「アクセプト(受け入れる)」と「コンセプト(考え方・方針)」。どちらもカタカナで耳にする言葉ですが、英語の綴りを並べてみると、ある共通点が見えてきます。
accept と concept。どちらにも cept が入っていますよね。
この cept の意味は「取る・受け取る」。そして、ふだん「キャパオーバー」と言うときのキャパ(capacity)も、実は同じ仲間です。キャパは「どれだけ受け取れるか」、アクセプトは「受け取る」。この2つを結びつけると、acceptance の意味がすっと入ってきます。
acceptance を分解してイメージで覚える|コンセプトと同じ “cept”
acceptance をパーツで見ると、こうなります。
ac(〜へ)+ cept(取る・受け取る)+ ance(〜すること)
ac は「こちらへ」。cept は「取る」。合わせて accept は「こちらへ受け取る」=受け入れる。そこに名詞を作る ance がついて、acceptance は「受け入れること」になります。
覚え方の入り口は2つです。
一つめは、見た目の入り口としてのコンセプト(concept)。con(一緒に)+ cept(取る)で、「いろいろな考えを一つに取り込んだもの」=概念・方針。accept と並べると、cept が同じ形のまま入っているのが一目でわかります。
二つめは、意味の入り口としてのキャパ(capacity)。キャパは「受け取れる量」。容量、収容力、そして人の「受け入れる余裕」のことです。
受け入れる = accept
どれだけ受け入れられるか = capacity
この対で覚えておくと、「cept が見えたら”取る・受け取る”の話かな」と見当がつくようになります。
capacity は綴りが cap で、cept とは少し形が違います。同じ「取る」が、単語によって cept・cap・cip などに姿を変えているんです。並べるとこうなります。
| 形 | 単語 | 意味 |
|---|---|---|
| cept | accept/concept | 受け入れる/概念 |
| cap | capacity | 容量・キャパ |
| cip | recipient | 受取人 |
acceptance の基本の意味と使い方
acceptance は「受け入れること」を表す名詞で、場面によって訳し方が変わります。
- a letter of acceptance(合格通知、採用通知)
- acceptance of an offer(申し出の受諾)
- an acceptance speech(受賞スピーチ)
- self-acceptance(自己受容)
どの場面でも、「差し出されたものを、こちらへ受け取る」という意味の中心は同じです。合格通知は「あなたを受け入れます」という知らせ、受賞スピーチは「賞を受け取る人」の言葉。心の世界で使う self-acceptance は、自分自身をそのまま受け取ることです。
accept と receive の使い分け
どちらも「受け取る」と訳せますが、ニュアンスが違います。
| 単語 | 意味 | どんな「受け取る」か |
|---|---|---|
| receive | 受け取る | 届いたものが手元に来る(気持ちは問わない) |
| accept | 受け入れる | 納得して、自分のものとして受け取る |
たとえば、招待状を receive しても、まだ行くかどうかは決まっていません。招待を accept してはじめて「行きます」という返事になります。
ちなみに receive も、元をたどると同じ「取る」の仲間(re+capere)です。「手元に来る」か「心で受け入れる」か・・・同じ根っこから、少しずつ違う意味に分かれていきました。
“cept(取る)” でつながる単語ネットワーク
cept の形のまま入っている仲間です。綴りが見えやすいので、初めて見る単語でも見当がつけやすいグループです。
| 単語 | 意味 | イメージ |
|---|---|---|
| accept | 受け入れる | ac(〜へ)+cept=こちらへ受け取る |
| concept | 概念、コンセプト | con(一緒に)+cept=一つに取り込んだ考え |
| except | 〜を除いて | ex(外へ)+cept=取り出す→除く |
| intercept | 途中で奪う、傍受する | inter(間で)+cept=間で取る |
| reception | 受付、歓迎会 | re(再び・戻して)+cept=迎え入れること |
| perception | 知覚、受け止め方 | per(しっかり)+cept=しっかりつかむ |
| susceptible | 影響を受けやすい | sus(下から)+cept=受け止めやすい |
“cap・cip(取る)” でつながる単語ネットワーク
こちらは形が変わったグループです。キャパをはじめ、カタカナでなじみのある語も入っています。
| 単語 | 意味 | イメージ |
|---|---|---|
| capacity | 容量、能力、キャパ | 受け取れる量 |
| capable | 能力がある | 受け止める力がある |
| capture | 捕らえる、キャプチャー | つかまえて取る |
| receive | 受け取る | re+取る=手元に受け取る |
| recipient | 受取人 | 受け取る人 |
| participate | 参加する | part(部分)+取る=一部を担う |
| anticipate | 予期する | anti(=ante、前に)+取る=先に取る |
派生語 Word Family|acceptance まわり
| 単語 | 品詞 | 意味 | 発音 |
|---|---|---|---|
| accept | 動詞 | 受け入れる、受諾する | アクセプト /əkˈsept/ |
| acceptance | 名詞 | 受け入れ、受諾、承認 | アクセプタンス /əkˈseptəns/ |
| acceptable | 形容詞 | 受け入れられる、許容できる | アクセプタブル /əkˈseptəbl/ |
| unacceptable | 形容詞 | 受け入れられない | アンアクセプタブル /ˌʌnəkˈseptəbl/ |
| accepted | 形容詞 | 一般に認められた | アクセプティッド /əkˈseptɪd/ |
TOEIC・英検での傾向
TOEIC では、accept an offer(申し出を受ける)、acceptance letter(採用通知)、acceptable(許容範囲の)など、採用・契約・手続きの場面で見かける語です。単語そのものの難しさより、「受諾」「承認」「通知」と場面に合わせて訳を切り替えられるかがポイントになります。
英検では accept が中学〜準2級あたりの基本語、acceptance は2級前後の長文で見かけるイメージです。accept を軸に、acceptable・unacceptable までセットで押さえておくと安心です。
英文で確認|翻訳練習10問
英文を見たら一度止めて、和訳を書いてみてください。答え合わせは記事の最後にまとめてあります。
- She got a letter of acceptance from the university.
- Thank you for your acceptance of our offer.
- His acceptance speech was short and warm.
- Acceptance takes time, and that’s okay.
- You deserve acceptance just as you are.
- Self-acceptance is the first step to change.
- The new idea gained wide acceptance.
- Acceptance of others starts with listening.
- You can find peace through acceptance.
- Acceptance is not the end, but a new beginning.
語源メモ|capere(取る)が姿を変えて広がる
accept は、ラテン語 acceptare に由来し、フランス語を経て英語に入りました。acceptare は accipere(受け取る)から来た形で、accipere は ad(〜へ)+ capere(取る・つかむ) の組み合わせです。
頭の ac は、もともと ad。後ろに c が来るので、発音しやすいように ad が ac に変わりました(appreciate の ap、adjust の ad などと同じ ad の仲間です)。accept の c が2つ続くのは、このためです。
真ん中の cept・cap・cip は、どれも同じ capere(取る)。ラテン語では、前に何がつくかによって母音が変わり、capere が accipere(cip)になったり、その過去分詞の形 acceptus(cept)になったりします。capacity は、capere から来た capax(多くを受け入れられる)が元で、こちらは cap の形が残りました。
なお、同じ cap で始まっても、captain(キャプテン)は caput(頭)の家系で、capere(取る)とは別ルートです。cap の2つの家系の全体図は、cap の記事にまとめています。
まとめ
acceptance は、ac(〜へ)+ cept(取る・受け取る)+ ance で「受け入れること」。
- 見た目の入り口・・・コンセプト(concept)と同じ cept
- 意味の入り口・・・キャパ(capacity)=受け取れる量。accept は「受け取る」
- cept の仲間・・・concept/except/intercept/reception/perception
- cap・cip の仲間・・・capacity/capable/capture/receive/recipient/participate
受け入れるのがアクセプト、どれだけ受け入れられるかがキャパ。一つの「取る」から、こんなに多くの言葉が育っています。

- 語源・中心:ac(=ad、〜へ)+ cept(取る)+ ance =「こちらへ受け取ること」
- cept の仲間:accept/concept/except/intercept/reception/perception
- cap・cip の仲間:capacity/capable/capture/receive/recipient/participate
- 覚え方のヒント:コンセプトの cept(見た目)+キャパ=受け取れる量(意味)
関連記事(内部リンク)
- 【語源で覚える】cap|たった1語 “キャップ” から、20個の英単語が見えてくる → https://isseisuzuki.org/capcapitalcapacitycapture/
- 【語源で覚える】recipient|語尾は student と同じ -ent、頭はレシピの兄弟 → https://isseisuzuki.org/recipient/
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翻訳練習の解答
- 彼女は、大学から合格通知を受け取った。
- 私たちの申し出を受けていただき、ありがとうございます。
- 彼の受賞スピーチは、短くて温かかった。
- 受け入れるには時間がかかる。それでいい。
- あなたは、そのままのあなたで受け入れられていい。
- 自分を受け入れることが、変わるための第一歩だ。
- その新しいアイデアは、広く受け入れられた。
- 人を受け入れることは、耳を傾けることから始まる。
- 受け入れることで、心の平穏が見つかることもある。
- 受け入れることは終わりではなく、新しい始まりだ。
集録語彙リスト
この単語は BSL(ビジネス) と TSL(TOEIC) の両方に収録されています。学術英語でもTOEICでも頻出する、汎用性の高い一語です。
TSL(TOEIC Service List)収録語
この単語は TOEIC Service List(TSL) に収録されています。TSLはTOEICの出題語彙を分析して作られた1,200語のリストで、これらを押さえればテストに出る語彙の約99%をカバーできます。スコアアップに直結する一語です。
出典:New General Service List Project
BSL (Business Service List)収録語
この単語は Business Service List(BSL) に収録されています。BSLはビジネス英語のコーパスから抽出された1,700語のリストで、これらを覚えればビジネス文書・会議・メールで使われる語彙の約97%をカバーできます。仕事で英語を使う場面で効いてくる一語です。
出典:New General Service List Project

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