ここまでで、sym-, syn-で覚える英単語をいくつかご紹介して来ましたが、最後にその他の単語をご紹介します。
sym-は「シンパシー(同情)」の「シン」で「一緒に同じ気持ち」になることから「一緒に」という意味になります。
オーケストラで使う、楽器のシンバルは、2枚「一緒」に合わせて音を出します。
syndicate | シンジケート 大組織 | syn+gi+cate 組織がいくつか「一緒に」なって大きくなったもの |
symptom | 症状 前兆 | sym+p+tom 病気等が原因で体全体に「一緒に」起こる状態。これから病気になるまえの「前兆」になる状態。 |
symptomatic | 前兆となる | sym+p+tom+a+tic |
syntax | 統語論 | syn+tax 言語の文法を意味する。言語にあるルールを、「1つ(一緒)」にまとめたもの |
syntactic | 統語論の 文法の | syn+tax+tic |
syntactics | 文章論 統語論 | syn+tax+tics |
syndrome | シンドローム 症候群 | syn+drome さまざまな症状が「一緒」になって起こる病気のこと |
syndromic | 症候群の | syn+drome+ic |
symposium | シンポジウム | sym+pos+ium 何人かのパネラーと会場の参加者が「一緒に」なって議論するイベント |
symphysis | くっつくこと 癒着 | sym+phy+sis くっついて一緒になる |
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sym-, synの語源的意味
接頭辞「sym-」や「syn-」は、英語の単語の中でよく使われる要素で、共通して「一緒に」「同じ」という意味を持っています。この接頭辞は、ギリシャ語に由来しており、複数のものが一緒に働く、または協力することを表す際に使われます。具体的にどういう意味を持ち、どのような単語に使われるのか、語源的な知見をふまえながら詳しく解説します。
「sym-」と「syn-」の意味
「sym-」や「syn-」という接頭辞は、ギリシャ語の「σύν(syn)」という言葉に由来します。この「σύν」は「一緒に」や「共同で」という意味を持ち、他の言葉と組み合わせて「協力する」「同時に存在する」「統合する」というニュアンスを生み出します。日本語にすると「共に」や「同じく」という意味で捉えることができます。
この接頭辞が「sym-」と「syn-」の二つの形で使われる理由は、後に続く音によって変化するからです。具体的には、次に来る音が「b」や「p」、「m」などの子音で始まる場合、「sym-」という形が使われ、それ以外の音では「syn-」が使われます。このような音の変化は、英語の中で音の連続が自然に聞こえるようにするための現象です。
「sym-」「syn-」が使われる単語
これらの接頭辞が使われている代表的な単語をいくつか紹介し、その意味を理解してみましょう。
- sympathy(同情)
「sym-(一緒に)」と「pathy(感情)」が組み合わさってできた単語です。「sympathy」は、誰かの感情に「一緒に」寄り添うという意味を持ちます。誰かが悲しんでいるときに、その人の気持ちに共感して同じように感じることを表します。 例文:
- I felt great sympathy for her when I heard about her loss.
(彼女が失ったことを聞いたとき、私は深い同情を感じた。)
- synchronize(同時に起こる、同期させる)
「syn-(同時に)」と「chronize(時間に関する)」が組み合わさった単語です。「synchronize」は、複数のものが「同時に」動く、または「同じ時間」に合わせて動くことを意味します。たとえば、映画の音声と映像を「同期」させることなどが該当します。 例文:
- The dancers moved in perfect synchronization.
(ダンサーたちは完璧な同期で動いた。)
- synonym(同義語)
「syn-(同じ)」と「onym(名前、言葉)」が組み合わさってできた単語です。「synonym」は、「同じ意味を持つ言葉」を指します。たとえば、「happy」と「joyful」は同じような意味を持つので、これらは「synonyms(同義語)」です。 例文:
- ‘Big’ and ‘large’ are synonyms.
(「big」と「large」は同義語です。)
- symmetry(対称、均整)
「sym-(一緒に)」と「metry(測る、形)」が組み合わさった単語です。「symmetry」は、「左右が一緒に」「同じ形で」あること、つまり「対称性」を意味します。左右対称の形や、バランスが取れているデザインに使われます。 例文:
- The building has perfect symmetry in its design.
(その建物はデザインに完璧な対称性がある。)
- synergy(相乗効果)
「syn-(一緒に)」と「ergon(働き)」が組み合わさってできた単語です。「synergy」は、複数の要素が「一緒に働く」ことで、個別に働くよりも大きな成果を生み出すことを意味します。例えば、チームで働くときに、個人の力を合わせてより大きな成果を得ることが「シナジー(相乗効果)」です。 例文:
- The synergy between the two companies led to greater innovation.
(その2社間の相乗効果が、より大きなイノベーションをもたらした。)
「sym-」「syn-」を使った単語のまとめ
このように、「sym-」や「syn-」が使われている単語は、どれも「一緒に」「同じに」という意味を含んでいます。共感すること、同時に動くこと、同じ意味を持つこと、対称的であること、そして一緒に働くことで成果を得ることなど、複数のものが協力したり同時に存在することを表す場面で使われることが多いです。
語源を知るメリット
語源を知ることで、新しい単語に出会ったときにもその意味を推測しやすくなります。たとえば、「sym-」や「syn-」が使われている単語を見たとき、「何かが一緒に行われている」「同じである」という共通の意味を持つことが予測できるようになります。これにより、単語の意味をより深く理解し、覚えやすくなるというメリットがあります。
また、「synonym(同義語)」や「synergy(相乗効果)」など、日常生活や学問、ビジネスの場でもよく使われる単語を理解することができ、英語のボキャブラリーがより豊かになります。
結論
接頭辞「sym-」や「syn-」は、「一緒に」「同じ」という意味を持ち、さまざまな単語で使われています。これらの単語は、共感や協力、同期、同義語など、物事が共に働いたり、同じ状態にあることを表すときに使われます。語源を理解することで、英語の単語の意味をより深く知ることができ、語彙力を高める手助けとなるでしょう。