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【語源で覚える】duplicate|頭の “du” は、あの「ダブル」と同じ2

著者情報
【著者:鈴木一世(イッセー)】

現役大学教員・カウンセラー。
  専門の「第二言語習得理論」と「心理学」に基づき、氷河期世代・非正規雇用・転職に関わるリスキリング戦略をデータで解説。挫折しそうな人のための、脳と心の攻略ガイド。  

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「ダブる」という日本語、ふつうに使いますよね。予定がダブる、名前がダブる。この「ダブル(double)」の頭にある du、実は英単語 duplicate の頭とまったく同じものです。

duplicate は「複製する」「写し」。ダブルと並べてみると、意味の重なりがすっと見えてきます。二つにする、もう一つ同じものを作る・・・これが duplicate です。

そしてこの du(=duo、2)を手がかりにすると、意外な単語まで芋づる式につながります。ダース(dozen)も、トランプの「ダウト」でおなじみの doubt も、実は同じ「2」の一族。ここを押さえると、一語から一気に世界が広がります。

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duplicate を分解してイメージで覚える|頭の “du” は「2」

duplicate をパーツで見ると、こうなります。

du(duo=2)+ plic(折る)+ ate(〜する)

紙を一枚、ぱたんと二つに折る。開くと、同じ形が二つ並んでいる・・・これが duplicate のもとの絵です。「二重にする」から「同じものをもう一つ作る=複製する」へ。意味の流れに無理がありません。

覚え方の入り口は、頭の du。ダブル(double)、デュオ(duo)、デュエット(duet)、デュアルモニター(dual)。どれも「2」です。duplicate もその仲間だと思えば、綴りも意味も一度で入ります。

カタカナで「デュプリケート」と言う機会は少ないかもしれません。でも「ダブル」は毎日使う。知っている1語から、知らない1語へ・・・この橋を渡すのが、いちばん楽な覚え方です。

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duplicate の基本の意味と使い方

duplicate は動詞・名詞・形容詞の三役をこなします。意味は「複製する」「写し・複製」「複製の」。

  • Please send a duplicate copy.(写しを一部送ってください)
  • The system found duplicate entries.(システムが重複した入力を見つけた)
  • You don’t need to duplicate your effort.(同じ労力を二度かける必要はありません)

ポイントは発音が品詞で変わることです。

  • 動詞:デュープリケイト /ˈduːplɪkeɪt/
  • 名詞・形容詞:デュープリケット /ˈduːplɪkət/

語尾の ate が、動詞では「エイト」、名詞・形容詞では弱く「ット」。これは separate や estimate でも同じパターンなので、一度覚えると他にも効きます。

もう一つ。日本語の「ダブる」は duplicate と重なる場面が多いのですが、「ダブルブッキング」のような予定の重複は double-booking、データの重複は duplicate と使い分けられます。duplicate は「同じものがもう一つ存在する」という、やや事務的・正確な響きの語です。

「2」の duo でつながる単語ネットワーク

duplicate の中心にある duo(2)は、思っている以上に広く効きます。

単語意味イメージ
double二倍の、二重のduo(2)+-plus(〜重)
dual二重の、二つのデュアルモニター=画面が2つ
duo二人組、デュオそのまま「2」
duet二重唱、デュエットduo の縮小形。2人で歌う
duplex二世帯住宅、双方向のduo+plex(折る)=2つに分かれた造り
dozenダース(12)duo(2)+decem(10)=2+10
doubt疑う、疑い心が2つに割れて決められない
dubious疑わしい、あやしいdoubt の兄弟。二方向に揺れている
twin双子ゲルマン語side の「2」
twice2回two と同じ родственник(=two の一族)

いちばん驚くのは doubt ではないでしょうか。「疑う」と「2」が結びつかない。でも、迷っている時の心の中を思い出してください。行くか、行かないか。やるか、やめるか。気持ちが2つに割れている状態・・・それが doubt です。ラテン語 dubitare がまさに「2つの心の間で揺れる」でした。

ちなみに古英語でも、「2」を表す tweo が「疑い」の意味で使われていました。ドイツ語の Zweifel(疑い)も zwei(2)から。言語が違っても、人は同じ発想にたどり着くんですね。

dozen(ダース)も面白い一語です。duo(2)+ decem(10)で12。買い物でおなじみの「1ダース」の中に、ちゃんと「2」が隠れています。

一歩先へ|diploma も「二つに折ったもの」

もう一つ、きれいにつながる語があります。diploma(卒業証書・ディプロマ)です。

これはギリシャ語 diploma「二つ折りにした書類」から。di(2)+ 折る、という組み立てで、duplicate とまったく同じ発想です。古代ローマでは、兵士に与える証明書を金属板2枚で折り合わせて作りました。そこから diplomat(外交官)・diplomacy(外交)も生まれています。

ラテン語ルートの duplicate と、ギリシャ語ルートの diploma。別々の道を通ってきた兄弟が、英語の中で再会している・・・そんな関係です。

派生語|duplicate まわり

単語品詞意味発音
duplicate動詞複製する、二重にするデュープリケイト /ˈduːplɪkeɪt/
duplicate名詞・形容詞写し、複製/複製のデュープリケット /ˈduːplɪkət/
duplication名詞複製、重複デュープリケイション /ˌduːplɪˈkeɪʃn/
duplicative形容詞重複する、複製的なデュープリカティブ /ˈduːplɪkeɪtɪv/
duplex名詞・形容詞二世帯住宅/二重のデュープレックス /ˈduːpleks/
duplicity名詞二面性、裏表があることデュープリシティ /duːˈplɪsəti/

duplicity は duplex から来た語で、「表と裏の2つの顔を持つこと」。duo(2)がネガティブ方向に転んだ例です。

TOEIC・英検での出題傾向

duplicate は、TOEIC ではかなり使える一語です。オフィス文書の定番表現として、次のような形で登場します。

  • duplicate copy(写し、副本)
  • duplicate payment(二重支払い)
  • duplicate order(重複注文)
  • avoid duplication of effort(労力の重複を避ける)
  • duplicate key(合鍵)

Part 7 のメール・社内通知文、Part 5 の品詞問題(duplicate / duplication / duplicative の使い分け)の両方で狙われます。英検では2級〜準1級レベル。ビジネス語彙として押さえておくと、得点に直結します。

英文で確認|翻訳練習10問

英文を見たら一度止めて、和訳を書いてみてください。答え合わせは記事の最後にまとめてあります。

  1. This file is a duplicate of the original.
  2. Please send me a duplicate copy of the receipt.
  3. The system found two duplicate entries.
  4. You don’t need to duplicate your effort.
  5. She asked the shop to duplicate her house key.
  6. Your work matters because no one else can duplicate it.
  7. We removed the duplicate names from the list.
  8. If you lose the ticket, you can get a duplicate.
  9. Try to duplicate your best day, little by little.
  10. Nothing can duplicate the warmth of a real conversation.

語源メモ|duo と plicare が出会う言葉

duplicate は、ラテン語 duplicatus(動詞 duplicare「二重にする」の過去分詞)に由来します。分けると duo(2) と plicare(折る)。英語には15世紀初頭に形容詞「二つの部分からなる、二重の」として入り、「寸分たがわぬコピー」という今の意味で使われ始めたのは1812年からです。動詞としては15世紀末に「もう一つ同じものを作る」の意味で現れました。

duo はさらにさかのぼると印欧祖語の *dwo-(2)。ここから英語の two・twin・twice・twelve といったゲルマン語系の語と、ラテン語経由の dual・duet・dozen・doubt が、別ルートで同じ源にたどり着きます。

後半の plic(折る) は、印欧祖語 *plek-「編む・折る」から。これは application(応募・適用)、explicit(明確な)、implicit(暗黙の)、multiply(掛ける)、reply(返事をする)など、別ジャンルの単語に広く効く重要なパーツです。duplicate だけでは語りきれないほど大きな一族なので、そちらは下の関連記事からどうぞ。

なお double は duplus=duo+-plus(〜重)という組み立てで、duplicate とは duo の部分を共有しています。後半の -plus の由来については「折る」とする説と「多い」とする説があり、辞書によって扱いが分かれます。ここは断定を避けて、「2を共有する兄弟」と捉えておくのが安全です。

まとめ

duplicate は、du(duo=2)+ plic(折る)+ ate で「二つに折る」=複製する・写し。

  • duo(2)・・・double/dual/duet/duplex/dozen/doubt/dubious の一族へ
  • plic(折る)・・・application/explicit/implicit/multiply の一族へ
  • 発音は品詞で変わる。動詞デュープリケイト、名詞デュープリケット

「ダブる」を知っていれば、duplicate はもう半分覚えたようなもの。そしてその先には、dozen も doubt も待っています。

duplicate の語源ワードマップ。中心は duplicate(=二つに折る・複製する)で、du(duo=2)+plic(折る)+ate に分解。duo(2)一族(double / dual / duo / duet / duplex / dozen)、doubt・dubious一族(疑う・疑わしい・二面性)、覚え方のヒント(du→ダブル・デュオ・デュアル)の4クラスターに整理した図。
  • 語源・中心:du(duo=2)+plic(折る)+ate =「二つに折る・もう一つ作る」
  • 覚え方のヒント:du → ダブル・デュオ・デュアル
  • duo(2)一族:double/dual/duo/duet/duplex/dozen/doubt/dubious/twin/twice
  • duplicate 派生:duplication/duplicative/duplicity/diploma(ギリシャ語側の兄弟)

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【タイパ最強】英単語の語源・パーツ分解全リスト|語源×記憶フックで芋づる式に覚える
英単語を最小限の労力でマスターする「語源+パーツ分解」の全リスト。学術的に正確な語源データと、タイパ(時短)を追求した記憶フックを完全分離して掲載。芋づる式に派生語を暗記し、実務やニュースで使える英語力を最速で身につけましょう。

翻訳練習の解答

  1. このファイルは、元のファイルの複製です。
  2. 領収書の写しを一部送ってください。
  3. システムが、重複した入力を2件見つけた。
  4. 同じ労力を二度かける必要はありません。
  5. 彼女は店に、家の合鍵を作ってほしいと頼んだ。
  6. あなたの仕事に価値があるのは、ほかの誰にも同じものが作れないからです。
  7. 私たちはリストから、重複した名前を削除した。
  8. チケットをなくしても、再発行してもらえます。
  9. 最高だった一日を、少しずつでいいから、もう一度作ってみよう。
  10. 本物の会話のあたたかさだけは、複製できない。

集録語彙リスト

この単語は TSL(TOEIC) と BSL(ビジネス) の両方に集録されています。ビジネスでもTOEICでも頻出する、汎用性の高い一語です。

TSL(TOEIC Service List)集録語

この単語は TOEIC Service List(TSL) に収録されています。TSLはTOEICの出題語彙を分析して作られた1,200語のリストで、これらを押さえればテストに出る語彙の約99%をカバーできます。スコアアップに直結する一語です。
出典:New General Service List Project

BSL(Business Service List)集録語

この単語は Business Service List(BSL) に集録されています。BSLはビジネス英語のコーパスから抽出された1,700語のリストで、これらを覚えればビジネス文書・会議・メールで使われる語彙の約97%をカバーできます。仕事で英語を使う場面で効いてくる一語です。
出典:New General Service List Project