サッカーやバスケの中継で聞く「インターセプト」。相手のパスを横から奪う、あの場面です。アメフトのイメージが強い方もいると思いますが、要は「途中で取る」ことなので、球技全般で使われます。
この言葉、カタカナのまま二つに割ると インター+セプト。前半のインターは、インターナショナル(国際=国と国の間)のインターです。問題は後半の セプト。ここに、この単語の意味の中心が入っています。
答えを先に言うと、cept は「取る・つかむ」。そしてこの「つかむ」は、あなたが毎日スマホでやっている キャプチャ(capture)と同じ家族です。画面をつかんで手元に残す、あのキャプチャ。横から奪うインターセプトと、画面を保存するキャプチャが、同じ一語から出ている・・・そう見えてくると、この一族は一気に覚えやすくなります。
※ この記事は、同じ cept を持つ conceptual(概念の)と対になっています。conceptual が「心にすっかり取り込む→概念」という考える側の話なら、こちらは「横から奪う」という動作の側。同じ「取る」でも、向かう方向が逆です。あわせて読むと、この一族の広さが見えてきます。
intercept を分解してイメージで覚える|意味の中心は cept(取る・つかむ)
intercept をパーツで見ると、こうなります。
inter(間に)+ cept(取る・つかむ)
直訳すれば「間で取る」。AからBへ届くはずだったものを、その途中に割って入って取ってしまう。パスなら横取り、手紙や通信なら傍受、ミサイルなら迎撃。どれも「本来の宛先に着く前に、間で取る」という同じ絵です。
ここで覚えておきたいのは、cept は “つかむ” の形を変えた姿だということ。元はラテン語の capere(取る・つかむ)で、他の語とくっついて中に入ると、母音が変化して -cipere → -cept の形になります。だから単語の真ん中や後ろにいるときは cept、先頭に立つときは capt のまま出てくることが多い・・・この見分けがつくと、別の単語に見えていたものが一気に束になります。
- 先頭に立つ姿 → capt:capture(キャプチャ)、captive、capable
- 中・後ろに入る姿 → cept:intercept、concept、accept、except
intercept の基本の意味と使い方
intercept は「(移動中のものを)途中で奪う・止める・傍受する」という動詞です。名詞としても使います。
- intercept a pass(パスをカットする)
- intercept a message(通信を傍受する)
- intercept the ball(ボールを横から取る)
ポイントは、**「ただ止める」のではなく「自分の側が取る」**ニュアンスが入ること。動きのあるものに、横から手を出して奪い取る・・・その手の動きがイメージできれば十分です。
発音で一つ注意を。動詞は後ろにアクセントで /ˌɪntərˈsept/(インターセプト)、名詞は前にアクセントで /ˈɪntərˌsept/(インターセプト)。英語によくある、動詞と名詞でアクセントがずれるパターンです。
使い分け|intercept・block・interrupt
似た場面で使う語と並べると、輪郭がはっきりします。
| 語 | 中心の意味 | 違い |
|---|---|---|
| intercept | 途中で取る | 止めたうえで、自分のものにする |
| block | ふさぐ | 進路をふさぐだけ。取るとは限らない |
| interrupt | 途中で断つ | 流れ・話を中断させる。会話で頻出 |
パスを止めて自分のボールにしたら intercept、シュートをブロックしただけなら block。話に割り込むのは interrupt です。
cept・capt(取る・つかむ)でつながる単語ネットワーク
intercept の意味の中心 cept/capt(ラテン語 capere=取る・つかむ)を押さえると、別ジャンルに見えていた単語が束になります。
| 単語 | 意味 | イメージ |
|---|---|---|
| capture | 捕らえる、記録する | つかんで手元に残す。画面のキャプチャもこれ |
| captive | 捕らわれた、捕虜 | つかまえられた状態 |
| captivate | 魅了する | 気持ちをつかんで離さない |
| capable | 能力がある | しっかりつかめる=こなせる |
| capacity | 容量、受け入れ能力 | どれだけつかんで抱えられるか |
| caption | 字幕、見出し | 内容をつかんで短くまとめたもの |
そして、もう一つ。日本人が中学で最初に習う **catch(つかまえる)**も、実はこの一族です。ラテン語 capere がフランス語を通って形を変え、英語に入ったのが catch。「つかむ」という最も身近な一語が、intercept の意味の中心とつながっている・・・この事実だけで、cept を見たときの手がかりは十分です。
inter(間に)でつながる単語ネットワーク
もう半分の inter も、見渡すと身近な語ばかりです。
| 単語 | 意味 | 語源 |
|---|---|---|
| international | 国際的な | inter〈間〉+ nation〈国〉 |
| internet | インターネット | inter〈間〉+ net〈網〉=網と網の間をつなぐ |
| interval | 間隔、休憩 | inter〈間〉+ vallum〈柵〉 |
| interview | 面接、取材 | inter〈互いに〉+ view〈見る〉 |
| interfere | 干渉する、邪魔する | inter〈間に〉+ ferire〈打つ〉 |
| intermediate | 中級の、中間の | inter〈間〉+ medius〈真ん中〉 |
intercept は、この「間に(inter)」と「つかむ(cept)」が出会った場所に立っている単語。間に入って、つかむ。それだけです。
派生語|intercept まわり
| 単語 | 品詞 | 意味 | 発音 |
|---|---|---|---|
| intercept | 動詞 | 途中で奪う、傍受する、迎撃する | /ˌɪntərˈsept/ |
| intercept | 名詞 | 傍受、迎撃、(数学)切片 | /ˈɪntərˌsept/ |
| interception | 名詞 | 傍受、インターセプト(スポーツ) | /ˌɪntərˈsepʃən/ |
| interceptor | 名詞 | 迎撃機、横取りする者 | /ˌɪntərˈseptər/ |
TOEIC・英検での出題傾向
正直に書くと、intercept は TOEIC の頻出語ではありません。ビジネス文書より、ニュース・スポーツ・通信の文脈で出る語です。一方、英検では準1級以上の読解で見かけます。
ただ、この単語の価値は出題頻度より一族の広さにあります。capture・capable・capacity・accept・concept は、どれも TOEIC・英検の頻出語。intercept を入り口に cept/capt の形を覚えておくと、そちらの読み取りが速くなります。
英文で確認|翻訳練習10問
英文を見たら一度止めて、和訳を書いてみてください。答え合わせは記事の最後にまとめてあります。
- He intercepted the pass and ran down the court.
- Thick leaves intercept the sunlight before it reaches the ground.
- You can intercept a small worry before it grows into a big one.
- A kind word intercepted her bad mood that morning.
- The goalkeeper intercepted the ball with one hand.
- Try to intercept your own harsh thoughts and ask if they are really true.
- She intercepted the falling cup just in time.
- Good habits intercept stress before it piles up.
- If you intercept the problem early, the fix is usually simple.
- No one can intercept the kindness you have already given someone.
語源メモ|capere が中に入ると cept になる
intercept は、ラテン語 intercipere(間で取る・通りすがりに奪う)の過去分詞 interceptus に由来します。中身は inter(間に)+ capere(取る・つかむ)。さらに遡ると、印欧祖語の *kap-(つかむ) に行き着きます。
英語に入ったのは1400年ごろ。最初は「(線を)切り取る」「(病気の)広がりを防ぐ」といった意味で使われていました。スポーツで投げられたボールを指す名詞の用法は1821年、秘密の通信を指す用法は1942年と、かなり後のものです。アメフトやサッカーでおなじみの使い方は、この単語の歴史から見れば新顔ということになります。
形の話も一つ。capere が他の語と結びついて中に入ると、母音が弱まって -cipere → -cept に変わります(intercipere → interceptus)。同じ変化は accept(ad+capere)、except(ex+capere)、concept(con+capere)でも起きています。だから「先頭なら capt、中や後ろなら cept」という目安が成り立つわけです。
まとめ
intercept は、inter(間に)+ cept(取る・つかむ)で「途中で割って入って、奪う」。
- inter・・・間に。international/internet/interval などの一族へ
- cept/capt・・・取る・つかむ。capture/captive/capable/capacity、そして catch へ
- 見分けの目安・・・先頭なら capt、中や後ろなら cept
相手のパスも、スマホの画面も、同じ「つかむ」。intercept は、その一族への入り口です

- 語源・中心:inter(間に)+ cept(取る・つかむ)=「途中で割って入って奪う」
- 覚え方のヒント:セプト → キャプチャ(capture)と同じ「つかむ」
- cept/capt(つかむ)一族:capture/captive/captivate/capable/capacity/caption/catch
- inter(間に)一族:international/internet/interval/interview/interfere/intermediate
関連記事(内部リンク)
- conceptual の語源(概念の・構想上の)→ https://isseisuzuki.org/conceptual/
- exceptional の語源(例外的な・並外れた)→ https://isseisuzuki.org/exceptional/
- capture の語源 → [URLを挿入]
- accept の語源 → [URLを挿入]
- 【ピラー】英単語の語源・パーツ分解 全リスト → https://isseisuzuki.org/etymology-parts-list/
翻訳練習の解答
- 彼はパスを奪って、そのままコートを駆け下りた。
- 厚い葉が、地面に届く前に日ざしを受け止める。
- 小さな心配は、大きくなる前に食い止められる。
- あの朝、やさしい一言が彼女の不機嫌を途中で止めてくれた。
- キーパーは片手でボールを止めた。
- 自分を責める考えは、途中でつかまえて、本当にそうかと聞いてみよう。
- 彼女は落ちかけたカップを、ぎりぎりで受け止めた。
- よい習慣は、ストレスが積もる前に受け止めてくれる。
- 問題を早いうちにつかまえておけば、たいてい直すのは簡単だ。
- あなたがもう誰かに手渡したやさしさは、誰にも横取りできない。
BSL(Business Service List)集録語
この単語は Business Service List(BSL) に集録されています。BSLはビジネス英語のコーパスから抽出された1,700語のリストで、これらを覚えればビジネス文書・会議・メールで使われる語彙の約97%をカバーできます。仕事で英語を使う場面で効いてくる一語です。
出典:New General Service List Project

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