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英語運用能力を高めるフレーズサイトトランスレーション

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 英語の文章って、暗記するそばから忘れませんか? みんなそうなんです。文章は覚えるのに苦労する割に忘れやすい。それで英語が嫌いになってしまうことはないでしょうか。もともと人間の記憶容量には限界があるのです。長い英文や文章を、覚えたままいつでも言えるようにするには、それこそ数百回以上覚える練習をしなければならないのかもしれません。このようにして一度完璧に覚えた英語の文章は、なかなか忘れないものですが、すべての人にそれが可能とは限りません。

 そこで私がおススメするのが、「フレーズサイトトランスレーション(Phrase Sight Translation:フレーズを見てすぐ訳せるようにする学習法)」です。

 長い英文を覚えようとするのではなく、短いフレーズをたくさん頭に蓄積するようにしよう、これがフレーズサイトトランスレーションです。

 「サイトトランスレーション」は、ここ数年で取り上げられるようになった学習法ですが、フレーズの長さをどのように調整するのか、その重要性が語られることがあまりありません。自分の記憶容量に応じてフレーズの長さを調節し、フレーズを頭に入れる「フレーズサイトトランスレーション」の練習を、この記事で一緒にやってみましょう。

フレーズサイトトランスレーション 準備作業

 フレーズサイトトランスレーションの取組は、シートを作るのに少し手間がかかります。慣れれば比較的短時間でできますので、まずは1枚作ってみて下さい。

英文の取り込み方

 英文をパソコンに取り込みます。取り込み方はにはいくつかあります。

  • PDFファイルになった教材をコピペする。
  • Google翻訳(スマホアプリ)を使って、スマホで英文を読み取る。
  • ChatGPTに出力させた英文をコピペする。

 スマホとPCの連携は以下のリンクを参照して下さい。

 フレーズサイトトランスレーションには、英文とその和訳が必要です。和訳が付いていない場合は、ChatGPTにし英文をコピペして、日本語訳を出力してもらいましょう。英文の読み込み方は以下のリンクを参照して下さい。

読み込んだ英文の日本語訳を作るためのプロンプト(指示文)

 ChatGPTに日本語訳を作ってもらうためのプロンプト(指示文)の例をご紹介します。

例:次の英文の日本語訳を出力して下さい。 #英文:(ここに読み込んだ英文をコピペする)

 たったこれだけです。

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フレーズサイトトランスレーションシートの作り方

 PCでワードを立ち上げるか、Googleドキュメントを使って、左側に英文、右側に日本語訳をコピペします。ここでは、別の記事でご紹介したプロンプトを使って出力した英文を使います。

英文日本語訳
Hello, my name is Mark Smith. I am a third-year law student at ABC University. I study law because I want to understand the rules that help people live together. I also work part-time as a hall staff member in a restaurant. This job helps me learn how to talk to people and solve problems quickly.こんにちは、私の名前はMark Smithです。私はABC大学の法学部に所属する3年生です。私は、人々が共に生活するためのルールを理解したいと思い、法学を学んでいます。また、レストランでホールスタッフとしてアルバイトをしています。この仕事は、人と話す方法や問題を迅速に解決する方法を学ぶのに役立っています。

 左右に分けて入力する方法は「ワード 2段組み」もしくは「ワード 表作成」等で検索してみて下さい。

 次に英文をできるだけ短いフレーズに区切ります。ピリオド、カンマ、前置詞、接続詞で改行を入れると考えて間違いありません。

英文日本語訳
Hello,
my name is
Mark Smith.
I am a third-year law student
at ABC University.
I study law
because I want to understand
the rules
that help people live together.
I also work part-time
as a hall staff member
in a restaurant.
This job helps me learn
how to talk
to people
and solve problems
quickly.
こんにちは、私の名前はMark Smithです。私はABC大学の法学部に所属する3年生です。私は、人々が共に生活するためのルールを理解したいと思い、法学を学んでいます。また、レストランでホールスタッフとしてアルバイトをしています。この仕事は、人と話す方法や問題を迅速に解決する方法を学ぶのに役立っています。

 次に英語のフレーズに合わせて、日本語訳もフレーズに切って配置します。英語のフレーズはできるだけ短く、すぐに覚えられる長さにして下さい。意欲的な方ほど、フレーズを長くしてしまうのですが、英語は長いほど忘れやすい、これが英文を暗記して身に付けた教訓であることを思い出して下さい。できるだけ短く区切って下さい。

 この時、オリジナルの日本語訳とまったく同じでなくても構いません。自分にとって覚えやすい方法で配置して下さい。以下、その例です。

英文日本語訳
Hello,
my name is
Mark Smith.
I am a third-year law student
at ABC University.
I study law
because
I want to understand
the rules
that help people live together.
I also work part-time
as a hall staff member
in a restaurant.
This job helps me learn
how to talk to people
and solve problems
quickly.
こんにちは
私の名前は
Mark Smithです。
私は法学部に所属する3年生です
ABC大学の。
私は、法学を学んでいます。
なぜなら
私は理解したい
ルールを
人々が共に生活する
また、私はアルバイトをしています
ホールスタッフとして
レストランで
この仕事は、
私に学ぶ手助けをします
人との話し方と
問題を解決する方法を
迅速に

 これでフレーズサイトトランスレーションシートの完成です。プリントして、半分に折って下さい。そして次のフレーズサイトトランスレーション英和へと進みます。

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フレーズサイトトランスレーション英和

 まず、フレーズの内容と単語が頭にしっかり入っているかを確認します。シートを半分に折って、英語のフレーズだけを見てこれを日本語にして言ってみます。できればタイムトライアルに取り組みましょう。時間を計測して、できるだけ短い時間でフレーズを日本語に直そうとすると、十分に頭に入っていないフレーズは、すぐに出てこなかったり、かんだりしてしまうからです。自分の弱点がはっきりわかるため、必ず時間を計って取り組みましょう。

フレーズサイトトランスレーション和英

 内容と単語がしっかりと頭に入ったら、今度は逆の取組です。日本語訳のフレーズを見て、これを英語に即座に直す練習をします。最初は時間の計測はいりませんが、ある程度慣れて来たら時間を計測して下さい。そして、取り組むたびに、時間が短くなっているかどうかを確認します。

 わかっているようでわかっていない部分がはっきりすることがあります。たとえば「法学部の」は、ofを使うのかatを使うのかinを使うのか、最初は迷うはずです。日本語のフレーズを見て2秒以内に英語のフレーズが出てくるのを目標にします。練習を進めるたびに、時間が短縮されます。練習を積み重ねるほど、時間が短くなれば、励みにもなります。

 注意点が1つだけあります。英語のフレーズは、スムーズに音読できるように、オーバーラッピングやフレーズ1息3回読みなどに取り組んでおくと、よりフレーズサイトトランスレーションの効果を感じやすくなります。詳しくは次の関連記事を参照して下さい。

葉の葉脈の画像

フレーズサイトトランスレーション 4つの効果

 たったこれだけの活動ではありますが、フレーズサイトトランスレーションには主として次の4つの効果があります。

  • 英語の語順通りに英文の意味を理解できるようになる
    →結果的に、リーディングの速度が上がり、リスニングの正答率が上がる
  • 記憶力に自信がなくても取り組める
    →フレーズをできるだけ短くすることで、記憶の負荷を下げる
  • 短いフレーズは覚えやすく、フレーズだけを別の会話で使いまわしすることができる
    →覚えては忘れるという無駄な努力でなく、英語の運用能力が付いたことが実感できる
  • 速音読と組み合わせることで、音声処理が自動化し、スピーキングに対する抵抗感が少なくなる
    →音声面の活動は学力差が出にくい

 この活動が気に入って、自分で書いた英文でフレーズサイトトラスレーションに取り組む学生さんが毎年おられます。その成果を披露していただくため、パワポでスライドを作ってもらい、プレゼンをしてもらうこともあります。最終的に15分程度の英語のプレゼンを1週間程度で完成させ、授業で発表する方が毎年いらっしゃいます。

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学生さんの感想から

 授業評価の自由記述でも、速音読とフレーズサイトトランスレーションを組み合わせた活動に肯定的な意見がみられます。

オーバーラッピング、フレーズサイトトランスレーションに取り組む前は、英語に対して著しい苦手意識を持っていた。英語に接するだけで臆病になっていたが、練習を繰り返し、練習した英文をスムーズに読めるようになったことで、英語への苦手意識が少し減少した。一語の長い英単語や、発音の難しい英単語であっても反復練習することで読めるようになり自信がついた。

2024年度前期 大学1年生

単語の一つ一つの発音の正確さや、文章を読むスピードがかなり速くなったと思う。1つの文章を読んで覚えるこで、これほど自信を持って英語を話すことができるようになる経験はなかった。また、リスニング力も向上した。音声を正確に理解し再現する能力が高まったことで、全体的なコミュニケーション能力がに向上したと感じる。

2024年度前期 大学2年生

オーバーラッピングに取り組む前と後で感じた大きな変化は、長い文章の中でもフレーズごとに意識して読めるようになったことです。今まで音読するときは特にそのようなことを意識せず、音源のままにただ音読をして特に単語の発音に気を配っているという感じでした。しかし、授業を重ねて慣れていくうちに、フレーズ、単語の発音の精度を高めることを意識しつ、ただ英文の音読を音読するのではなく、ニュースの内容を伝える、相手に伝えたいことが伝わるようにフレーズサイトトランスレーションができるようになりました。今後の英語の授業でも、ただただ英文を読むということだけではなくて、どのように読んだら、相手に言いたいことが伝わるかを意識してスピーキングしたいと強く思いました。
フレーズサイトトランスレーションに取り組む前と後で感じた大きな変化については、日本語フレーズを英語で予測しながら読めるようになったことです。回数を重ねるごとに日本語の文章を英語で置き換える頭になっていき、教科書通りの単語が出なくても、別の単語を当てはめたりすることができました。

2024年度大学1年生

 一部、速音読の取組だけでいっぱいいっぱいであるという声、そのため、フレーズサイトトランスレーションでは、発音がなかなかオリジナル音声のレベルに近づけなかったという声もあります。毎週異なる海外英語ニュースの記事を取り上げたことが原因かもしれません。

 自力で取り組む場合は、あまり時間や期間に左右されず、同じ記事や英文に繰り返し取り組むようにするのがよいと思います。無理せず自信を付けながら継続していくことが大切です。

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