比較的短いパッセージにある空欄を埋める問題です。空欄の前後だけではなく、パッセージ全体に正解のヒントが隠されている問題となっています。そういう意味で、パッセージ全体の理解が必要とされる問題です。
リーディングの速度を上げることが必要なパートです。リスニングの場合、音声の速度が問題を解くペースを決めます。その分記憶に残らない情報が多くなる場合があります。これに対してPart6では、自分で読む速度を決めることができます。普段の勉強で、リーディングの速度を上げておけば、時間に余裕ができます。
ただし、このパートは、英文の量が多くなり、自分のペースでのんびり読んでいては、高得点が期待できません。そこで、リーディングの速度を上げるトレーニングをしなければなりません。
そのために必要なトレーニングは、まず、速音読です。速音読は「アイ・ヴォイス・スパン」を広げ、リーディングの速度を上げます。また、音声処理の自動化により、内容理解に集中できるようになるのです(記事おわりの関連リンク参照)。
加えて、タイムトライアルの訓練も有効です。以下その方法についてまとめます。
- 問題の単語数を調べる。
- 1秒で2語理解するとして、全体で67語の英文であればその約半分、33秒程度でタイマーをセットする(最初は33秒より多くてもかまわないが、徐々に時間を短くする)。98語の英文であれば、その半分の49秒、全体の語数の半分程度を時間の目安とする。
- セットしたタイマーをスタートさせると同時にリーディングを開始する。
- タイマーのブザーが鳴ったら問題文を伏せ、頭に残っている情報を単語レベルでノートに書きだす。
- これを何度か繰り返し、英文全体の内容を把握できたと思ったら問題を解いてみる。
リーディングの速度は自分の音読速度に限りなく近いと言われます。まず速音読で音読速度を上げること。同時に、時間を計測して限られた時間内に可能な限りの情報を頭に残すようにトレーニングすることが必要です。
もしこのタイムトライアルで、頭に残る情報が少ないとすれば、速音読の練習が不足していることが考えられます。黙読している時でも脳は文章を音声化しています。速音読で音声処理が自動化していないと、内容理解に使う脳のリソースが少なくなっていて、記憶に残らないのかもしれません。
関連リンク:(準備中)
アイ・ヴォイス・スパン
音声処理の自動化