方が効率的です。
繰り返し回数の上限
オーバーラッピング、シャドーイングなどの速音読活動は、何度か取り組んでいるうちに飽きてしまいます。速音読の活動は、脳にかなりの負担をかけるため、疲れてしまうのです。
ですが、何度か練習をしているうちに、「今までは5回で飽きてしまったのに、7回までは読めるようになったな」とか、「10回は大丈夫になってきた」ということがあります。これも大きな成長の印なのです。
ただし、速音読は100回とか200回とかやる必要はありません。ある程度できるようになったら、それ以上の効果は期待できませんから、別途ご紹介する、フレーズ・サイト・トランスレーション(Phrase Sight Translation)等に取り組む方がさらに英語の運用能力が伸びます(関連リンクはこの記事最後にあります)。
音読音声の録音
音読音声はできれば録音しましょう。最初は自分の声を聴くのは、すごく恥ずかしいものです。が、だんだん慣れて来ます。自分では正しく音読しているつもりなのに、いつの間にかカタカナ発音になっていたり、発音を間違えていたりということに気づきます。
もしくは、先生や外国人講師の先生に聞いてもらうとよいでしょう。
自分の音読音声を聞く(モニターする)人の方が、英語力が伸びる可能性があるという研究があります。普通に考えて、正しい発音を身に付けた方が、後々リスニングにもリーディングにもよい影響があることは確かです。このモニター能力は、スピーキングやライティングの時に使う、文法の知識にも同じことが言えます。関連リンクをご覧下さい。
関連リンク:英文法の知識 モニター能力と修正(記事の最後にあります)
フレーズサイトトランスレーションの時間計測
別の記事で、フレーズサイトトランスレーションについて説明をしています。この活動を、時間を計りながら取り組むことで、英語の運用能力を伸ばすことが可能になります。
伸びが自覚できない原因分析 語彙レベル 難易度
ある程度速音読を練習し、上達したという気持ちがあるのに、ある日突然、速音読の回数が増えない・・・ということは、よくあることです。これは、あなたの英語力が落ちたのではなく、英文の難易度が高い場合によくあることです。「急にできなくなった・・・練習が足りないのかな?」とへこむ必要はありません。
同じ英文でも、単語のレベルが高かったり、英文そのものの難易度が高い場合、実力が十分発揮できないのです。
そういう場合は、丁寧に、単語、フレーズ、英文の音読筆写に取り組んでみるとよいでしょう。その後、速音読に取り組めば、思った通りの成果がでるはずです。
得意分野を作る(Reading for Pleasure)
日本では、読む英文と言えば、教科書か問題集くらいでしょう。海外では、Reading for Pleasure(楽しむ読書)が推奨されています。自分の好きな本を選んで、辞書を引かずにどんどん読むという活動です。もちろん辞書禁止というわけではないので、わからない単語を調べても構いません。辞書なしで読む習慣を付けると、知らない英単語の意味を推測する能力が付きますので、できるだけ辞書を使わない方がよいでしょう。
ただし、別の記事で触れましたが、あまりにもわからない単語が多いと、推測能力は働きません。たとえば、1つの段落に、発音のわからない単語が2つ以上ある場合、意味が十分できていない単語は約2.5倍程度あります。そうなると、わからない単語の意味を推測するのは無理です
関連リンク:リーディングと単語力の関係 自分に合った英文の選び方(リンクは記事の最後にあります)
「辞書なしで英語の本読めないよ」という方もおられるでしょうが、英単語のレベル別に書いてある本があります。Graded Readersというものです。中には中学校レベルの英語で読めるものもありますので、ネットで調べてみてはどうでしょう。関連リンクが、この記事の最後にありますから参考にしてみて下さい。
英語の本を、バスや電車で読んでいるというだけで優越感に浸れますし、教科書や問題集では気が付かなかったことがわかったり、単語力や推測能力、速読の力が付きます。ネットでほしい本が見つかったら、図書館でリクエストしてもよいかもしれません。
1冊の本を何度も読むのもいいし、いろいろな本を読むのでも構いません。中には、映画になっている本もあります。そういう本はまずDVDを見てから本を読むと、話の流れが頭に入っているので、さらに読みやすくなります。この後にある関連リンクも参考にして下さい。
関連リンク
フレーズ・サイト・トランスレーション(準備中)
Graded Readers関連記事のリンク(準備中)
Highschool musical DVDと本のリンク(準備中)