マンションのエントランス(entrance)というと、個別の部屋に入る前の入口部分です。entranceのen-は、in-と同じ意味で、「中へ」という意味を持っています。
カタカナ語 entranceの派生語
単語 | 意味 | 発音 |
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entrance | 入口、入場、入学 | エントランス |
enter | 入る、入場する | エンター |
entry | 入場、記入、エントリー | エントリー |
entrance の語源的意味
「entrance(エントランス)」は、私たちの日常生活の中でよく使われる単語ですが、その意味や語源を深く考えることは少ないかもしれません。今回は、「entrance」という言葉の意味を、語源的な観点からわかりやすく説明していきます。
まず、「entrance」の基本的な意味は「入口」や「入り口」です。これは、建物や部屋に入るための場所や扉を指すことが多いですが、例えばコンサートや映画館に「入場する」ことを表すときにも使います。さらに、「entrance」には「人を魅了する」や「夢中にさせる」という別の意味も持っています。
では、この「entrance」という言葉がどのようにして生まれたのか、その語源を見てみましょう。「entrance」は、フランス語の「entrer(入る)」と密接に関係があります。フランス語の「entrer」は、さらにラテン語の「intrare(入る)」に由来しています。この「intrare」という言葉は、ラテン語の「in-(内側へ)」と「-trare(横切る、進む)」という二つの要素から成り立っています。「in-」は英語でも同じ形で使われており、「内部」や「内側」を示す接頭辞です。そして「-trare」は、動作や行動を示す部分です。このように、語源を分解していくと、「entrance」は「内側に入るための行動」や「内部へ進むこと」という意味が根底にあることがわかります。
この「entrance」という言葉が英語に入ったのは、13世紀から14世紀ごろのことです。この時期は、ノルマン・コンクエスト(1066年)以降、フランス語の影響が強くなっていた時代で、多くのフランス語が英語に取り入れられました。「entrer」や「entrance」もこの時代に英語に定着したと考えられています。
また、先ほど述べたように、「entrance」には「夢中にさせる」や「魅了する」という意味もあります。この意味がどのように生まれたのかについても少し触れてみましょう。この場合の「entrance」は、「心の中に入る」という意味合いから発展したと考えられます。つまり、何かが人の心の中に強く入り込んで、その人を魅了する状態を指しているのです。例えば、美しい音楽や素晴らしい演技を見ると、その世界に引き込まれるような感覚を持つことがあります。このような感覚が「entrance」のもう一つの意味として形を取ったのです。
このように、「entrance」という言葉は単なる「入り口」や「入ること」を表すだけでなく、人の心や感情に深く入り込む力をも表しています。このことから、単語の語源や歴史を知ることで、私たちはその言葉が持つより深い意味を理解できるようになります。
以上が、「entrance」の語源とその意味についての説明です。普段何気なく使っている言葉でも、その背後には長い歴史や意味の変遷があることがわかりますね。