スティックは、棒のような形をしたもの、棒そのものを意味します。棒は突いたり刺したりしますので、st-で始まるいくつかの単語は、「突く」「刺す」という意味から「刺激」を意味する派生語があったりします。いくつかみて参りましょう。
stick | 棒 スティック ステッキ(杖) | st+ick |
stimulus | 刺激 | st+imu+lus |
stimuli | stumulusの複数形 | st+imu+li |
stimulate | 刺激する | st+imu+late |
stimulating | 刺激するような 刺激的 | st+imu+late+ing 2024年度大学入学共通テスト既出 |
stink | 嫌な臭いの (鼻を「突く」臭い) | st+ink |
stinker | 嫌な臭いのする人=いやなやつ | st+ink+er |
stinky | 嫌な臭いのする | st+ink+y |
関連リンク:カタカナ語英単語
stickの語源的意味
「stick(スティック)」という言葉は、「棒」や「くっつく」という意味で使われる、とても身近な英単語です。たとえば、「アイスキャンディーのスティック」や「紙が壁にスティックする(くっつく)」というように使われます。この「stick」の語源をたどると、古英語の「sticca(スティッカ)」という言葉に行き着きます。
古英語の「sticca」は、「小さな木の棒」や「枝」を意味していました。この言葉はさらに古いゲルマン語である「stikan(スティカン)」にも関連しており、「突き刺す」や「突き入れる」という意味を持っていました。この「stikan」という動詞が、何かを突き刺したり、固定したりするイメージを表していたのです。
このように、「stick」という言葉には、もともと「何かを突き刺す」や「固定する」という意味が含まれていました。そのため、現在でも「stick」が「くっつく」「貼り付ける」という意味で使われるのは、何かがしっかりと固定されるイメージから来ているのです。
たとえば、「The paper sticks to the wall(その紙は壁にくっついている)」という表現では、紙が壁に固定されている様子を表しています。また、「stick with your friends(友達と一緒にいる)」という表現では、「友達にくっついている」という意味から転じて「友達とずっと一緒にいる」というニュアンスになります。
さらに、「stick」は「棒」という名詞としてもよく使われます。たとえば、「hockey stick(ホッケーのスティック)」や「drum stick(ドラムスティック)」など、細長い形のものを指すときに使われます。ここでも、何かを突き刺すような細長い棒のイメージが元になっています。
また、「sticky(スティッキー)」という形容詞は、「ベタベタする」「粘着性のある」という意味で、これも「stick」と同じ語源を持っています。たとえば、「sticky tape(粘着テープ)」という表現は、何かにくっつく性質を持ったテープを指します。
このように、「stick」という言葉には「突き刺す」「固定する」「くっつく」という基本的なイメージが語源からずっと続いているのです。語源を知ることで、「stick」という言葉が持つ本来の意味やさまざまな使い方がよりよく理解できます。