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【語源で覚える】receive|レシーブの “ceive” は、deceive(だます)と同じ部品

著者情報
【著者:鈴木一世(イッセー)】

現役大学教員・カウンセラー。
  専門の「第二言語習得理論」と「心理学」に基づき、氷河期世代・非正規雇用・転職に関わるリスキリング戦略をデータで解説。挫折しそうな人のための、脳と心の攻略ガイド。  

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「レシーブ」は、バレーボールでおなじみの言葉ですよね。相手のサーブを受ける、あの動作です。英語の receive(受け取る)がそのままカタカナになったもので、意味も素直につながります。

ここまでは、たぶん誰でも知っている話。この記事で見てほしいのは、その先です。

receive を re と ceive に割ってみると、真ん中に ceive という部品が残ります。そして、この ceive を持っている単語を並べると、こうなります。

  • deceive(だます)
  • conceive(思いつく・身ごもる)
  • perceive(知覚する)

「受け取る」とはまるで関係なさそうな3語が、レシーブと同じ部品でできている・・・。この ceive の正体がわかると、4語が一度に手に入ります。

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receive を分解してイメージで覚える|ceive は「取る」

receive をパーツで見ると、こうなります。

re(後ろへ・戻して)+ ceive(取る)

意味の中心は、真ん中の ceive(取る) です。これはラテン語 capere(取る・つかむ)が、フランス語を通って英語に入るときに変形した姿。日本語でいえば「取る」という動詞そのものが、部品になって単語の中に埋まっているイメージです。

そこに re(後ろへ・戻して)が付いて、「こちら側へ取り込む」「差し出されたものを自分の手元に収める」・・・つまり receive(受け取る)。

バレーのレシーブも、まさにこれです。飛んできたボールを、自分の側に取り込む。語源のイメージと、カタカナのイメージが、きれいに重なっています。

ここで大事なのは、ceive を「取る」として独立させて覚えること。そうすると、この後の3語が一気に読めるようになります。

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receive の基本の意味と使い方

receive は「受け取る」「受ける」を表す動詞です。手紙やメール、贈り物、知らせ、信号など、相手から送られてきたものを自分の側に収める、という場面で使います。

  • I received your email this morning.(今朝、あなたのメールを受け取りました)
  • She received a prize for her work.(彼女は仕事で賞を受けた)
  • We received a warm welcome.(私たちは温かく迎えられた)

受け身の形もよく使います。

  • The message was received without any problem.(メッセージは問題なく受信された)

receive・get・accept の使い分け

日本語にすると全部「受け取る」になりがちな3語ですが、立ち位置が違います。

動詞ニュアンス例
get広く「手に入る」。口語的で、入手の経緯を問わないI got a letter.(手紙が来た)
receive相手から送られてきたものを受け取る。ややあらたまった響きI received a letter.(手紙を受け取った)
accept受け取ったうえで「受け入れる」。意思が入るI accepted the offer.(その申し出を受け入れた)

違いがはっきり出るのが、この一文です。

You can receive a gift and still not accept it.
(贈り物を受け取ることはできても、受け入れるかどうかは別の話)

receive は手元に届いた段階、accept はそれを認めた段階・・・そう整理しておくと、ビジネス文書でも迷いません。

“ceive(取る)” でつながる単語ネットワーク

ここが、この記事の本題です。receive の真ん中にある ceive(取る)を知っておくと、見た目のまったく違う単語が一本の線でつながります。

単語意味分解とイメージ
receive受け取るre(戻して)+ceive=こちらへ取り込む
deceiveだますde(悪い方へ)+ceive=相手を悪い方へ取り込む
conceive思いつく、身ごもるcon(しっかり)+ceive=内に取り込んで抱える
perceive知覚する、気づくper(すっかり)+ceive=すっかり取り込む=わかる

deceive は「だます」。相手の心を悪い方向へ引き取る、というイメージです。

conceive は「思いつく」と「身ごもる」という、一見バラバラの2つの意味を持ちます。でも ceive で見ると同じこと・・・どちらも「内側に取り込んで、しっかり抱える」。アイデアを抱えれば「思いつく」、命を抱えれば「身ごもる」です。

perceive は「知覚する」。per(すっかり)+ceive(取る)で、情報をすっかり取り込む。取り込めたということは、わかったということ。だから「気づく・知覚する」になります。

名詞形まで広げると、さらに増えます。

動詞名詞形意味
deceivedeception / deceit欺き、詐欺
conceiveconception / concept概念、着想
perceiveperception知覚、認識

concept(コンセプト)や perception(パーセプション)は、カタカナでも耳にする言葉ですよね。これも、もとをたどればレシーブと同じ部品でできています。

ceive と cept|同じ家族の、二つの顔

ここでもう一歩だけ。ceive 系の単語には、cept という別の綴りの兄弟がいます。

receive の名詞・形容詞まわりを見てください。

  • receive → reception(受付、歓迎会)
  • receive → receptive(受け入れる)
  • receive → recipient(受取人)

動詞では ceive、名詞や形容詞では cept や cip に変わる・・・これは、同じラテン語 capere がフランス語経由で入ったか、ラテン語から直接入ったかの違いによるものです。入り口が違うだけで、中身は同じ「取る」。

cept 系をたどると、accept(受け入れる)・except(〜を除く)・concept(概念)・capture(捕える)・capable(能力がある)まで広がりますが、そちらは別記事にゆずります。この記事では、ceive=取るを一つ持ち帰ってもらえれば十分です。

身近なカタカナで確認|レシート・レセプション・トランシーバー

receive の家族は、カタカナ語としてもあちこちに顔を出しています。

レシート(receipt)・・・買い物でもらう、あの紙です。「受け取った証拠」だから receipt。綴りに p が入っているのに発音しない不思議な単語ですが、これには理由があります(語源メモで触れます)。

レセプション(reception)・・・ホテルの受付も、歓迎パーティーも reception。どちらも「受け入れる場所・受け入れる行為」です。

トランシーバー(transceiver)・・・これは少し変わり種で、transmitter(送信機)と receiver(受信機)をくっつけて作られた言葉です。1934年に機械そのものと一緒に生まれた、比較的新しい単語。後ろ半分に receive が隠れています。

レシーバー(receiver)・・・オーディオの受信機、電話の受話器、アメフトのレシーバー。どれも「受け取るもの・受け取る人」です。

派生語|receive まわり

単語品詞意味発音
receive動詞受け取る、受信するリシーヴ /rɪˈsiːv/
receiver名詞受信機、受話器、受取人リシーヴァー /rɪˈsiːvər/
receipt名詞領収書、レシート、受領リシート /rɪˈsiːt/(p は発音しない)
reception名詞受付、歓迎会、受信状態リセプション /rɪˈsepʃən/
receptionist名詞受付係/rɪˈsepʃənɪst/
recipient名詞受取人、受賞者リシピエント /rɪˈsɪpiənt/
receptive形容詞受け入れる、素直な/rɪˈseptɪv/
receptor名詞受容体(細胞の)/rɪˈseptər/
receptacle名詞容器、入れ物/rɪˈseptəkl/
receivable形容詞/名詞受取可能な/売掛金/rɪˈsiːvəbl/
transceiver名詞トランシーバー、送受信機/trænˈsiːvər/

receptor(受容体)は、理科や化粧品の広告で見かける言葉です。細胞の表面で物質を「受け取る」場所・・・と考えれば、receive とまっすぐつながります。

TOEIC・英検での出題傾向

receive は、TOEIC では頻出中の頻出です。注文確認・案内・通知といったビジネス文書の定型表現に、繰り返し登場します。

  • We have received your order.(ご注文を承りました)
  • You will receive a confirmation email shortly.(まもなく確認メールが届きます)
  • Please keep your receipt.(レシートは保管してください)

Part 7 の読解では、recipient(受取人)や reception desk(受付)もあわせて押さえておくと読みやすくなります。英検では3級〜準2級で receive が、2級以上で receptive・recipient あたりが視野に入ってきます。

英文で確認|翻訳練習10問

英文を見たら一度止めて、和訳を書いてみてください。答え合わせは記事の最後にまとめてあります。

  1. I received a letter from an old friend.
  2. You will receive the results next week.
  3. She received the news with a quiet smile.
  4. We received a warm welcome at the door.
  5. Everyone deserves to receive kindness.
  6. He received the ball and passed it back.
  7. You receive more than you notice every day.
  8. The team received support from many people.
  9. I received your message, and it made my day.
  10. To receive well is also a kind of skill.

語源メモ|capere から ceive へ

receive は、古北フランス語 receivre を経て、ラテン語 recipere(取り戻す、受け入れる)に遡ります。分けると re-(後ろへ)+ -cipere(capere「取る」の結合形)。capere はさらに、印欧祖語の *kap-(つかむ)にたどり着きます。

ひとつ正直に書いておくと、ここでの re- の正確な意味については、語源辞典でも「はっきりしない」とされています。「取り戻す」の re なのか、別の働きなのか。なので、この記事では ceive(取る)の方を意味の中心として扱っています。

もう一つ、おもしろい話を。receipt の p は、なぜ書くのに読まないのか。

もともと英語に入ったときは receit という綴りでした。ところが1500年頃から、「ラテン語の recipere に似せよう」という動きが起こり、発音しない p が書き足されたのです。同じことが conceit(うぬぼれ)や deceit(欺き)にも試みられましたが、そちらでは定着せず、p が残ったのは receipt だけでした。

つまり receipt の読まない p は、ラテン語への敬意として置かれた目印のようなもの。debt(借金)や doubt(疑い)の読まない b も、同じ時代の同じ発想から生まれています。

まとめ

receive は、re(後ろへ・戻して)+ ceive(取る)で「受け取る」。

  • ceive(取る)・・・意味の中心。ラテン語 capere の変形した姿
  • ceive 一族・・・deceive(だます)/conceive(思いつく)/perceive(知覚する)
  • cept・cip に姿を変えると・・・reception/receptive/recipient へ
  • カタカナで会える家族・・・レシート/レセプション/レシーバー/トランシーバー

バレーのレシーブで知っている1語から、deceive も perceive も手に入る。ceive を「取る」と覚えておくだけで、初見の単語でも半分は読めるようになります。

receive の語源ワードマップ。中心は receive(=受け取る)で、re(後ろへ)+ceive(取る)に分解。ceive(取る)一族(deceive/conceive/perceive)、recept一族(reception/receptive/receptor/recipient/receptacle/receipt)、覚え方のヒント(レシーブ=ボールを自分の側に取り込む)の4クラスターに整理した図。
  • 語源・中心:re(後ろへ)+ ceive(取る)=「受け取る」
  • 覚え方のヒント:レシーブ=ボールを自分の側に取り込む
  • ceive(取る)一族:deceive/conceive/perceive/deception/conception/perception
  • recept 一族:reception/receptive/receptor/receptacle/recipient/receipt

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翻訳練習の解答

  1. 旧友から手紙を受け取った。
  2. 結果は来週あなたのもとに届きます。
  3. 彼女はその知らせを、静かな笑みで受けとめた。
  4. 玄関で、私たちは温かく迎えられた。
  5. やさしさを受け取る資格は、誰にでもある。
  6. 彼はボールを受けて、そのまま投げ返した。
  7. あなたは毎日、気づいている以上のものを受け取っている。
  8. そのチームは、多くの人から支えてもらった。
  9. あなたのメッセージが届いて、いい一日になりました。
  10. 上手に受け取ることも、ひとつの力だ。