Yahoo知恵袋の記事には「中学生高校生が英単語を覚える方法」についての質問が寄せられています。おおまかに分けると次の10項目に分類できます。
- 繰り返し書く:何度も同じ単語を書いて覚えることで記憶に定着します。
- フラッシュカード使用:カードに単語を書き、覚えたい単語を反復して見る練習をします。
- 語呂合わせ:単語の意味を関連付ける語呂合わせで楽しく覚えます。
- 文章で使う:単語を使った文章を作成し、意味と使い方を一緒に覚えます。
- 音読:単語を声に出して読むことで記憶が強化されます。
- イラスト活用:イラストや絵を描きながら覚えると視覚的に記憶できます。
- 毎日の復習:定期的に復習することで長期記憶に残ります。
- 関連語と一緒に覚える:同じ意味や関連する単語をまとめて覚えます。
- アプリやゲーム:デジタルツールを使って楽しく単語を学習します。
- リズムで覚える:歌やリズムに乗せて単語を覚えると楽しく記憶できます。
詳細はこちらをご覧ください。以下、10の項目について、英単語を覚える際なぜ有効なのかを考えた上で、知恵袋の回答に加える一工夫について説明します。
yahoo知恵袋にみる英単語の覚え方 一瞬で覚えるための一工夫
yahoo知恵袋に寄せられた質問に対する回答。どれももっともなのですが、少し工夫を加えたり、専門的な知識をふまえることで、さらに覚えやすくなります。その方法について解説して参ります。
高得点をゲットするために 英単語を繰り返し書くための一工夫
英単語を覚えるときに繰り返し書くことが推奨されるのは、記憶の定着を助けるためです。まず、書くという行為は「視覚」「聴覚」「運動感覚」という3つの感覚を同時に使います。目で見て、手を動かして書くことで、脳に何度もその単語の情報が伝わるため、記憶に残りやすくなります。
さらに、何度も書くことでその単語を自然と覚えるようになり、短期的な記憶から長期的な記憶に移行します。例えば、初めて書くときは時間がかかりますが、繰り返すうちにだんだん速く、間違えずに書けるようになります。これは脳が単語の形やスペルをしっかり覚えた証拠です。
また、繰り返し書くことで単語のスペルや意味だけでなく、使い方や発音も自然に覚えられます。例えば、同じ単語を何度も書いているうちに、その単語が文章の中でどのように使われるかがわかってきます。
最後に、繰り返し書くことは集中力を高める効果もあります。勉強に集中することで、英単語の学習がより効率的になります。繰り返すことは少し大変に感じるかもしれませんが、その努力が英単語をしっかりと覚えるための近道になります。
書くことで英単語が頭に入る理由にはこうしたことがありますが、1点付け加えるとすれば、「書く時に発音を声に出しながら書く」ということです。これには次のようなメリットがあります。
- 書く時には、手の動きに合わせて発音するので、ゆっくり発音せざるを得ない
- ゆっくりと発音しながら書くと、どのつづりの組み合わせがどんな発音になるのかがわかりやすくなる
- 結果的に発音とつづりの関係がわかるようになり、スムーズに書くことができるようになる
ですので、つづりを書く場合は、アルファベット1つずつ書き写す習慣はやめましょう。単語をパーツに分けて、パーツごとに発音しながら書くのです。パーツに分けるとはどういうことか・・・speakであれば、sp+ea+kと分けるという意味です。sp(スピ)+ea(イー)+k(ク)、と覚えます。こうすると、easyにはea(イー)のつづりがありますから、他の単語も覚えやすくなるわけです。
くわしくは以下の記事も参考にしてみて下さい。
発音しながら書き写すという取組は、最初は手間がかかります。けれど、繰り返していくうちに、発音とつづりの関係がわかるようになり、慣れてくると段々苦痛ではなくなります。英語の勉強を何から始めたらよいかわからない方には最適です。ぜひお試し下さい。
一瞬で英単語を覚える フラッシュカードを使用する時の一工夫
フラッシュカード、いわゆるカード型の単語帳です。この覚え方が効果的なのは次のような理由があるようです。
英単語の学習にフラッシュカードが効果的な理由は、反復学習と視覚的な記憶の力を活用できるからです。フラッシュカードは片面に英単語、裏面に意味を書き、何度も確認することで短期記憶から長期記憶に移行させることができます。視覚的な情報を使うことで、単語の形やスペルを効率的に覚えられます。また、持ち運びが簡単なので、ちょっとした空き時間に何度も学習できる点も魅力です。自分でカードを作ると、さらに記憶に定着しやすくなります。
これも「書くこと」「繰り返すこと」で定着するということでしょう。先ほど述べた、発音とつづりの関係が頭に入っているほど、カード型単語帳の効果が上がります。ただし、どうしても覚えられない単語があると思います。その場合は、単語のつづりの下に、ちょっとしたヒントを書いておくことです。
(カードの表面) つづり ヒント | (カードの裏面) 単語の意味 |
ヒントは身近なものや人がいいでしょう。
覚えたい単語 | ヒント例 | 意 味 |
cozy | 行きつけの店の名前 | 居心地のよい くつろいだ |
adorable | 好きな人 尊敬する人の名前 | いとおしい |
lively | よく動く動物やペット | 元気のよい |
可能であれば、派生語を1つ2つ裏面に書き添えます。adorableであれば、「adore: あこがれる 熱愛する」など付け加えましょう。
こうしたヒントが引き金となって、意味を思い出しやすくなります。すぐに単語が出てくるようになったらヒントを消してもよいでしょう。
ラクに英単語を覚えるために 語呂合わせで覚えるための一工夫
日本語の語呂合わせで覚えるという方法は、昔からあります。ここでは3つだけ例を挙げておきます。
postpone 延期する | ポストにポンと延期の知らせを投函する |
adjourn 延期する | アジャーン、試合延期かよ |
yawn あくび | いや~ん あくびばっかり出る |
自分ひとりで考えるのは大変なので、友だちと交流をしながら考えた語呂合わせを教え合うのもよいでしょう。
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最強の英単語記憶法 文章で使う時の一工夫
自分で英文を書いて覚えるのも効果的です。英単語を覚えるときに英文を書くことが推奨される理由は、単語を実際に使うことで記憶に定着しやすくなるからです。単語を文章に入れて書くと、その単語の使い方や文脈を理解できるようになります。また、英文を書くことでスペルや意味を繰り返し確認することができ、自然と覚えられるようになります。さらに、書く作業を通じて頭と手を使うため、記憶が強化され、単語が長期的に覚えられるようになります。
英文を書く際には「何を書くか」を考えます。ある単語を使って英文を書こうとすれば、「この単語を使って何を書くか」と考えますので、頭の中でその単語の発音と意味を何度も繰り返すことになります。これで、ノートに英単語を書き写すのと同じ効果が得られるわけです。
初めて出て来た単語が定着するには、違う場面でその単語に7回程度触れることが必要だと言われます。どうしても覚えられない単語は、英文を7つ程度書いてみると覚えやすくなる可能性があります。
文章を書くのが苦手だという方もおられるでしょう。基本的な英文は、3つの文型である程度までは書けるようになります。以下のリンクを参照してみて下さい。
言語習得に最適な英単語の覚え方 音読の時の一工夫
英単語を覚える際に音読が効果的なのは、声に出すことで「視覚」「聴覚」「口の動き」の3つを同時に使うからです。音読をすると、目で見た単語を自分の声で確認し、耳でその音を聞くことで、記憶が強くなります。また、声に出すことで単語の発音やリズムを体で覚えることができ、単語を頭に残しやすくなります。何度も音読を繰り返すことで、単語の意味や使い方も自然に身につきます。もともと音から入るというのは、人間の言語習得の自然の順番です。発音がわからなければ意味は定着しません。
「口の動き」というのはきちんとした理論的背景があります。発音の仕方を口が覚えることを「モーターイメージ」と言います。(口の)動きと一緒にイメージに残すということです。
何度も繰り返して音読する際、2つのことに注意してみて下さい。
- できるだけゆっくりと音読する
ゆっくり音読することで、単語のつづりと発音の関係が理解しやすくなります - 一息3回から5回、素早く音読する
素早く音読することで発音が出やすくなります。発音が出やすくなると音声処理が自動化されますから、意味が頭に思い浮かびやすくなります
音読の速度を変えることで、得られる効果にも違いが出てくるというのは、このブログでは繰り返し説明しています。
楽しみながら覚える英単語記憶術 イラスト活用に加える一工夫
絵を描くことが好きな人であれば、単語の横にイラストを描き添えておくことも効果的です。
英単語を覚える際にイラストを描くことが推奨される理由は、視覚的な記憶が脳に強く残りやすいからです。絵を描くことで単語の意味とイメージが結びつき、記憶に定着しやすくなります。また、単語と絵を関連付ける作業をすることで、楽しく学習でき、記憶に残る時間も長くなります。特に中学生にとって、イラストを描くことで単語をただ暗記するのではなく、意味を理解しながら学習できるため、より効果的な勉強方法になります。
イラストを描いている間、その単語の発音を頭の中で繰り返すことがあります。この繰り返しが意味の定着にも一役買っているのです。イラストを描く間、その単語の発音を頭の中で、もしくは声に出して繰り返すとさらに効果的です。
そういう意味で、落書きは単語帳や単語カードに必要不可欠と言ってもよいでしょう。イラストが不得意な場合は、シールやプリクラを貼るのも有効です。単語とプリクラの画像が1つになって、記憶の棚から意味を引き出しやすくなるからです。シールやプリクラは、その単語の意味と関連していれば、さらに効果的でしょう。このように自分だけの単語帳を作ることができれば、英単語の勉強も楽しくなります。
イラストはフラッシュカード(カード型単語帳)に書き込んでもよいと思います。楽しみながら単語を覚えることができるようになるでしょう。
毎日の復習に加える一工夫
英単語を覚えるためには毎日の復習がとても重要です。なぜなら、人間の脳は一度覚えたことをすぐに忘れてしまうからです。例えば、新しい単語を覚えた後、何もしないと1日や1週間でその多くを忘れてしまいます。しかし、毎日少しずつ復習をすると、脳に「この情報は重要だ」と伝えることができ、長期記憶に残りやすくなります。また、何度も見たり書いたりすることで単語の意味やスペルが確実に頭に定着します。
その際大切なのは、「同じ時間帯」「同じ場所」で復習することだと言われます。同じ環境で毎日復習することで、脳が「そろそろ復習する時間だよ」ということを覚え、習慣化するからです。同じ場所を選ぶのも同じ理由からです。できるだけ静かで落ち着いた場所で復習するとよいでしょう。トイレの中や、お店で休憩しながら、ファミレスの決まった席。覚えやすい環境を探してそこで復習するようにしましょう。
一度にたくさん覚えようとせず、小分けにして短時間で繰り返し覚えるようにするのも1つのコツです。
テスト前に取り組みたい英単語記憶術 関連語と一緒に覚えるための一工夫
関連語はその単語と一緒に使われやすい単語です。「おいしそうなケーキ」とは言いますが「おいしそうな車」とは言いません。つまり「おいしそうな」という形容詞は、それと結びやすい名詞が決まっています。これをコロケーションと言います。
英単語を覚える際にコロケーション(単語の組み合わせ)が大切な理由は、単語は他の単語と一緒に使われることで意味や使い方がはっきりするからです。例えば、「take a bath(お風呂に入る)」や「make a decision(決定する)」のように、よく一緒に使われる単語をセットで覚えると、自然な英語の使い方が身につきます。コロケーションを意識することで、単語を単独で覚えるよりもスムーズに文章を作ることができ、実践的な英語力が向上します。
この記事の「フラッシュカード」のところで説明したように、身近な物や人と結びつけるコロケーションがかなり効果的です。自分がファミレスなどに行って、なかなかメニューを決められない人であれば、indecisive attitude(決められない態度)と単語カードに書いておきます。単語カードには、覚える単語だけ書く、熟語だけ書くということが多いかもしれませんが、このようにコロケーションで書くことで覚えやすくなる場合があります。
コロケーションを考えるというプロセスだけでも、単語とその意味を頭の中で何度も繰り返しますから、それで定着しやすくなることがあります。
遊びながら覚える英単語記憶法 アプリやゲームに加える一工夫
英単語を覚えるのにアプリやゲームが効果的な理由は、楽しみながら学習できるからです。ゲーム感覚で単語を学ぶことで、勉強が苦痛に感じにくくなり、続けやすくなります。また、アプリはクイズやタイムアタックなどで単語を何度も繰り返すため、自然と記憶に定着します。さらに、間違えた単語をすぐに復習できる機能や、自分の成績が見られるので、やる気が高まります。楽しく学ぶことで、英単語の習得が効率的になります。
英単語を覚えるのに効果的なスマホゲームをいくつか紹介します:
- Duolingo: ゲーム感覚で英語を学べるアプリで、単語やフレーズを繰り返し練習できます。
- mikan: フラッシュカード形式で英単語を学ぶことができ、テストやランキングで学習の成果を確認できます。
- Drops: イラストと一緒に単語を学べるゲーム形式のアプリで、楽しみながら覚えられます。
- Wordscapes: パズル形式で英単語を組み立てるゲームで、語彙力を向上させられます。
これらのアプリはゲーム感覚で楽しく単語を学べるのでおすすめです。
スマホはSNSだけで使うのはもったいないです。スマホアプリは多数出ていますが、あまり手を広げ過ぎるとどれも中途半端な使い方になってしまいます。無料で使えるスマホアプリのおススメは以下の記事で2つご紹介しています。この2つを使いこなせるようになれば、英単語の勉強で困ることはなくなります。
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飽きずに続く英単語記憶術 リズムで覚えるための一工夫
英単語をリズムで覚えることが効果的な理由は、リズムやメロディーが記憶を助ける力を持っているからです。音楽やリズムに乗せて単語を覚えると、単語が楽しく頭に入りやすくなります。例えば、歌の歌詞を覚えるのが簡単なように、リズムで繰り返すことで脳に印象が残りやすくなります。また、リズムに合わせて発音することで、単語のスペルや発音も一緒に覚えられるため、効率的な学習につながります。
リズムで英単語を覚える具体的な方法をいくつか紹介します:
- 英単語ソングを作る:覚えたい単語を使って自分だけの歌を作ります。歌にすると自然に口ずさむようになり、記憶に残りやすくなります。自分の好きな歌の歌詞を、覚えたい単語だけを繰り返してメロディーに乗せて歌ってみるなどすると楽しく取り組めます。慣れて来たら2つ以上の単語を繰り返し歌ってみるのもよいでしょう。
- チャンツを使う:リズムに合わせて単語を声に出します。例えば「apple, banana, cherry, grape」とテンポよく発音することで覚えやすくなります。
- 手拍子や足踏みを使う:単語を発音しながら手を叩いたり足を踏んだりすることで、リズムと一緒に覚えられます。メトロノームやリズムマシーンがあれば使ってみるのもよいでしょう。
これらの方法で、楽しみながら効率的に単語を覚えられます。
そういう意味で洋楽は英語の単語を覚える有効な手段です。以下の記事も参考にしてみて下さい。
その他の注意事項 同意語を優先する
同意語は積極的に覚え、反対語は後に回す。これが原則です。反対語は、どちらがどちらの意味だかわからなくなることがあります。次のように形が似ていても、どちらがどの意味なのかがわからなくなります。
dependent – independent
decisive – indecisive
その点同意語は日本語にした時の意味が同じですから、混乱することはありません。知っている単語の量を増やしたければ、同じ意味の同意語をまず優先して覚えるようにしましょう。
まとめ
いかがでしたか? 実際に自分でその効果を試しながら、自分に合った勉強法を選ぶのも、勉強ができるようになるために必要なことです。yahoo知恵袋にある回答にひと手間加えることで、より英単語を覚えやすくなります。ぜひお試しください。
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